2017年 短期大学部 シラバス - 総合教育科目・補充教育科目
設置情報
科目名 | 数理統計 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 2年 |
担当者 | 江下 和章 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | N51R |
クラス |
概要
学修到達目標 | (1) 確率論の基礎を理解し,計算できるようにする。 (2) 統計学全般に亘る基礎概念や理論を理解し,その応用として推定の問題を扱うことができるようにする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心に配布資料も使いながら講義する。シラバスの「授業計画」に従って各回完結したテーマで講義を展開する。毎回具体的な例題を取り上げてその応用例を学び演習問題を解く。 関数電卓を毎回持参する事。 |
履修条件 | 順列と組み合わせ(わからない人は,教科書§1.1を事前学習すること) 微分・積分の基礎知識 |
授業計画
第1回 | 概要 これから学ぶ数理統計の全般について紹介する。 |
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第2回 | 記述統計 平均・標準偏差など基本的な統計量の意味を学習する。(§3.1) |
第3回 | 確率入門(1)確率空間 もっともらしい確率を考えて確率空間を定義する。確率論の基本概念を学ぶ。(§1.1) |
第4回 | 確率入門(2)確率の定義と公式 確率の定義から加法定理・乗法定理など基本性質について学び,具体的な事象の確率を計算する。(§1.2) |
第5回 | 確率入門(3)条件付確率・事象の独立・ベイズの定理 条件付き確率を学ぶ。またベイズの定理とその適用例を学ぶ。(§1.2) |
第6回 | 確率分布(1)離散的確率変数と確率分布 離散的確率変数・確率分布を定義し,確率変数の期待値・分散などを計算する。(§2.1) |
第7回 | 確率分布(2)連続的確率変数と確率分布 連続的確率変数・確率分布を定義し,確率変数の期待値・分散などを計算する。(§2.1) |
第8回 | 確率分布(3)二項分布・ポアソン分布 離散型確率分布の例として,二項分布・ポアソン分布について学習する。(§2.2) |
第9回 | 確率分布(4)正規分布 連続型確率分布の例として,統計学で主要な役割を果たす正規分布を学ぶ。正規分布表の使い方を学ぶ。(§2.2) |
第10回 | 確率分布(5)大数の法則と中心極限定理 統計的解析法を支える理論として重要な中心極限定理を紹介し、その意味を学ぶ。(§2.3) |
第11回 | 推測統計(1)母集団と標本,点推定 母集団とその標本の違いを理解する。母集団の統計量(平均など)を調べるかわりに標本の統計量を調べることが多いが,その理由を理解する。また,標本から母集団の平均・分散を推定する。(§4.1, §4.2) |
第12回 | 推測統計(2)大標本を用いた母平均の区間推定 正規分布を利用して,大標本を用いて母集団の平均値を推定する方法を学習する。(§4.2) |
第13回 | 推測統計(3)小標本を用いた母平均の区間推定 t分布を利用して,小標本を用いて正規母集団の平均値を推定する方法を学習する。(§4.2) |
第14回 | 平常試験およびその解説 |
第15回 | まとめと補足 学んだ事を総合的に復習し総括する。また,母分散の区間推定,統計量の検定などを紹介する。 |
その他
教科書 |
石村園子 『やさしく学べる統計学』 共立出版
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参考書 |
P.G. ホーエル著、浅井晃・村上正康共訳 『初等統計学』 培風館 第4版
東京大学教養学部統計学教室 『基礎統計学I 統計学入門』 東京大学出版会
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成績評価の方法 及び基準 |
平常点40%,期末試験60%で評価する。 なお,出席が3/5未満の場合は履修放棄とみなす。 |
質問への対応 | 授業中以外で質問したい場合は下記の研究室に来ること。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎9号館921C号室(金曜,昼休み) |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
今や確率統計学は多様な分野で用いられる解析手段である。授業では自然科学及び他分野への応用を念頭に,様々な分野の問題を例題として扱う。ところで統計学は便利さだけでなく「危うさ」も併せ持つ。この授業で統計学を支える理論についての理解を深め,「正しく」統計学を利用できる人になって欲しい。 |