2018年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 応用心理学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 伊藤 令枝 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 火曜4 水曜3 水曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | P23V P24T P33S P34S |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 心理学は、人の心を読むテクニックやマインド・コントロールなどではなく、人間の「こころ」を客観的に把握しようとする科学である。本講義によって、環境(対人関係を含めた、個人を取り巻くものすべて)と人間行動に関する基礎的な理論を習得し、人間の多様性と複雑性を科学的に理解していくことを目指す。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式とし、パワーポイントによる提示と板書を併用する。 毎回、授業内容に応じた資料(インデックス程度)を配布する。 |
履修条件 | 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目。 前期「心理学の基礎」とあわせて受講することが望ましい。但し、本科目は前期「心理学の基礎」で得た知識を応用する科目ではない。 履修を希望する学生は、初回授業に必ず出席すること(履修者を制限する場合もあるため)。 |
授業計画
第1回 | 心理学へのアプローチ -青年期におけるアイデンティティとその確立、人間の多様性の理解とその尊重、個人と社会とのつながり |
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第2回 | 個性とパーソナリティ(1) -さまざまな個性(性格、知能、学力、価値観など)とその測定、類型論・特性論による性格の理解 |
第3回 | 個性とパーソナリティ(2) -遺伝的要因による個性の形成、環境的要因による個性の形成、個人差のダイナミクスと多様性 |
第4回 | 個性とパーソナリティ(3) -精神分析学による性格理論、血液型別性格診断のウソと信じてしまうトリック |
第5回 | 個性とパーソナリティ(4) -主観的な「感情」の科学、感情・情動の発生メカニズム、感情・情動の表出と測定 |
第6回 | 個人と社会(1) -自己呈示と自己開示、透明性の錯覚、自己意識と自己モニタリング、割れ窓理論 |
第7回 | 個人と社会(2) -他者との相互作用、パーソナル・スペースとテリトリ、競技におけるホーム・アドバンテージ |
第8回 | 個人と社会(3) -街中での援助行動とその阻害要因、傍観者効果、社会的意思決定の複雑性 |
第9回 | 個人と社会(4) -社会的促進と社会的抑制及びそのメカニズム、社会的手抜き、ホーソン実験と人間関係論 |
第10回 | 個人と社会(5) -集団圧力と同調、権威への服従、集団愚考、重大事故の背景にある集団的要因 |
第11回 | 災害と人間行動(1) -群集心理と没個性化、群衆密度と事故、集団催眠現象、大震災と犯罪 |
第12回 | 災害と人間行動(2) -災害時の避難行動の特徴、避難行動を遅くする心理、避難時の失見当状態とパニック的行動 |
第13回 | 情報と人間行動 -流言の発生と伝播、災害時の流言、差別と流言、情報検討能力の重要性 |
第14回 | 心理学の歴史 -哲学としての出発、自然科学の影響、心理学の独自性、「こころ」を解明する難しさ |
第15回 | 総括 -環境と人間との相互作用、心理学による日常生活の理解と応用可能性 |
その他
教科書 |
鹿取廣人・杉本敏夫・鳥居修晃(編) 『心理学』 東京大学出版会 2015年 第5版
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参考書 |
田之内厚三(編) 『ガイド 社会心理学』 北樹出版 2006年
岡村一成(監修)、藤田主一(編集) 『ゼロから学ぶ経営心理学』 学文社 2012年
内藤佳津雄・北村世都・市川優一郎(編) 『発達と学習』 Next教科書シリーズ 弘文堂 2015年
藤田主一・齋藤雅英・宇部弘子(編) 『新 発達と教育の心理学』 福村出版 2013年
V.E.フランクル(著)、霜山徳爾(訳) 『夜と霧-ドイツ強制収容所の体験記録』 みすず書房 1985年
岡本裕一朗(著) 『思考実験-世界と哲学をつなぐ75問』 ちくま新書 筑摩書房 2013年
その他、授業中に適宜紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
パーソナリティ調査レポート(約20%)、授業内課題や小テスト等の平常点(約30%)、定期試験(約50%)による総合評価とする。 |
質問への対応 | 授業前後に受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
授業前後に船橋校舎講師室に在室している。 メールや電話等による問い合わせは一切不可とする。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
ただ単に授業を聞いてノートをとるのではなく、人間の心や行動に興味を持ち、積極的に授業に臨んでほしい。また、自分自身について、そして、人間について考えながら理解を深めてほしい。 なお、授業に支障をきたすおそれがあるため、授業内容の撮影・録音等を禁止する。 |