2017年 理工学部 シラバス - 土木工学科
設置情報
科目名 | プロジェクトスタディⅠ | ||
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設置学科 | 土木工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 前野・長谷部 他 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A63M |
クラス | TD | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 土木の事業(プロジェクト)を進めるためにはプロジェクトの過程で様々な構造物を築造する必要がある。このコースでは、実務経験者による実例を交えた説明を通して、プロジェクト全体の流れを俯瞰できる力を養うと共に,具体的な構造物の設計や積算課題を通じて,土木の基本的な専門知識を設計や施工に応用できる力を身につけます。また、グループワークを通して議論する力を養うとともにプレゼンテーション能力の向上を目指します。 |
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授業形態及び 授業方法 |
テクニカルデザインコースでは、コースをA、B、Cの3つのグループに分けて少人数化(約25名程度)を図る。各グループ年間を通じて実際の土木プロジェクトを題材とした課題に取り組み、土木技術者としての素養を身につける。 各グループの前期(プロジェクトスタディⅠ)の課題は以下のとおりである。 Aグループ:水工構造物(重力式固定ダム)の設計 Bグループ:橋梁の設計 Cグループ:掘削地盤の設計 授業は、設計手法に関する技術を教授し、得られた知識を深めるために演習を行う。講師による実務経験談、また実際の構造物等の見学を行うことによって現場を体感する。また、受講者の発表能力向上のために、折々にプレゼンテーションできる機会を提供し議論を行う。成果物として、設計計算書・模型などを作成し、それをプレゼンテーションする。 |
履修条件 | 応用力学・構造力学・水理学・地盤力学・建設材料ほか土木の専門科目の基本的知識が必要です。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス・「テクニカルデザイン」コースの説明(位置付け)を行う。設計課題の選択・グループ分けアナウンスをする。 A:メンバーを数グループのチームに分け,チーム毎に,ダムの必要性(目的),ダムの 利点・欠点,ダムに用いられる材料,ダムの構造形式に関して議論・発表を行う. B:土木業界の職種と役割および実際のプロジェクトが実現するまでの流れについての講義を行う。 C:公共事業の流れ,官庁・民間の実際の事業における役割を講義する.また,設計課題である土留め工事を伴う様々なプロジェクトについて整理する。 |
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第2回 | A:過去の土木プロジェクトに関する話題を提供し,それについて学修する. また,ダムに作用する外力と安定条件について議論し発表を行う. B:はり理論に関する講義と演習(断面力,断面2次モーメント,応力,たわみ)を行う。 C:土留めの設計について講義し,設計課題と設計条件について説明を行う。 |
第3回 | A:ダム建設の調査から施工状況について話題提供し,建設プロセスについて理解する. ダムの安定条件・支持力について解説し,その内容に関する演習を行う(演習1). B:橋梁の設計概念に関する講義と簡易橋梁の設計を行う。 C:土留の安定および側圧の算定に関して講義し,各自の設計条件における設計計算書を作成する。 |
第4回 | A:土木事業における調査から保守,改修までのライフサイクルについて理解する. また,災害事例を学ぶことにより社会に与える影響の大きさを知る. ダムに作用する外力と安定計算について演習により理解を深める(演習2). B:簡易橋梁模型に対する載荷実験を行う。 C:グループ内で側圧に関する設計計算書の相互確認を行い,地盤条件が側圧分布に及ぼす影響について考察する。 |
第5回 | A:ダム建設地点の調査結果について,どうのように整理・判断するのか,チーム毎に 検討・取り纏め,プレゼンの準備を行う. また,演習により安定計算の理解を深める(演習3). B:様々な橋梁の構造形式とその特性に関する講義を行う。 C:側圧に対する土留めの必要根入れ長の算定に関する講義を行い,各自の設計条件における設計計算書を作成する。 |
第6回 | A:前回検討・取り纏めた内容に関して,チーム毎にプレゼンを行う. B:現場見学を行う(実施する週は変更になる場合があります)。 C:グループ内で側圧に対する土留めの必要根入れ長に関する設計計算書の相互確認を行い,地盤条件が必要根入れ長に及ぼす影響について考察する。 |
第7回 | A:ダムの設計計算書作成に取り掛かる. 設計フロー,ダムの設計条件・高さおよび基本断面決定に関する解説を行う. ダムの安定計算(平水時)に関する解説を行う. B:[グループワーク]独自の橋梁模型製作の基本構想を検討する。 C:掘削底面の安定性(ヒービングなど)による根入れ長の算定に関する講義を行い,各自の設計条件におけるを設計計算書を作成する。 |
第8回 | A:ダムの安定計算(高水時)に関する解説を行う. B:[グループワーク]橋梁模型製作に向けた設計計算を行う。 C:土留め壁の応力計算と応力度検討(最下段支保工設置前の掘削時・最終掘削時)に関する講義を行い,各自の設計条件における設計計算書を作成する。 |
第9回 | A:ダムの安定計算(空虚時),断面の修正方法に関する解説を行う. B:[グループワーク]橋梁模型の製作を行う。 C:土留め壁の腹起しおよび切梁の応力計算と応力度検討に関する講義を行い,各自の設計条件における設計計算書を作成する。 |
第10回 | A:ダム上流側への影響範囲,護岸設計高さに関する解説を行う. ダム下流側の流況,副ダムの形状・設置位置に関する解説を行う. B:[グループワーク]橋梁模型の製作を行う。 C:グループ内で土留め壁,腹起しおよび切梁の応力計算と応力度検討に関する設計計算書の相互確認を行い,地盤条件が土留め壁等の各部材に及ぼす影響について考察する。 |
第11回 | A:副ダムの安定計算,副ダム下流側の護床工の設計法,設計図面・積算 に関する解説を行う. B:[グループワーク]橋梁模型の載荷試験を行う。 C:土留め工事に関する積算に関する講義を行い,各自の設計条件における積算書を作成する。 |
第12回 | A:水工構造物の現場見学を行う. B:[グループワーク]載荷試験結果を踏まえた橋梁模型の修正を行う。 C:掘削地盤工事を伴うプロジェクトの現地視察を行う。 |
第13回 | A:設計計算書の作成およびプレゼンテーションの準備を行う. B:[グループワーク]成果レポート作成の準備を行う。 C:掘削地盤工事を伴うプロジェクトの現場視察で得た知見を踏まえ,本設計課題を同プロジェクトに適用するにあたり,さらに検討すべき項目について,グループ内で議論し,プレゼンテーションの準備を行う。 |
第14回 | A:設計課題の提出および設計課題に関する発表会(プレゼンテーション)を行う. B:[グループワーク]成果報告会の準備を行う。 C:本設計課題を実際のプロジェクトに適用するにあたり,さらに検討すべき項目についてプレゼンテーションを行う。 |
第15回 | A:設計課題の提出および設計課題に関する発表会(プレゼンテーション)を行う. B:[グループワーク]成果報告会を行う。 C:本設計課題とプレゼンテーションを総括し,プロジェクト全体における設計の役割に対する理解を深める。 |
その他
教科書 |
大津岩夫,安田陽一編 『水理学』 理工図書
Aグループ:水理学。
各グループにおいて適宜参考資料などを配布する。
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参考書 |
各グループの講師より適宜指示をする。
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成績評価の方法 及び基準 |
各グループにおいて与えられた課題に対する成果物(設計計算書,模型など)、発表能力を総合的に評価する。 成果物70%、発表能力30%程度の割合で評価する。 |
質問への対応 | オフィスアワーを基本とするが、都合がよければ適宜対応する。非常勤講師の先生方へ質問がある場合は、各コース窓口教員が連絡する。 |
研究室又は 連絡先 |
Aグループ窓口:安田(yokyas@civil.cst.nihon-u.ac.jp) 担当:橋本(hashimoto.shinichi@tepco.co.jp) Bグループ窓口:長谷部(hasebe@civil.cst.nihon-u.ac.jp) Cグループ窓口:前野(maeno.yoshihiko@nihon-u.ac.jp) |
オフィスアワー |
金曜 駿河台 10:00 ~ 11:00 Bグループ(長谷部):お茶の水校舎7階C709室
土曜 駿河台 12:15 ~ 13:15 Cグループ:お茶の水校舎7階C712室
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学生への メッセージ |
・課題を成し遂げ成果をあげるためには授業に出席することが重要です。 ・現場見学の日程については都合により変更になる場合があります。 |