2017年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 建築史Ⅰ | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 重枝 豊 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C34M |
クラス | 1組 、 2組 | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 企画経営コースの系統図確認 建築コースの系統図確認 |
概要
学修到達目標 | 歴史的建築は先人達によるさまざまな建築的な課題解決の成果である。建築は歳月を超越して現代に生きる我々に示唆に富んだ教材としての意味をもっている。日本建築における伝統とは何か、それがいかに育まれてきたのか、どのような意図で計画されたのか、空間はどのようにかわったのか、などについて考えると同時に、日本建築の技術的な発展経緯について理解を深める。 |
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授業形態及び 授業方法 |
スライド(パワーポイント)などを利用する。随時、重要事項についての理解を深めるため小レポートを出題することもある。 |
履修条件 | 日本史 建築用語 建築物の構造 建築の施工 建築材料 |
授業計画
第1回 | 家屋文鏡と日本の住居 講義の予定 家屋文鏡と建築のヒエラルキー 高床住居の成立 |
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第2回 | 古代建築の伽藍配置 伽藍配置の変遷 飛鳥時代の伽藍配置(四天王寺 飛鳥寺 法隆寺 川原寺 山田寺) 奈良時代の伽藍配置(興福寺 薬師寺 唐招提寺) |
第3回 | 間面記法と法隆寺建築 間面記法にみる身舎(母屋)と庇(廂)空間 長押と頭貫 胴張りのある柱 基壇 瓦屋根 連子窓 雲形斗栱 組物の寸法 〈法隆寺金堂 法隆寺五重塔 法起寺三重塔〉 |
第4回 | 奈良から平安期の建築 唐招提寺から法隆寺大講堂へ 柱間寸法の調整 回廊と吹きさらし空間 組物の発展 三手先組物 尾垂木 空間の構成手法 〈新薬師寺 唐招提寺金堂 法隆寺大講堂〉 |
第5回 | 伊勢神宮と出雲大社 神社の原形 神社の形式(神明造 大社造 住吉造 春日造 流造) 式年造替 勝魚木 掘立柱 高床 千木 〈伊勢神宮 出雲大社 神魂神社〉 |
第6回 | 寝殿造と貴族の住宅 しつらえ(舗設) 畳 釣殿 中島 檜皮葺 柿葺 寝殿造 透渡殿 空間の連結と空間分割 平城京と平安京 〈東三条殿 橘婦人住宅 東院庭園 京都御所〉 |
第7回 | 仏教寺院本堂の成立 並べる建築と延ばす建築 仏教建築の普及 並堂(双堂) 三手先組物 野屋根の誕生 双堂 建物の連結 新たな空間性の模索(当麻寺本堂の推移)内陣・外陣の成立 〈法隆寺食堂・細殿 東大寺法華堂 當麻寺本堂〉 |
第8回 | 阿弥陀堂建築の誕生 密教・浄土教建築 阿弥陀堂建築 裳階 三手先組物の完成 〈平等院鳳凰堂 中尊寺金色堂 浄瑠璃寺本堂と三重塔〉 |
第9回 | 仏様の挑戦 俊乗房重源の野望(25年だけの様式) 挿肘木 通肘木 鼻隠 遊離尾垂木 扇垂木と隅扇垂木 飛貫 南大門の寸法構成 〈東大寺南大門 東大寺鐘楼 浄土寺浄土堂 東大寺大仏殿〉 |
第10回 | 禅宗伽藍と禅宗建築 合理的構造と施工の実現 禅宗伽藍の空間構成 五山制度 方丈建築の成立 建築の部品化(桟唐戸 花頭窓 弓連子) 裳階 海老虹梁 大瓶束 四半敷 〈建長寺指図 円覚舎利殿 大徳寺仏堂・法堂〉 |
第11回 | 和様の変質 方形平面の完成 和様 禅宗様と折衷様 間仕切装置 天井高の変化 方形の建築へ 大虹梁 柱を抜く 和様の伝統 〈西明寺本堂 明王院本堂・五重塔 十輪院本堂〉 |
第12回 | 書院造りの成立 方丈建築の展開 定型化がもたらせたモノ 単位空間の連結 床の間 違い棚 廊下 式台 台目畳 床柱 〈大徳寺大仙院 慈照寺東求堂 慈光院書院 大徳寺孤篷庵〉 |
第13回 | 茶室の成立と桂離宮 千利休 小間の茶室と草庵茶室 台目畳 床 洞床 雁行形 〈妙喜庵待庵 桂離宮 時雨亭傘亭〉 |
第14回 | 理解度確認 模擬試験を実施して日本建築の伝統について各時代の流れを理解させる。 |
第15回 | 模擬試験の解説と定期試験対策 |
その他
教科書 | |
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参考書 |
澤村 仁 他 『日本建築史』 新建築学大系2 彰国社 1999年 第1版
日本建築学会 『日本建築史図集』 彰国社 1999年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価:小レポートまたは模擬試験(30%),定期試験(70%)の総合評価 |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎5号館7階 575A 03-3259-0697 |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 16:50 ~ 17:20 5号館575A
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学生への メッセージ |
建築を解読する行為は建築を推理することにつながる。ぜひ先人の知恵を学び取ってほしい。 |