2017年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 対地震構造 | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 秦 一平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C14P |
クラス | 建築 | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 免震構造や制震構造の構造設計の基本を学ぶ。構造物の対地震性能は地震動の特性と構造物が 持つ特性の両者が絡み合って複雑な挙動をしている.これらの関係から構造計画をどのように すすめるかを中心に学び、簡易なモデルを振動の基本である固有値解析を利用して,制震構造 と免震構造の設計手法を理解することで、動的設計の勘所を習得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
免震・制震構造物の設計で必要な知識を分かりやすく説明するとともに、授業で配布する解析 プログラムと応答性能設計図表をコンピュータ演習室もしくはノートパソコンで利用し,免震 ・制震構造の動的設計の感性を高めていく。 |
履修条件 | 振動工学、構造力学、応用力学の単位を修得していることが望ましい。振動工学をとっていな い学生は、線形代数と微分方程式を学んでいること。 |
授業計画
第1回 | 免震・制振構造の設計概要① |
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第2回 | 免震・制振構造の設計概要② |
第3回 | 構造物のモデル化 |
第4回 | 多自由度系・無減衰系の固有値解析 |
第5回 | 構造物の共振 |
第6回 | 地震動の周期特性(応答スペクトル) |
第7回 | 構造物の減衰と時刻歴応答解析 |
第8回 | 免震部材の種類と組合せ方法 |
第9回 | 弾塑性応答 |
第10回 | 積層ゴムの構造と特徴 |
第11回 | 免震設計方法(目標クライテリアの設定) |
第12回 | 免震設計方法(時刻歴応答解析による設計方法) |
第13回 | 免震設計方法(応答性能設計図表による逆設計方法) |
第14回 | 免震構造物の設計における留意事項 |
第15回 | レポートの講評 |
その他
教科書 |
石丸辰治 『応答性能に基づく「対震設計」入門』 彰国社 2004年 第1版
構造物の動的な設計に関する入門書であり、基本概念としての振動エネルギーの基礎解説から
、振動方程式の物理的意味や振動現象の把握に加え、長寿命建築としての免震・制震構造の性
能からみた構造設計法を提示、性能図表を駆使しながら、初心者でも、免震・制震の基本計画
の立案に役立てることができる。
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参考書 |
石丸辰治 『対震設計の方法』 建築技術 2008年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
授業時に課される免震構造設計レポートと授業内で示す課題にて総合評価を する。免震構造設計のレポートは、設計手順の理解と設計方針をレポートにま とめてもらう.設計方針は,応答性能である応答加速度、応答変形を入力地震動レベルの大き さに応じて目標クライテリアを設定し、必要な設計パラメータを算出するとともに、簡単な制 震部材と免震部材の具体的設計を行う。地震動入力の大きさと応答性能により、多岐に亘るパ ラメータが算出されるが、それらの相互関連について考察することで、免震・制震設計の感性 を高めることが目的なので、注意深い考察レポートから数学的、構造工学的センスの豊かなレ ポートが歓迎される。 |
質問への対応 | オフィスアワーおよび授業終了後 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎5号館564B室(秦) hata@arch.cst.nihon-u.ac.jp 03-3259-0695 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 15:00 ~ 16:00 駿河台校舎5号館564B室(秦)
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学生への メッセージ |
構造設計や研究者を目指したいと思う学生には,ぜひ受講してほしい科目である.私は,実務 設計で利用される設計法や新しい対地震構造システムを提案すること目的として,研究してい るので,まだ誰も考えていないような観点から設計をすることを一緒に考えられればと思って いる.レポートでも課題に対し,議論できるような学生がいてくれることを望んでいます. |