2017年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 |
総合講座
人工知能との共生のかたちを考える
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 勢力・高橋 他 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | Q25V |
クラス | 全学科 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 人工知能とは何だろうか。それは、私たちの社会を、そして、私たち自身(私たちの生活、仕事、世界観、価値観など)を、どのように変える可能性があるのだろうか。 本講座は、人工知能の未来について考えながら、人間(とりわけその知性)の特徴と未来についても考える。また、人工知能が他の科学技術と結びついて社会に普及していく際の多様な可能性をシミュレートしながら、法や倫理などをめぐる切実な諸問題についても考察する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
4名の教員によるオムニバス形式の講義。 |
履修条件 | 予備知識は必須ではないが、教員1人につき3回(あるいは4回)なので、できるだけ欠席をせず、予習、復習をすること。 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目。 |
授業計画
第1回 | 授業のねらいと各回の概要、注意事項や評価方法についての説明(担当教員全員) |
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第2回 | 人工知能研究の概要(高橋聖) 人工知能とはどんなものか 人工知能で何ができるか |
第3回 | 人工知能研究の変遷(高橋聖) 古き良き人工知能 現在の人工知能 |
第4回 | 人工知能応用の現在(高橋聖) パターン認識 システム最適化 |
第5回 | 人工知能と人間(高梨俊一) まずはじめに知能とは何か? 複雑な問題に対応できれば知能なのか? それは人間に近ければ近いほど知能があるということに過ぎないのではないか? 人間の知能とはなにかについて、主に動物との比較で考察する。 |
第6回 | 人間と人工知能は何が違う? ① ―知性(知的現象)とは何か?(勢力尚雅) 人間が個人や集団において発揮する「知性」や「学習」とは何か? それを支えるもの、進化させるもの、妨害するものなどの特徴は何か? エジンバラにおけるジキルとハイド、ホームズとワトソンの間柄を参照しながら考察する。 |
第7回 | 人間と人工知能は何が違う? ② ―それぞれの進化と意識(勢力尚雅) 反省的判断力とアブダクションの関係/コミュニケーションと学習の関係とは何か? 「人間の知性を超える知性」とは、どのようなものか? 私たちは何者か? 「生まれながらのサイボーグ」の強みと弱みは何か? |
第8回 | 人工生命研究に至るまでの経緯(荒関仁志) フレーム理論とフレーム問題など人工知能を取り巻く問題 生命現象の創発について |
第9回 | 遺伝的アルゴリズム(荒関仁志) 進化計算とは何か、遺伝的アルゴリズムのメカニズム 遺伝的アルゴリズムの問題点 |
第10回 | 遺伝的プログラミング(荒関仁志) プログラム進化の必要性と遺伝的プログラミングのメカニズム 遺伝的プログラミングの問題点 |
第11回 | 深層学習に至るまでのニューラルネットワークの研究と深層学習のメカニズム(荒関仁志) ニューラルネットワークの問題点とメカニズムの変遷 深層学習のメカニズムとビックデータの活用など |
第12回 | 人工知能と社会性(高梨俊一) 人間社会の様々な問題に適切に対応できるものは高度な知能といっていいだろう。 それでは人工知能はたとえば法的な紛争を裁定できるか? 人間の裁判官と人工知能の裁判官は同じ思考過程をたどるか? |
第13回 | 人工知能が高度に発達した社会はどうなるか?(高梨俊一) 人工知能は人間知能と共存できるか? 人間は人工知能をどう受け入れるか? ロボット三原則を守るロボットは可能か? もし可能としても、人工知能を人間の奴隷にするのは正しいか? |
第14回 | 技術連関が要請する共進化のかたち―オープンダイアローグの時代へ(勢力尚雅) 人工知能は私たちの生活や世界観をどのように変える可能性があるのだろうか? ①データとその分析を誰かが独占してもよいのか? ②人間に理解不能な「高性能な未来予測箱」の使用法・使用制限は、誰が決める? ③究極のパターナリズム&規律訓練社会は、人間の創造性を退化させないか? ④人工知能に人格を認めるべきなのか? ➄人工知能に倫理的能力をもたせることは可能なのだろうか?もたせるべきなのだろうか? |
第15回 | レポート作成とその注意点(担当教員全員) |
その他
教科書 |
授業中に用いるプリントや資料を参照のこと。
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参考書 |
勢力尚雅・古田徹也『経験論から言語哲学へ』(放送大学教育振興会)。その他の参考書については、授業で指示する。
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成績評価の方法 及び基準 |
各教員が設定する課題に対してのレポート(最終回に注意事項説明の上、作成する) |
質問への対応 | 原則としては、授業中か、授業直後に質問に対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
勢力尚雅(船橋5号館532研究室) 高橋 聖(船橋2号館245研究室) 高梨俊一(船橋5号館542研究室) 荒関仁志(araseki.hitoshi@nihon-u.ac.jp) |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:10 ~ 13:10 高橋
水曜 船橋 12:30 ~ 13:10 勢力
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学生への メッセージ |
積極的かつ熱心な聴講を期待しています。 |