2018年 理工学部 シラバス - 土木工学科
設置情報
科目名 | プロジェクトスタディⅡ | ||
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設置学科 | 土木工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 前野・小松 他 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 土曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A63P |
クラス | TD | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 土木の事業(プロジェクト)を進めるためにはプロジェクトの過程で様々な構造物を築造する必要がある。このコースでは、実務経験者による実例を交えた説明を通して、プロジェクト全体の流れを俯瞰できる力を養うと共に,具体的な構造物の設計や積算課題を通じて,土木の基本的な専門知識を設計や施工に応用できる力を身につけます。また、グループワークを通して議論する力を養うとともにプレゼンテーション能力の向上を目指します。 |
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授業形態及び 授業方法 |
テクニカルデザインコースでは、コースをさらにA、B、Cの3つのグループに分け少人数化(約25名程度)を図る。各グループ年間を通じて実際の土木プロジェクトを題材とした課題に取り組み、土木技術者としての素養を身につける。 各グループの後期(プロジェクトスタディⅡ)の課題は以下のとおりである。 Aグループ:水力発電所新設(増設)の調査・計画・設計・施工 Bグループ:鋼橋の架橋プロジェクト Cグループ:土構造物の耐震化プロジェクト 授業は、設計手法に関する技術を教授し、得られた知識を深めるために演習を行う。講師による実務経験談、また実際の構造物等の見学を行うことによって現場を体感する。また、受講者の発表能力向上のために、折々にプレゼンテーションできる機会を提供し議論を行う。成果物として、設計計算書・模型などを作成し、それをプレゼンテーションする。 |
履修条件 | 応用力学・構造力学・水理学・地盤力学・建設材料ほか土木の専門科目の基本的知識が必要です。 |
授業計画
第1回 | A:授業のねらい,進め方,設計課題等について説明する。技術文書の作成方法について講義し、演習を行う。 B:架橋プロジェクトの実例紹介,および前期載荷実験を題材としたの講義を行う。 C:本授業(土構造物の耐震強化プロジェクト)の目的と方針を説明する. また,グループ内で公共事業(プロジェクト)における役割と位置づけを整理する。 |
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第2回 | A:日本のエネルギー・電力事情と水力発電の役割・位置づけについて講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 B:鋼構造の基本に関する講義を行う。 C:水道事業における貯水池の耐震化工事に関する講義を行う。 |
第3回 | A:水力発電のしくみおよび各構造物の役割について整理し、グループ討論・プレゼンを行う。 B:橋梁設計プロセスの概略(1)の講義を行う。 C:貯水池の堤体耐震強化工事を題材として,プロジェクトの背景・目的および目的達成に必要な検討項目について講義した上で,グループ内で議論する。 |
第4回 | A:水力発電計画における調査方法(地形、流量等)について講義し、演習を行う。 B:橋梁設計プロセスの概略(2)の講義を行う。 C:フィルダム(特徴,型式)の基礎,貯水池堤体耐震化工事の設計のための調査・試験の考え方を講義した上で,グループ内で討議する。 |
第5回 | A:水力発電計画策定(有効落差、最大使用水量、最大出力、年間発生電力量)を講義し、演習を行う。 B:橋梁設計プロセスの概略(3)の講義を行う。 C:貯水池堤体耐震化工事の設計のための調査・試験に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 |
第6回 | A:概略工事費の積算演習を行い、経済性を評価する。 B:現場見学を行う(実施日時は後日決定)。 C:貯水池堤体耐震化工事の基本設計の流れと考え方を講義した上で,グループで討議する。 |
第7回 | A:水力発電新設(増設)に伴う関係法令(電気事業法、河川法等)について講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 B:実際の橋梁を対象とした設計計算演習を行う。 C:貯水池堤体耐震化工事の基本設計に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 |
第8回 | A:環境アセスについて講義し、自然環境保全対策についてグループ討議・プレゼンを行う 。 B:[グループワーク]課題の説明および架橋地点の選定を行う。 C:村山下貯水池堤体強化工事後の状況と村山上貯水池の現況視察を行う。 |
第9回 | A:コンクリート構造物の設計について講義し、演習を行う。 B:[グループワーク]プロジェクトのコンセプトに関する議論を行う。 C:堤体施工(準備工事,品質管理)の流れと考え方を講義した上で,各自要点を整理する。 |
第10回 | A:鋼構造物の設計について講義し、演習を行う。 B:[グループワーク]橋梁の構造形式,荷重条件を決定する。 基本設計を行う。 C:堤体施工(準備工事,品質管理)の流れと考え方に関するプレゼンテーションとディスカッションを行う。 |
第11回 | A:施工計画策定について講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 B:[グループワーク]最適構造設計を行う。 C:環境保全対策および堤体機能の検証(試験湛水)の流れと考え方を講義した上で,各自要点を整理する。 |
第12回 | A:施工方法について講義し、グループ討論・プレゼンを行う。 B:[グループワーク]模型製作の準備を行う。 C:村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画を検討する。 |
第13回 | A:建設マネジメントについて講義し、グループ討議・プレゼンを行う。 B:[グループワーク]プロジェクトの見直しおよび模型製作を行う。 C:村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画を立案する。 |
第14回 | A:近年新設(増設)された水力発電所の事例をグループごとに収集し、調査・計画・設計・施工の面から分析・評価する。 B:[グループワーク]成果報告会の準備を行う。 C:村山上貯水池耐震強化プロジェクト実施計画の内容グループ間で相互に説明し,相互評価を行う。 |
第15回 | A:前回分析・評価した結果をグループごとに提出するとともにプレゼンを行う。 B:[グループワーク]成果発表会を行う。 C:村山上貯水池耐震強化プロジェクトを実施計画に関するプレゼンテーションを行う。 |
その他
教科書 |
各グループにおいて適宜参考資料などを配布する。
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参考書 |
木下是雄 『「理科系の作文技術」』 中公新書624 中央公論社 1981年年
各グループの講師より適宜指示をする。
Aグループ受講生は上記の図書を講義第1週日までに購入し通読しておくこと。また講義当日に持参すること。
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成績評価の方法 及び基準 |
各グループにおいて与えられた課題に対する成果物(設計計算書,模型など)、発表能力を総合的に評価する(成果物70%、発表能力30%程度)。 |
質問への対応 | オフィスアワーを基本とするが、都合がよければ適宜対応する。非常勤講師の先生方へ質問がある場合は、各コース窓口教員が連絡する。 |
研究室又は 連絡先 |
Aグループ担当:小松(toshikmt@nifty.com) Cグループ窓口:重村(shigemura.satoshi@nihon-u.ac.jp) |
オフィスアワー |
土曜 駿河台 12:15 ~ 13:15 Aグループ(小松):授業実施教室(ウェルトンビルW22室)
土曜 駿河台 12:15 ~ 13:15 Bグループ:お茶の水校舎5階C502室
土曜 駿河台 12:15 ~ 13:15 Cグループ:お茶の水校舎7階C706室
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学生への メッセージ |
・課題を成し遂げ成果をあげるためには授業に出席することが重要です。 定期試験を実施しないため、理由もなく出席が全体の3分の2以上を満たさない場合には成 績評価に値しなくなることに注意してください。 ・現場見学の日程については都合により変更になる場合があります。 |