2018年 理工学部 シラバス - まちづくり工学科
設置情報
科目名 |
まちづくり倫理学
「共在」と「幸福」の循環的生成と構築をめぐる倫理学的探求
|
||
---|---|---|---|
設置学科 | まちづくり工学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 勢力 尚雅 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E22Q |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 本科目は、古今東西の思想との対話を通じて、まちづくりのための倫理的思考力を養います。まちづくり工学科の学習・教育到達目標A~IのうちB「技術者倫理」およびD「専門応用学力」 の達成に主力的に関与する重要な科目です。また、G「デザイン・総合力」およびI「ファシリテイト 能力・コミュニケーション能力」の達成に補足的に関与する科目です。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
テーマに関連する資料を配付し、資料のテキストを読んだり、関連する動画を視聴することを通じて問題の所在と連関を探り、板書を活用しながら、本質的な問いを探求します。 |
履修条件 | 古今東西の人文社会科学の知見や言説を通じ、「人間とは何者か、どのような方向に進みがちで、どのような可能性を秘めているか」といった問題を考えながら、まちづくりの倫理学を探求します。好奇心と探求心が履修条件です。予備知識はなくてもかまいません。 |
授業計画
第1回 | まちづくりのアフォーダンスをめぐる問題群 ―「まち」とは「何と共に在ること」かを考える [スコットランドのエジンバラと『ジキルとハイド』の問題群] |
---|---|
第2回 | 「ふれる」「ふれあう」とは、どんな経験か? ―ムラ(「扉」の外側)を求める私たち [ボードレール/ベンヤミン/鷲田清一/ジンメルら] |
第3回 | 扉の外に在るものとの「ふれあい」から何が生まれるのか? ―演劇的コミュニケーションの倫理 [坂部恵/隈研吾/ベンサム/ロールズ/セン/岡田美智男ら] |
第4回 | まちの「扉」① ―アトム的まちとスポンジ的まちの混ざりあいを探るサードプレイス [オルデンバーグ/宮台真司/茂木健一郎/吉見俊哉ら] |
第5回 | まちの「扉」② ―価値観の対立する者どうしが「共創」することを阻むものは何? [平田オリザ/ギャスティル/サンスティーン/ローティー/ムフら] |
第6回 | まちの「扉」③ ―「他人の目で物を見る」ための学びあいの場・語り合いの場とその仕掛 [岡田暁生/伊藤亜紗/熊谷晋一郎/ベンヤミンら] |
第7回 | まちの「扉」④ ―世紀末芸術とモダニズムの思想と課題 [ホフマンスタール/クラウス/フロイト/マーラー/ジンメルら] |
第8回 | まちの「扉」➄ ―フランス・イタリアのまちづくり哲学と「記憶・ことば」への態度と政策 [ブランショ/ルゴフ/ラトゥール/カッチャーリ/アガンベンら] |
第9回 | まちの「扉」⑥ ―イギリス・ドイツのまちづくり哲学と「記憶・ことば」への態度と政策 [ヒューム/アダム・スミス/ルーマン/マルクス・ガブリエルら] |
第10回 | まちの「扉」⑦ ―「安心社会」と「不寛容社会」の連鎖を断つ「折衝」のかたち [山岸俊男/レーヴィ/フーコー/ドゥルーズ/ジョナサン・ハイトら] |
第11回 | まちの「扉」⑧ ―多様性が生む「内乱」への処方箋としての「記憶・ことば」への作法 [プラトン/ホッブズ/ハイデガー/アーレント/三木清ら] |
第12回 | まちの「扉」➈ ―ケイパビリティを想起する「記憶の森」に出会うための歩きへの誘惑 [クレー/ヌスバウム/柳田国男/南方熊楠/デランダ/モートンら] |
第13回 | まちの「扉」⑩ ―「まち」とのつながりかた・つなげかた [折口信夫/宮本常一/テイラー/ハーマッハー/センら] |
第14回 | 21世紀の展望とネットワークの課題 ―少子高齢化・科学技術の発達等から見える30年後の「まち」について |
第15回 | まとめ |
その他
教科書 |
授業中に配布するプリントを用います。
|
---|---|
参考書 |
授業内で適宜紹介します。
|
成績評価の方法 及び基準 |
授業内でミニレポートを作成し、授業直後に提出してもらいます。 欠席分のレポート点については、適宜、相談に乗ります。 |
質問への対応 | 授業直後に対応します。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台…333研究室 船橋 …532研究室 メール…seiriki.nobumasa@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:20 333研究室
水曜 船橋 12:20 ~ 13:10 532研究室
|
学生への メッセージ |
この授業では、さまざまな問いと解答例を紹介します。卒業後もずっと考え続けたくなるような「問い」と、その問いをめぐって考察を続けていくための「手かがり」との出会いを提供したいと思います。自分で考え続けていきたい「問い」のかたちを探してください。 |