材料学 (G33A)

学修到達目標	機械に広く用いられる材料は性質がさまざまであり、系統的に理解することが望ましい。同じ材料でも製造法、加工によって性質が変化したり、一見難解のように思われる。本講義においては材料を原子・結晶という観点でとらえ、また、複雑に見える現象を初歩から教授することによって、機械系技術者として一連の材料を学ぶ基礎を与えることを目標とする。
授業形態及び授業方法	講義に加え、課題演習を行い理解を深める。
履修条件	高校卒業程度の物理、化学を前もって理解していることが望ましい。

第1回	材料概説　　材料とは
第2回	原子の構造と原子間結合　　原子の構造　固体における原子間結合
第3回	結晶性固体の構造１　　結晶構造
第4回	結晶性固体の構造２　　結晶物質と非結晶物質
第5回	固体の中の不完全性１　　点欠陥
第6回	固体の中の不完全性２　　いろいろな不完全性　微視的な観察
第7回	拡散１　　拡散機構　定常状態拡散
第8回	拡散２　　非定常状態拡散
第9回	拡散３　　演習
第10回	合金の状態図１　　定義と基本概念　平衡状態図
第11回	合金の状態図２　　鉄－炭素系
第12回	合金の状態図３　　演習
第13回	金属の相変態１　　相変態　鉄炭素合金（鋼)の組織と特性の変化
第14回	金属の相変態２　　演習
第15回	平常試験及びその解説

教科書	W.D.キャリスター『材料の科学と工学[１]　材料の微細構造』培風館 2002年第１版
参考書	金子純一、小野沢元久『新版基礎機械材料学』朝倉書店 2004年第１版斎藤安俊北田正弘『金属学のルーツ』内田老鶴圃 2002年第１版
成績評価の方法及び基準	試験と授業をとおして総合的に理解度を判定し、評価に用いる。
質問への対応	研究室にて随時また、e-mailで受け付ける
研究室又は連絡先	７号館４階　７４３A号室 uchikoba@eme.cst.nihon-u.ac.jp
オフィスアワー	水曜船橋 16:50 ～ 17:50
学生へのメッセージ	材料は取り付きにくい思われがちだが、新材料、ハイテク材料、ナノ材料などの出現でとても面白い。また、謎めいていて、これを解き明かしていくと実は簡単だったりもする。これからますます多様化していく新材料、ハイテク材料を使いこなすことができるよう積極的な履修を望む。

2017年 理工学部 シラバス - 精密機械工学科