2017年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 機械材料Ⅰ | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 本保 元次郎 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E11F |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | 機械の構成要素である部品を作るとき、材料選択には機械材料に関する基礎的な情報を理解し、その特性を生かした用途に使用しなければならない。そこで、機械材料の種類やそれらの性質・特性に関する基本的な知識について理解する。 加えて、一般的な機械材料の全般についての知識も習得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
教科書、配布資料を主体にして、補足的にパソコンによるプレゼンテーション及び板書を用いて講義する。 また、毎講義終了後に、講義内容の理解度を判断するための課題を行う。 |
履修条件 | 物理、化学に関する基礎知識を修得していること。 |
授業計画
第1回 | 機械材料入門 講義全体の概要を説明する。また、一般的な機械材料と各種性質、選択方法、使用環境、分類等についての概略を学習する。 |
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第2回 | 物質の構造1 原子、周期表、原子の電子配列、原子の結合、原子間力と物性 について学習する。 また、同位体、イオン結合、共有結合、金属結合等の1次結合、ホンデルワールス結合等の2次結合について理解する。 |
第3回 | 物質の構造2 結晶の構造、金属の結晶構造、固体の密度、結晶の幾何学、X線による結晶構造の解析、格子欠陥、アモルファス固体・準結晶について学習する。加えて、すべり変形や双晶変形等の変形機構を理解する。 |
第4回 | 材料の変形1 応力とひずみ、弾性と擬弾性、塑性変形、結晶のすべり変形と転位の関係について学習する。 加えて、加工硬化、すべり変形以外の変形機講、温度と変形速度の影響について学習する。 また、機械材料の破壊形態やクリープ変形について理解する。 |
第5回 | 材料の強さと強化法1 機械材料の強さと強化法、材料の剛性、弾性定数と原子間結合力、結晶の欠陥と材料の強さ、加工硬化現象、結晶粒界について学習する。 |
第6回 | 材料の強さと強化法2 合金化等による析出硬化、時効硬化、固溶強化や複合材料の種類とその強化機構、複合則、複合材料による成形方法について学習する。 |
第7回 | 中間試験とその解説 物質の構造と材料の変形・強度についての試験を行い、理解度を判定する。 |
第8回 | 材料の破壊と劣化 材料の信頼性、許容応力と安全率、延性破壊と脆性破壊、疲労破壊の違いについて学習する。 また、金属材料の腐食、腐食の形態、応力腐食割れと水素脆化についても理解する。 |
第9回 | 材料試験法 材料評価法試験についての概要、破壊試験と非破壊試験の特徴、引張試験における公称応力-公称ひずみ線図 、硬さ試験の性質、衝撃試験、疲労試験、クリープ試験、磨耗試験などの原理と方法について学習する。 |
第10回 | 相と平衡状態図 状態変化の基本原理、1成分系状態図や全率固溶型,共晶型,包晶型のような2成分系状態図の基本的型および3成分系状態図の概要について学習する。 |
第11回 | 原子の拡散と相変態 固体中の原子の移動、拡散の種類と材料、結晶中の拡散と拡散係数 、拡散係数と温度の関係、相変化と材料プロセスなどについて学習する。 また、鉄鋼材料のマルテンサイト変態 の基本についても理解する。 |
第12回 | 加工と熱処理 機械加工,塑性加工,鋳造加工,溶接加工など種々の加工法、冷間加工と熱間加工、熱処理の種類 、表面硬化熱処理等について学習する。 |
第13回 | 機械材料の種類と特徴 第2週「物質の構造1」から第12週「加工と熱処理」の中で、特に重要な箇所についての復習を行い、講義全体の理解度を高める。 |
第14回 | 平常(期末)試験及びその解説 |
第15回 | 平常試験の結果から、特に理解度の低い部分について補講を行い、学習目標を達成する。 |
その他
教科書 |
金子純一、須藤正俊、菅又 信 編著 『改訂新版 基礎機械材料学』 朝倉書店 2008年
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参考書 |
小原嗣朗 『金属材料概論』 朝倉書店
幸田成康 『金属物理学序論』 コロナ社
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成績評価の方法 及び基準 |
中間試験30%、期末試験50%、レポート20% 出席が総時間数の60%(15回中9回)に満たない場合は,履修放棄扱いとし,学業成績の査定を行わない。 |
質問への対応 | メールにて,常時受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
genjiro.motoyasu@it-chiba.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
機械材料は、様々な材料の種類、特性などを理解し、実際に使用する上でその基礎となる重要な科目です。十分に理解してください。 |