2017年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 光学 | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 根來 均 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M22N |
クラス | 2年生以上 | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 観測される光(電磁波)の基本的な性質が如何に理解されてきたかを種々の原理や電磁気学の諸法則から学び、理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義と実習。 |
履修条件 | 高校の物理の光学分野と、大学で学ぶ電磁気学および物理数学の基礎。 |
授業計画
第1回 | 直進、回折する光の性質をホイヘンスの原理から理解し、光と物質の相互作用を通じて(光学的に)異なる媒質間での屈折現象に対する直感的に理解する。また、光が干渉する事実から、光の「波」としての性質を理解する。 |
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第2回 | 複素数を用いた表記も含め、波の一般的な記述方法について学ぶ。 電磁光学の基礎となるマクスウェル方程式について説明する。 |
第3回 | マクスウェル方程式から波動方程式を導出する。 |
第4回 | 波動方程式から、光が真空中では光速で伝搬する電磁波であることを示す。 また、光が横波であることを理解し、偏光の数学的記述方法を学ぶ。 |
第5回 | 波動方程式の例として、平面波、球面波等を取り上げ、エネルギー伝搬について考える。 |
第6回 | 光のスペクトルについて学ぶ。電波からガンマ線まで、様々な電磁波(光)の特徴を概観する。 我々が感じる色と波長の関係を理解する。そして、異なる波長の波の重ね合わせから、位相速度と群速度について学習し、粒子としての光の性質について考える。 |
第7回 | 小試験と解説。 |
第8回 | フェイルマーの定理から、光の反射と屈折の定理を導く。さらにマクスウェル方程式を用いて、反射と屈折の問題をさらに掘り下げ、ポインティングベクトル、反射透過率を計算する。 |
第9回 | 全反射、ブリュースター(偏光)角等、特異な角度とその物理的特性を理解する。 |
第10回 | 虹やコップに入った水など、日常で観測される様々な光の現象をとりあげる。 |
第11回 | 散乱と吸収の扱いについて、双極子放射など微視的(ミクロ)な視点と、光学的厚さなど微視的な視点を巨視的(マクロ)な視点に結びつけた概念を理解する。 |
第12回 | 再びマクスウェル方程式に戻り、幾何光学の基礎を学ぶ。 |
第13回 | 幾つかの幾何光学の問題を取り扱う。 |
第14回 | 光の干渉の基礎を理解し、幾つかの問題を取り扱う。 |
第15回 | 平常試験とその解説 |
その他
教科書 |
開講とともに指定する場合があります。
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参考書 |
大津元一・田所利康 『光学入門 ー光の性質を知ろうー』 朝倉書店 2008年 第1版
M.ボルン, E.ウォルフ(草川徹訳) 『光学の原理I,II,III』 東海大学出版 第7版
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成績評価の方法 及び基準 |
基本的に、第15週の平常試験の結果で評価する。 ただし、平常試験または期末試験を予定しているが、講義室の空き状況により正確な実施は未定であり、平常試験が期末試験へ、期末試験が平常試験へ変更の可能性がある。授業でアナウンスを行う。 |
質問への対応 | 授業中の質問歓迎 |
研究室又は 連絡先 |
negoro.hitoshi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 14:00 ~ 15:00
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学生への メッセージ |
光は非常に身近なものですので、その性質を理解して自然や機械装置への理解を深めてください。 |