2017年 理工学部 シラバス - まちづくり工学科
設置情報
科目名 | 地域コミュニケーション論 | ||
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設置学科 | まちづくり工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 高村・高柳 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E33O |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 近年、まちづくりに当たっては、地域の総力の結集が求められる。そのためには関係する多様な主体間(行政,民間企業,まちづくりNPO,市民等)での合意形成が欠かせない。本講義では,コミュニケーションの方法,合意形成手法,地域ガバナンスのあり方,まちづくり学習の方法などについて,事例を通じて学習する.本科目は,まちづくり工学科の学習・教育到達目標A~Iのうち,F「生涯自己学習能力」、I「ファシリテイト能力・コミュニケーション能力」の達成に主力的に関与する重要な科目である.また、D「専門応用学力」の達成に補足的に関与する科目でもある. |
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授業形態及び 授業方法 |
パワーポイント等を中心として,適宜,資料を配布して講義する. |
履修条件 | 日々報じられる地域の意見の対立に関する諸話題にも興味を持ちつつ、まちづくり分野における,住民参加と合意形成の重要性への関心を高めておくことが望ましい。 |
授業計画
第1回 | まちづくり分野における合意形成(1) 「まちづくり分野の合意形成のための地域コミュニケーションの意味」「合意形成が重要となる背景・原因」「地域コミュニケーションが現場で求められる理由」を説明する。 |
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第2回 | まちづくり分野における合意形成(2) 「都市計画決定手続きと合意形成」を紹介し、現行での地域コミュニケーション、合意形成の状況と問題点を明らかにする。 |
第3回 | まちづくり分野における合意形成(3) 「まちづくり分野の合意形成」と「土木分野での合意形成」の違い・特質・課題を明らかにすることを通し、まちづくり分野の合意形成に求められる条件を説明する。 |
第4回 | まちづくり分野における合意形成(4) まちづくり分野の合意形成の考え方、要所等について説明する。これを通し、「合意形成に必要とされる手法について考える。(一部演習を行う) |
第5回 | 合意形成の手法(1) 提案・表現の仕方(話術・情熱・真剣さを含む)・信頼の構築などが、まず欠かせないことを説明する。特に近年、地域社会の変質・変化に伴う、信頼関係(ソーシャルキャピタル),地域ガバナンスという地域社会の在りようの重要性についても説明する。 |
第6回 | 合意形成の手法(2) 「合意形成プロセスの設計①」の必要性と考え方を説明する。「段階的な合意形成」「手順・手続き」を学ぶ。 |
第7回 | 合意形成の手法(3) 「合意形成プロセスの設計➁」におけるファシリテーター・コーディネーターといったまとめ役の役割と必要性について説明する。 |
第8回 | 合意形成の手法(4) 関係者の意識構造のずれの把握とその調整が重要となることを説明する。この意識のずれには、「モチベーションのずれ」「主に年齢による時間認識のずれ」「目標に対する認識のずれ」などがある。 |
第9回 | 合意形成の手法(5) 関係者が思いを同じくし、共通の目標に向かって行動を共にするには、「共有価値の創造(関係性の設計)」が必要になることを示す。それぞれ立場や利害が異なる主体間での合意形成にはどうすればよいかを考える。 |
第10回 | 合意形成の手法(6) 地域におけるコミュニティデザインの重要性(復興地域づくり、地方創生/地方再生を例として)が、合意形成、地域ガバメントの観点から求められていることを紹介する。 |
第11回 | 合意形成演習 演習① 合意形成プロセスを設計してみる。 |
第12回 | 合意形成演習 演習➁ 価値観や目標が異なる主体間の意識を共有化させる方法について考える。 演習➂ 合意形成が行いやすい地域コミュニティの形成法について考える。 |
第13回 | 都市政策の変化と地域コミュニケーション(1) 都市政策が大きな時代の潮流のなかで変革を求められる状況下にあって、今後の地域コミュニケーションの課題と展望を、事例を交えつつ明らかにする。 |
第14回 | まとめ・地域政策の変化と地域コミュニケーション(2) 都市政策が大きな時代の潮流のなかで変革を求められる状況下にあって、今後の地域コミュニケーションの課題と展望を、事例を交えつつ明らかにする。 併せて、本授業の要点を総整理し、理解度を確認するとともにさらなる理解を深める。 |
第15回 | まとめ 本授業の要点を総整理し、理解度を確認するとともにさらなる理解を深める。また今後のまちづくりの実践においての意味と課題についても確認する。 |
その他
教科書 |
特に教科書は用いず、資料を配布する。
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参考書 |
授業のなかで紹介する.
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成績評価の方法 及び基準 |
定期試験(80%)、レポート(20%)で評価する。出席が7割未満の者は、特別な理由が認められない限り、単位認定にはならない。 |
質問への対応 | 授業終了後に質問を受け付けるほか、オフィスアワーに対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
高村研究室 TEL:03-3259-0655 E-mail:takamura.yoshiharu@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 11:00 ~ 12:00 高村教授が対応する
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学生への メッセージ |
近年まちづくりは、行政主導から、地域の総力の結集が大きなテーマとなっている。住民だけでなく、民間・経済団体との連携も重要となっている。このためには、これら地域の関係者の想いを共有化するとともに、ミッションを同じくする体制の構築が欠かせず、そのための方法が地域コミュニケーション/合意形成である。まちづくりを実践しようとすれば、避けては通れないテーマであり、その基本を習得してほしい。 |