2017年 理工学部 シラバス - まちづくり工学科
設置情報
科目名 |
まちづくり倫理学
「人」と「まち」の循環的生成と構築をめぐる倫理学的探求
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設置学科 | まちづくり工学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 勢力 尚雅 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E22P |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本科目は、古今東西の思想との対話を通じて、まちづくりのための倫理的思考力を養います。まちづくり工学科の学習・教育到達目標A~IのうちB「技術者倫理」およびD「専門応用学力」 の達成に主力的に関与する重要な科目です。また、G「デザイン・総合力」およびI「ファシリテイト 能力・コミュニケーション能力」の達成に補足的に関与する科目です。 |
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授業形態及び 授業方法 |
プリント資料を配布し、テキストや実践例をもとに、板書を活用しながら講義します。 |
履修条件 | 古今東西の人文社会科学の知見や言説を通じ、「人間とは何者か、どのような方向に進みがちで、どのような可能性を秘めているか」といった問題を考えながら、まちづくりの倫理学を探求します。好奇心と探求心が履修条件です。予備知識はなくてもかまいません。 |
授業計画
第1回 | まちづくりのアフォーダンスをめぐる問題群―人と「まち」の関係について考える [スコットランドのエジンバラと『ジキルとハイド』の問題群] |
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第2回 | 「ふれる」「ふれあう」とは、どんな経験か?―ムラ(「扉」の外側)を求める私たち [ボードレール/ベンヤミン/鷲田清一/坂部恵/ジンメルら] |
第3回 | まちの祝祭(庭園と祭り)のデザインと思想―「広場」とは何か [柳田国男/カイヨワ/バタイユ/アドルノ/アーレントら] |
第4回 | あいまいな場所(多様なものとの縁・偶然性の設え)のデザイン―サードプレイスとアジール [オルデンバーグ/ヘンスラー/九鬼周造/網野善彦/折口信夫ら] |
第5回 | ポスト・ヒューマン時代の風景と時間の問題 [ハイデガー/レオナルド・ダ・ヴィンチ/ゴッホ/バルト/佐藤康邦ら] |
第6回 | 景観・まちづくり訴訟事例をめぐる考察 ―「12人の優しい日本人」と「「大岡裁き」の法意識」をふまえて [ギャスティル/フィシュキン/サンスティーン/ヌスバウムら] |
第7回 | まちづくりにおける「対話」の現実と課題―「他人の目で物を見る」ための周縁 [デリダ/ムフ/山口昌男/伊藤亜紗/篠原雅武ら] |
第8回 | フランス・イタリアのまちづくり思想と文化政策 [ランシエール/カッチャーリ/アガンベンら] |
第9回 | ドイツ・イギリスのまちづくり思想と文化政策 [ヒューム/ラスキン/モリス/ルーマン/ハーバーマスら] |
第10回 | 世紀末芸術とモダニズムの思想と課題 [ホフマンスタール/クラウス/フロイト/マーラー/ジンメルら] |
第11回 | 「逸脱の瞬間」を通じて「自分の中の他者性」に気づく境界の出入り [平田オリザ/ベンヤミン/アドルノ/山岸俊男ら] |
第12回 | 都市の中の「ムラ」―都市デザインの思想と課題 [フーコー/ドゥルーズ/ガタリ/ルーマン/コールハース/デランダら] |
第13回 | 地域とのつながりかた・つなげかた―多文化主義・他自律・サポーターとマレビト [折口信夫/宮本常一/テイラー/ハーマッハー/センら] |
第14回 | 21世紀の展望とネットワークの課題 ―少子高齢化・科学技術の発達・その他の諸問題から見える30年後の「まち」について |
第15回 | まとめ |
その他
教科書 |
授業中に配布するプリントを用います。
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参考書 |
授業内で適宜紹介します。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業内でミニレポートを作成し、授業直後に提出してもらいます。 欠席分のレポート点については、適宜、相談に乗ります。 |
質問への対応 | 授業直後に対応します。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台…333研究室 船橋 …532研究室 メール…seiriki.nobumasa@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:20 333研究室
水曜 船橋 12:20 ~ 13:10 532研究室
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学生への メッセージ |
この授業では、さまざまな問いと解答例を紹介します。卒業後もずっと考え続けたくなるような「問い」と、その問いをめぐって考察を続けていくための「手かがり」との出会いを提供したいと思います。自分で考え続けていきたい「問い」のかたちを探してください。 |