2017年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 飛行力学Ⅱ | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 嶋田 有三 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H44A |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 主に航空機の動力学とその制御に関する基礎事項を学習することを目標とする. 卒業研究や大学院での研究,あるいは航空宇宙機器メーカーにおいて,誘導制御システムを解析・設計できるようになるための基礎知識が身につく. |
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授業形態及び 授業方法 |
飛行力学では,多くの式が展開されるので,出来る限り教科書に従った内容をプロジェクタで投影して説明する.なお,要点や教科書にない図は黒板に板書する形で進める.式を暗記するのではなく,運動方程式を導く理論展開の流れの全体を理解するように心がけること. |
履修条件 | 工業力学、ベクトル解析、行列理論,ラプラス変換法の基本知識は必須である. 伝達関数や根軌跡法,周波数応答などの知識も要求されるので,兄弟学問である制御工学Ⅰ・Ⅱを必ず受講すること. この授業科目は「GP対応科目」です. |
授業計画
第1回 | 飛行力学Ⅰの復習(線形化された運動方程式) |
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第2回 | 縦運動の伝達関数1 |
第3回 | 縦運動の伝達関数2/横・方向運動の伝達関数1 |
第4回 | 横・方向運動の伝達関数2 |
第5回 | 縦運動のモード1 |
第6回 | 縦運動のモード2(短周期モードと長周期モードの近似) |
第7回 | 横・方向運動のモード1(スパイラルモード,ロールモード) |
第8回 | 横・方向運動のモード2(ダッチロールモード) |
第9回 | マヌーバ時の荷重倍数/経路制御の予測パラメータ1 |
第10回 | バックサイドパラメータ2 |
第11回 | 飛行性基準操/操舵力 |
第12回 | ギヤ比と操舵力/飛行性基準の変遷とCスター基準 |
第13回 | 突風外乱の確率的取り扱い1(パワースペクトル密度) |
第14回 | 突風外乱の確率的取り扱い2(Drydenモデルからスペクトル因数分解) |
第15回 | 突風外乱の確率的取り扱い3(成形フィルターの設計) |
その他
教科書 |
嶋田有三,佐々修一 『飛行力学』 森北出版 2017年 第1版
ニュートンの第2法則から始まって,幾何ベクトル,行列,ラプラス変換法を用いて運動方程式が導かれており,ジャイロ剛性やクオータニオンについても説明を設けるなど,最新の内容になっている.
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参考書 |
Jhon H. Blakelock,, Automatic Control of Aircraft and Missiles, Jhon Wiley & Sons, 1991, 2 edition
加藤寛一郎、大屋昭男、柄沢研治 『航空機力学入門』 東京大学出版会 1982年
Duane McRuer, Irving Ashkenas, Dunstan Graham, Aircraft Dynamics and Automatic Control, Princton University Press, 1973
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成績評価の方法 及び基準 |
試験結果を主に評価する.特に理論展開の理解度を調べることに主眼を置いた試験内容にする. |
質問への対応 | 授業の直後の教室,あるいは337B室にて対応する |
研究室又は 連絡先 |
3号館337B室 |
オフィスアワー |
木曜 船橋 16:30 ~ 16:50
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学生への メッセージ |
飛行力学の学習では,運動方程式が導かれる過程とそのときなされた仮定を理解するように心がけること.また,板書内容を単に写しただけのノートは意味がなく,自宅学習で整理した清書ノートを作成することによって理解が進む.制御工学と密接に結びついた学問であるため,ラプラス変換,特性根,根軌跡,ボード線図等の制御の基礎も必須であるから,制御工学Ⅰ,Ⅱの両方は必ず受講すること. |