2017年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 応用心理学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 加藤 博己 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜1 月曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T11Y U12A |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本講義では,哲学から独立して138年の歴史を有する心理学の基礎分野の中から,応用的意味合いが強い分野をホットなテーマを交えて理解し,基礎知識(代表的な理論,事項,人名など)を習得することを目指す。科目「心理学の基礎」と合わせて履修することにより,心理学の基礎分野を概観する。特に,心理学の基礎分野である「発達」,「パーソナリティ」,「社会」の3分野,および,「心理学」とはどのような学問であるのか(語源,定義,分野,研究法,歴史)を説明できる力を身に付ける。 |
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授業形態及び 授業方法 |
主に板書を用い,必要に応じて教科書,資料,書画カメラ,ビデオ等を用い,簡単な検査を実施する予定である。授業への積極的参加を促すため,机上の名札の掲示や,挙手・指名による積極的な発言を求める。 |
履修条件 | 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目。 遅刻,欠席をしないこと。履修希望者が多い場合には,初回授業にて履修者制限を行うことがある。科目「心理学の基礎」を事前に履修していなくとも履修・学習には支障ないが,「心理学」の基礎分野を概観し,科学的な視点を身につけるためには,科目「心理学の基礎」と合わせて履修することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | シラバスの内容を確認の上,授業に臨むこと。講義の目標,内容,成績評価の方法,注意事項の確認等。予習・復習の際には,以下に示す毎回の項目に即した部分について教科書等で学習することを勧める。 系統発生的発達と個体発生的発達。 |
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第2回 | 発達①:発達段階(フロイトの精神性発達理論,ピアジェの認知発達)。教科書47-61頁。 |
第3回 | 発達②:発達段階(エリクソンのライフサイクル),発達要因(遺伝と環境)。教科書47-61頁。 |
第4回 | 発達③:愛着(母性的養育の欠如,代理母実験)。教科書47-61頁。 |
第5回 | 発達④知覚の発達(視覚的断崖)。教科書47-61頁。 パーソナリティ①:パーソナリティの分類(局所論・構造論)。教科書235-263頁。 |
第6回 | パーソナリティ②:パーソナリティの分類(類型論,特性論)。教科書235-263頁。 |
第7回 | パーソナリティ③:パーソナリティ測定の要件(信頼性,妥当性,標準化),検査の種類。教科書235-263頁。 |
第8回 | パーソナリティ④:知能とは,知能の測定(ビネー式,ウェクスラー式)。教科書235-263頁。 心理学とは①:1.「心理学」の語源,2.「心理学」の定義。教科書3-18頁,295-329頁。 |
第9回 | 心理学とは②:3.「心理学」の分野。教科書3-18頁,295-329頁。 |
第10回 | 心理学とは③:心理学研究法(1.調査,2.実験,他)。教科書3-18頁,295-329頁。 |
第11回 | 心理学とは④:心理学の歴史(1.世界の心理学史・学派,2.日本の心理学史)。教科書3-18頁,295-329頁。 |
第12回 | 社会①:他者や社会・環境が個人の態度や認知に与える影響(印象形成)。教科書265-294頁。 |
第13回 | 到達度の確認試験及びその解説 |
第14回 | 社会②:〃(同調と服従,認知的不協和理論)。教科書265-294頁。 |
第15回 | 社会③:〃(アイヒマン実験)。集団内の行動やリーダーシップ(PM理論,パーソナルスペース)。教科書265-294頁。 |
その他
教科書 |
鹿取廣人・杉本敏夫・鳥居修晃(編) 『心理学』 東京大学出版会 2015年 第5版
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参考書 |
必要に応じて紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常点(授業内での理解度の確認試験70%,ワーク・授業参加コメント30%)。詳細は,初回授業で資料を配布して述べる。 |
質問への対応 | わからないことをそのままにせず,授業中や授業前後に質問したり,授業外で教科書やwebを用いて調べ,次週のワークまでには解決することを望む。 |
研究室又は 連絡先 |
講師室 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
心理学は読心術と誤解されたり,マスメディアでは,カウンセリングや精神分析,犯罪心理など応用面がクローズアップされたりすることが多い。しかし,学問としての基礎的な心理学は,人間やその他の動物の行動や認知的側面を実験や調査などを通して数値化することで説明し,理解する人文科学のひとつである。授業を通して学ぶ楽しさを知り,科学的とはどのような態度であるのかを再考してほしい。 |