2018年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 歴史環境論 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 泉 正人 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | P33J |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 環境問題は、現在の生活を送る上で大きな課題となっている。対症療法的な対応も必要であるが、より本質的にこの問題と取り組んでいく必要がある。それは「文明」のあり様を考えていくことである。現在の文明と「環境」との関係を考えていくことが、より求められている。そのためには、人間と環境との関係を歴史的に考えていくことが重要と思われる。 以上の問題意識に基づき、本講義では、主として日本の歴史を素材に、人間と環境との関係が大きく変容する江戸時代から、現代にいたる環境問題を考えていく。 この講義により、環境問題を「文明」のあり方の問題として考えることができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業形態は講義形式である。毎時間、以下に示すテーマに基づき、レジュメや資料を配布し、簡単な板書をしながら説明を行っていく。画像資料も用いていく予定である。必要に応じてリポートを課す。 |
履修条件 | 環境ライフサブメジャー・コース設置科目。専門的な知識がなくても構わない。予習をきちっとして講義に臨んでもらいたい。 |
授業計画
第1回 | 我々の生活と「環境」―ガイダンス― 環境問題をどのように捉えていくかを説明する。その他授業の持ち方等について言及する。 「予習」シラバスの内容を確認の上,講義に臨むこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
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第2回 | 「環境」と歴史 「環境」とは何か?「歴史」とは? 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第3回 | 江戸時代と「環境」 江戸時代は「環境理想社会江戸」と言われる。本当にそうだったのだろうか? 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第4回 | 江戸時代の開発と環境 17世紀(1600年代)は「大開発時代」と言われる。盛んに新田開発が行われ、耕地面積 は約1.8倍となった。近世の開発とそれがもたらす種々の問題について見ていく。 |
第5回 | 近世の山・森林と「環境」 江戸時代は森林が「保護」されたが、明治になって乱伐が行われたとよく言われる。近世の 山地利用、森林の「保護」のあり方について考える。 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第6回 | 江戸時代の「公害」 江戸時代には金・銀・銅などの鉱物資源が盛んに採掘され精錬された。足尾鉱毒事件で見ら れた鉱毒と地域の人々の生活とはどのようになっていたのだろうか。影響を受ける地域住民 の行動・主張と、領主側の対応について見ていく。 |
第7回 | 足尾鉱毒事件 「公害の原点」と言われる足尾鉱毒事件。その内容と政府の対応について見ていく。 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第8回 | 明治期の環境問題の根底 明治期の環境問題の根っこは、実は江戸時代にあった。江戸時代の何が原因だったのだろう か? 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第9回 | 産業革命と環境 世界の人々の生活を大きく変えた産業革命。現代の環境問題は産業革命以降のものとすら言 われる。産業革命とは何だったのかを考える。 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第10回 | 高度経済成長と「環境」 右肩上がりの経済成長は、人々に何をもたらしたのだろうか。豊かな生活、そして…。 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第11回 | 四大公害訴訟と現在(1) 四大公害事件はどのようにして起こったのか。その結末はどうなっているのか。問題は解決 したのだろうか。 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第12回 | 四大公害訴訟と現在(2) 四大公害事件はどのようにして起こったのか。その結末はどうなっているのか。問題は解決 したのだろうか。 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第13回 | 環境問題への対応 環境問題への政府の取組みと人々の対応 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第14回 | 現代の環境問題―地球温暖化を中心に― 世界的に、人々の関心が最も高い地球温暖化の問題。問題の核心はどこにあるのか。対応 は? 「予習」参考書籍で、テーマに関する事柄についてイメージを作っておくこと。 「復習」講義内容のポイントをまとめる。 |
第15回 | 平常試験及びその解説: 講義の内容を理解しているかどうかを確認し、不十分な点について再度説明を行う。 「予習」今までの講義内容を確認しておく。 「復習」平常試験で分かった理解が不十分な点について、解説を踏まえて再度講義内容をまとめる。 |
その他
教科書 |
特に教科書はない。
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参考書 |
飯島伸子『環境問題の社会史(有斐閣アルマ)』(有斐閣、2000年)
鬼頭 宏『環境先進国・江戸』(吉川弘文館、2012年)
根岸茂夫ら『近世の環境と開発』(思文閣出版、2010年)
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験の成績(60%)、時々実施するリポート(20%)、平常点(20%)をもとに、総合的に評価する。出席は毎回:とるが、時として不正行為をする学生がいる。不正が明らかになった時は単位を認めないので注意されたい。 |
質問への対応 | 講義の後。 |
研究室又は 連絡先 |
042-344-5755(午後10時まで) メールアドレス:izkm2011@hotmail.co.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |