2017年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 哲学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 関谷 雄磨 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | R33F |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 「哲学(的思考)」は、われわれのあらゆる知的探求の根本部分である。本来その扱うテーマは多岐にわたるが、本講座においては、われわれにとって(私にとっても学生諸君にとっても)最も身近に捉えやすいと思われる「幸福」の問題を題材として取り上げる。本講座の目標は、「幸福」という視点から西洋哲学の展開を追体験することによって、「哲学的に物事を考える」訓練をし、哲学的思考を身につけることである。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は配布プリントを用いて講義形式で行う。毎回おのおのの哲学説を講義するが、それらを単に情報として提供するのではなく、学生諸君がそれらの思想を素材として、哲学的・主体的な考察を行うことができるよう配慮する。 |
履修条件 | 特になし 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目 |
授業計画
第1回 | (1)「哲学」とはどのような学問か ―哲学の探究対象― (予想される復習項目:「哲学の対象」「存在論」「認識論」「価値論」など) |
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第2回 | (2)ソクラテス・プラトン ―「本当に存在する」ものとはどのようなものか― (予想される復習項目:「魂の世話」「徳(アレテー)」「主知主義」「イデア論」など) |
第3回 | (3)アリストテレス ―「目的」を持ったこの世界― (予想される復習項目:「イデア論批判」「目的論的世界観」「幸福主義」など) |
第4回 | (4)キュレネ学派 ―快楽主義の哲学― (予想される復習項目:「快楽主義の原則」「快楽主義のパラドクス」など) |
第5回 | (5)キュニコス学派 ―質実剛健の哲学― (予想される復習項目:「自足(アウタルケイア)」「不動心(アパテイア)」「自然(ピュシス)に従う」など) |
第6回 | (6)エピクロス派 ―便宜的手段としての自然研究とアタラクシア― (予想される復習項目:「ヘレニズム」「魂の平安(アタラクシア)」「無苦痛(アポニア)」など) |
第7回 | (7)ストア派 ―唯物論的汎神論的世界観とアパテイア― (予想される復習項目:「汎神論的自然観」「摂理(プロノイア)」「衝動(ホルメー)と理性」「運命(ヘイマルメネー)」など) |
第8回 | (8)キリスト教 ―神の創造による世界― (予想される復習項目:「ヘレニズムとヘブライズム」「愛(アガペー」など) |
第9回 | (9)アウグスティヌス ―神の救い― (予想される復習項目:「古代ローマ人」「教父哲学」「原罪」など) |
第10回 | (10)中世からルネッサンスへ ―神中心の世界観から人間中心の世界観へ― (予想される復習項目:「ヨーロッパのキリスト教化」「十字軍」「神の視点と人間の視点」「宗教改革」など) |
第11回 | (11)ベイコンとデカルト ―世界の二元論的理解と科学― (予想される復習項目:「信仰と学問の分離」「知は力」「物心二元論」「機械論的自然観」など) |
第12回 | (12)カント ―実践理性と道徳哲学― (予想される復習項目:「啓蒙主義」「批判」「定言的命令と仮言的命令」「道徳法則」など) |
第13回 | (13)ベンサム・ミル ―功利主義の哲学― (予想される復習項目:「功利主義」「快楽主義の原則」) |
第14回 | (14)平常試験及びその解説 |
第15回 | (15)まとめと質問コーナー |
その他
教科書 |
嘉吉純夫・斎藤隆『西洋思想の要諦収覧』北樹出版
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
平常試験100% |
質問への対応 | 授業終了後に教室で質問を受け付ける(出校は水曜3限のみ)。 |
研究室又は 連絡先 |
philosophy_gr_sekiya@yahoo.co.jp (開講以前の、履修上の質問等も受け付けます。) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
「哲学」というと、「実利を生まない空しい学問」であると思われるかも知れませんが、実はそこにこそ、人生において最も大切な世界が広がっているのではないかと私は(本気で)思っています。「競争」・「効率」が重視される世知辛い世の中ですが、「哲学」がみなさんの生を豊かなものにする一助となるよう願っています。 |