2018年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 法学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 2年 |
担当者 | 天野 聖悦 | 履修期 | 前期 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 火曜4 水曜3 水曜4 月曜1 月曜2 |
校舎 | 船橋 駿河台 | 時間割CD | P23F P24F P33Q P34Q U11L W12L |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 法学の定義・理論等基礎的事項を習得する。法学を含む社会科学においては「ことばの定義」が重要である。この定義を確定し、それに基づいて論理的に結論を導き出す思考力を身につけ、自身のことば・文章で説明することができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式をとる。教科書を使用するので、板書は、最小限に留める。話を聴きながらメモをとること。大きめの付箋を使い、教科書の関連箇所に貼り付けると良い。こちらか質問をすることもあるが、その際は、発言しないまでも、少し考えてもらいたい。 |
履修条件 | 特になし。日本国憲法も履修することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 存在の法則と当為の法則:人の行態を拘束する「法則」の区分、原則と例外の関係 ※人はいつから人になり、いつから人でなくなるのか。 |
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第2回 | 法の本質に関する学説:神意、正義、命令、実力、契約 ※なぜ法に従わなければならないのか。 |
第3回 | 法の淵源:法の効力の優劣:憲法、法律 ※憲法に従わねばならないのは誰か。放送法は法律といえるか。 |
第4回 | 法の淵源:命令、条例、条約 ※地方公共団体が法律よりも厳しいルールを定めることができるか。 |
第5回 | 法の淵源:慣習、判例、条理 ※文章化されていないルールの拘束力は。 |
第6回 | 法の分類:国内法と国際法、普通法と特別法 ※おなじ行為について、異なる内容を定める法律が見つかった場合、どちらを適用するのか。 |
第7回 | 法の分類:強行法と任意法、固有法と継受法、公法と私法、実体法と手続法 ※法律には、従わなくてもよいものがある。 |
第8回 | 法の効力:法律不遡及の原則、既得権不可侵の原則 ※普通自動車の運転免許証だけで、自動二輪を運転できる人がいる。 |
第9回 | 法の効力:時・人・所に関する効力 ※18歳の日本人が、16歳からお酒が飲める国に旅行したら、そこで飲んでもいいのか。 |
第10回 | 法の解釈および適用:有権解釈と学理解釈 ※ある問題について、素人の大臣の決定と専門家である学者の決定が異なる場合、どちらが優先されるか。 |
第11回 | 法の解釈および適用:解釈の方法、類推 ※「このはしわたるべからず」の意味することは。 |
第12回 | 法の解釈および適用:解釈の指針(立法者意思、法律意思) ※100年前に制定された法律は、現在でもそのまま適用できるのか。 |
第13回 | 法の解釈および適用:裁判、行政 ※すこし、権力分立について。 |
第14回 | 授業の不足分を補う |
第15回 | 平常試験及びその解説 |
その他
教科書 |
天野聖悦『法学と憲法の教科書』2014年、八千代出版
※「日本国憲法」でも同じ教科書を使用
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参考書 |
適宜紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
原則として平常試験の成績による。課題もだすが、その提出は任意で、提出しなくとも成績の減点要素にはならない。提出した場合は、加点要素となる。 |
質問への対応 | 授業前後に教場、あるいはオフィスアワー |
研究室又は 連絡先 |
amanoseietsu@gmail.com |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:10 ~ 13:00
火曜 船橋 12:00 ~ 12:50
水曜 船橋 12:00 ~ 12:50
金曜 船橋 13:00 ~ 14:30
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学生への メッセージ |
一般に、大学のいわゆる文系科目授業は、高校までとは異なり、ひとつの問題に対してひとつの正解があるわけではありません。例えば、円柱を真上から見た人は円形と認識し、真横から見た人は方形と認識するように、おなじ文章(法)を読んでも、それぞれの立ち位置によって異なる結論となることは少なくありません。その様々な結論を覚える必要はありませんが、どのような立場から、どのような理論で、そのような結論になっているのかというプロセスに注目するようにしてください。 |