2017年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 哲学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 島村 修平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T12R |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | この授業の学習目標は二つの柱から成ります。第一の柱は、物事を哲学的に考える技術を身に付けることです。哲学の主題は幅広く、その一部は思想や宗教と重なり、また別の部分では科学とも重なっています。それら他の分野と哲学を比べたとき、哲学の大きな特徴は、突き詰めると「できるだけゆっくり考える」という点にあります。つまり、自分の頭を使って普段当たり前だと思っていることを丁寧に問い直すという姿勢です。哲学はそういうことを非常に長い間続けてきたので、そのための様々な技術が蓄えられています。 この授業の第二の柱は、具体的な哲学の問題に触れ、実際に哲学的に考えるトレーニングをするということです。この世界に本当に存在するものは何か、絶対確実な知識はありうるか、人生の意味とは何か。こうした問いは、哲学的思考を鍛える恰好の題材です。過去の哲学者の考えを手掛かりに、第一の柱で学んだ技術を生かして、自分なりの意見を表現してみましょう。 |
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授業形態及び 授業方法 |
・スケジュールで「準備」「哲学の技術」とされている回の授業形式は講義です。 毎回の授業時にその回の要点を記載したハンドアウトを配布します。 また、各回の終わりにその回の中心的内容の理解を問う小テストを出題し、次の回の冒頭にその小テストの解説を行います。 ・成績評価の対象となる学期末の平常試験の50%は、各回の小テストの問題から選んで出題します。もし小テストの解説を聞いて分からない部分がある場合には、そのままにせず、必ずその日の内に質問に来てください。 ・他方、スケジュールで「哲学の問い」とされている回(全3回)では、受講者であるあなた達自身が主体となって、色々な哲学の問いに意見を交換しながら取り組んでもらいます。 ・平常試験の残り50%、自分で選んだ哲学的問いに対して論述する形式の自由論述問題ですが、その際これらの回で考えた内容を素材として生かすことができます。 ・成績評価の要となる学期末の平常試験の半分は、各回の小テストの問題から選んで出題します。もし小テストの解説を聞いて分からない部分がある場合には、そのままにせず、必ずその日の内に質問に来てください。 |
履修条件 | 履修条件はとくにありません。 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目 |
授業計画
第1回 | 授業目標と授業マップ |
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第2回 | 準備①:論理とは何か?何のためにあるのか? |
第3回 | 準備②:論理的な文章とはどんな文章か? |
第4回 | 哲学の技術①:論証の構造 |
第5回 | 哲学の技術②:論証の評価と暗黙の前提 |
第6回 | 哲学の技術③:仮説形成 |
第7回 | 哲学の問い①:何が存在するのか |
第8回 | 哲学の技術④:価値に関わる論証 |
第9回 | 哲学の問い②:生きる意味について |
第10回 | 哲学の技術⑤:演繹その1:否定 |
第11回 | 哲学の技術⑥:演繹その2:条件構造 |
第12回 | 哲学の問い③:懐疑論と向き合う |
第13回 | 哲学の技術⑦:質問すること・批判すること |
第14回 | 総まとめと質問タイム |
第15回 | 平常試験とその解説 |
その他
教科書 |
とくに指定しません。
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参考書 |
各回の講義中に適宜指示します。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験:100%。 なお、平常試験の内容は、50%が各回の小テストからの出題で、残り50%は哲学的問いに対して自身の立場を提示する自由論述問題です。 GPS制度の基準に従って合否および優劣の評価を行います。 |
質問への対応 | 授業の前後、またはオフィスアワーに質問を受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台キャンパス(主に月):333研究室 船橋キャンパス(主に火・水):532研究室 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:00
火曜 船橋 12:30 ~ 13:10
水曜 船橋 12:30 ~ 13:10
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学生への メッセージ |
哲学的思考の技術が役に立つのは、哲学の問題を考えるときばかりではありません。周りの友達と何だか話がすれ違っていると感じるとき、雑誌の記事や本を読んでいてどこか変だと感じるけれどそれがどこなのかうまく言えないとき、大事な決断を下すために一歩ずつ納得して考えたいときなど、哲学的思考法が役立つ日常の場面は、じつはたくさんあります。この授業をきっかけに、物事をいつもより少しだけゆっくり考えてみることで開けてくる世界を覗いてみましょう。 |