2017年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 |
法学
―社会生活と法(法律学・民法・刑法の基礎)―
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 髙橋 明弘 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | T41A |
クラス | 一般教養 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本講座では、履修生は、法規範の構造および理論(法律学)を修得した後に、日常生活で必要な民法の基礎知識そして裁判員制度において要求される刑法の基礎知識を学びます。その後に、事例(相当数の判例)を題材に演習を行って、社会生活において生じる問題に対処し得る能力育成を目標とします。現在進みつつある憲法の改憲や法政策の動向についても解説する予定です。 |
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授業形態及び 授業方法 |
パワーポイント等(解説図として同時に配布する)を利用して講義を中心に対話形式も導入しつつ授業を行います。これから直面する社会問題に、学生一人一人が真摯な姿勢で対処し得るための法的能力を育成するため、資料等を使って社会で実際に生じた事例を示し解説した後に、一緒に具体的な問題を解くことにします(進捗状況により、講義は、シラバス記載順序を入れ替えて行われる場合があります)。 |
履修条件 | 社会問題に関心をもつ学生の受講を歓迎します。六法、指定テキストおよび配布した資料を 必携して講義に臨んでください。講義中のあらゆる機器の使用や私語を禁止します。 |
授業計画
第1回 | 第1章 身近にある法:法の意義と法のはたらきを認識する。 第2章 科学とは:Seinの科学とSollenの科学との異同を理解する。 |
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第2回 | 第3章 自然法と実定法:法が存在する根拠。 第9章 憲法の基礎・基本的人権の尊重・主権在民・平和主義の関係について。 |
第3回 | 第4章 法源:制定法の種類および効力の優劣(改憲案の緊急事態条項との関係および問題点について解説する)。 |
第4回 | 第6章 法的三段論法・法の理論構造(要件と効果・法解釈・法の適用から法的結論を導く過程)を理解する。 |
第5回 | 第6章 法的三段論法 第7章 法解釈:法解釈技法を解説する。 |
第6回 | 第7章 法解釈技法についての事例研究:放火事件を題材として検討する。P70.設例6-3、P78.CASE7-1・CASE7-2(第12章の一部を含めて解説する)。 |
第7回 | 第10章 民法の基礎 2 法律行為:契約の成立―契約の種類(売買契約、消費貸借契約ほか)によって契約の成立要件(当事者・目的・意思表示・給付)が異なることを理解する。 |
第8回 | 第10章 民法の基礎2 法律行為:契約の有効要件(意思の欠缺と瑕疵ある意思表示)の異同を理解する。 |
第9回 | 第10章 民法の基礎 1 財産権:物権とは・債権(契約)とは、物権と債権の関係を理解する。 |
第10回 | 第10章 民法の基礎3 不動産の物権変動:売買契約の成立と不動産所有権の移転、不動産所有権の移転と対抗要件(登記)の関係について理解する。 |
第11回 | 第10章 民法の基礎3 動産の物権変動:売買契約の成立と動産所有権の移転(対抗要件としての引渡し)の関係について理解する。 |
第12回 | 第10章 民法の基礎5 融資・保証・抵当権の設定プロセス:消費貸借契約、保証契約、抵当権の設定について解説する。 |
第13回 | 第12章 刑法の基礎:罪刑法定主義と責任主義(憲法31条)、犯罪の認定過程(故意・過失・構成要件該当性・違法性・有責性の充足)を理解する。 |
第14回 | 第14章 社会法の基礎:社会法(労働法・経済法・社会保障法など)の法的根拠を理解する。 前期講義のまとめ |
第15回 | 理解度テストを実施し、重点項目の解説を行う。 |
その他
教科書 |
高橋明弘 『法学への招待―社会生活と法―』 法律文化社 2013年 第1版
有斐閣・三省堂ほか 『六法』 2017年年
履修生は、指定テキストと六法を必ず購入して、毎講義には必携して臨んでください。第1回目の講義前に指定テキストの「はしがき」と「法学学習ガイド」を読んでおいてください。
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参考書 |
山川一陽 『財産法を学ぶ』 法学書院 2005年 第3版
山川一陽 『財産法入門』 学陽書房 2010年 第1版
参考書については、講義の進捗状況によって適宜に、紹介します。
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成績評価の方法 及び基準 |
前期最終授業時間内に行われる理解度確認テストの採点によって評価します。但し、講義日数の3分の1(4回)以上の欠席者については、理解度確認テストの受験資格がありません。この場合に、理解度テストを受験したとしても、採点対象にはなりません。 |
質問への対応 | 質問については、あらかじめ配布する質問票に質問内容を記載して教員に提出していただき ます。多くの学生に紹介すべきと判断した場合には、次回の講義開始時や該当する内容を講義する箇所において、一般質問事項として回答します。その他、質疑応答については、講義中、講義後の講義室や控室において行います。 |
研究室又は 連絡先 |
適宜に告知します。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
履修生は、大学生としての認識をもって講義に出席し、毎講義には、六法、指定テキストおよび配布した資料を持参してください。改憲論や法政策の動向が気になるところです。そこで、かなり高度な内容を含んだ講義を行う予定です。したがって、講義中に各種機器を操作することや授業を妨害する行為を行った学生に対しては、受講の停止あるいは成績に反映して厳しく対処することとします。 |