2017年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 機械材料Ⅱ | ||
---|---|---|---|
設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 本保 元次郎 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E21R |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | 機械技術者には、工業材料の適材を適所に適用して、合理的な設計と製作を行うために知識が要求される。従って本講義では技術者として材料の選定と取り扱いを容易にするために、機械を構成する材料として鉄鋼材料、非鉄金属材料、非金属材料の基礎的事項について習得する。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
教科書、配布資料を主体にして、補足的にパソコンによるプレゼンテーション及び板書を用いて講義する。 また、毎講義終了後に、講義内容の理解度を判断するための課題を行う。 |
履修条件 | 物理、化学に関する基礎知識を修得していること。 |
授業計画
第1回 | 機械材料と加工プロセス入門 身の回りにある様々な機械を構成する素形材の種類と成形加工方法の概略を学習する。溶融加工法、塑性加工法、切断、切削加工法、材料接合法及び粉末冶金法等の特殊加工法の特徴を理解する。 |
---|---|
第2回 | 鉄鋼材料1-鉄鋼材料の分類 鉄鋼材料の分類、Fe-C系平衡状態図と炭素鋼組織・機械的性質について学習する。 そして、鉄、鉄鋼と鋳鉄の種類と特徴、平衡状態図と炭素鋼組織・機械的性質 、鋼中における合金元素の存在状態 等を理解する。 |
第3回 | 鉄鋼材料2-鋼の熱処理組織とその性質 熱処理の種類とその熱操作、焼入れ処理、焼戻し処理、加工熱処理、恒温変態曲線、連続冷却変態曲線、オーステナイトのマルテンサイト変態、マルテンサイト変態の5つの特徴等について学習する。 |
第4回 | 鉄鋼材料3-炭素鋼と各種合金鋼 炭素鋼、低合金鋼、高合金鋼の種類と特性、鋼の用途別分類、構造用鋼の分類、構造用圧延材、機械構造用合金鋼、炭素工具鋼等の性質について学習する |
第5回 | 鉄鋼材料4-鋳鉄と鋳鋼、鉄鋼の腐食と防食 鋳鉄と鋳鋼の種類と特徴、鋳鉄の状態図と組織および機械的性質、実用鋳鉄の諸性質、球状黒鉛鋳鉄等について学習する。また、鉄鋼の腐食と防食、ブリキ板とトタン板の腐食機構の違い等について理解する。 |
第6回 | 非鉄金属材料1-アルミニウムとその合金 実用非鉄金属材料の種類と主な特徴について概要を理解する。アルミニウム合金の性質と特徴、加工用アルミニウム合金の種類、鋳造用アルミニウム合金の種類と特徴について学習する。 |
第7回 | 中間試験とその解説 鉄鋼材料の種類と性質およびアルミニウム合金の特性についての試験を行い、理解度を判定する。 |
第8回 | 非鉄金属材料2-銅と銅合金 銅の性質、純銅の種類、電気伝導率と不純物について学習する。黄銅系合金、特殊黄銅、青銅系合金、アルミニウム青銅等の種類と性質について理解する。 |
第9回 | 非鉄金属材料3-チタン・マグネシウムとその合金 チタンおよびチタン合金の特徴と種類、応用例について学ぶと共に、純マグネシウムの物理的性質、マグネシウムとその合金などの種類と特性について学習する。また、貴金属材料の工業的利用についても理解する。 |
第10回 | セラミックス材料 セラミックスの成形と加工法、セラミックス材料の結晶構造、種類、特性や焼結等について学習する。 また、セラミックスの特性とその用途について、機械・構造用セラミックス、電気・電子材料、光学材料、バイオセラミックス等について理解する。 |
第11回 | 高分子材料1-プラスチック・ゴム 高分子材料の内部構造とモノマーとポリマー、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の種類と特徴、高分子材料の長所と短所、プラスチックの代表的な成形方法および汎用プラスチックの種類と性質について学習する。 |
第12回 | 高分子材料2-エンジニアリングプラスチック・ゴム・複合材料 エンジニアリングプラスチック(エンプラ)の種類と特徴、スーパーエンプラの性質、ゴム材料(エストラマー)の種類と特徴、複合材料の定義、種類、性質および複合則について学習する。 |
第13回 | 鉄鋼材料から複合材料までの総括 第2週「鉄鋼材料1」から第12週「高分子材料2」の中で、特に重要な箇所についての復習と講義全体の総括を行い、講義全体の理解度を高める。 |
第14回 | 平常(期末)試験及びその解説 |
第15回 | 平常試験の結果から、特に理解度の低い部分について補講を行い、学習目標を達成する。 |
その他
教科書 |
金子純一、須藤正俊、菅又 信 編著 『改訂新版 基礎機械材料学』 朝倉書店 2008年
|
---|---|
参考書 |
小原嗣朗 『金属材料概論』 朝倉書店
|
成績評価の方法 及び基準 |
中間試験30%、期末試験50%、レポート20% 出席が総時間数の60%(15回中9回)に満たない場合は,履修放棄扱いとし,学業成績の査定を行わない。 |
質問への対応 | メールにて,常時受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
genjiro.motoyasu@it-chiba.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
鉄鋼材料や非鉄材料、セラミックスおよび高分子材料からなる機械材料について学び、様々な材料の種類、特性などを理解することは、実際に使用する上で重要です。十分に講義内容を理解してください。 |