2018年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 | 哲学 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 島村 修平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | P33M |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | この授業の学習目標は二つの柱から成ります。第一の柱は、物事を哲学的に考える技術を身に付けることです。哲学の主題は幅広く、その一部は思想や宗教と重なり、また別の部分では科学とも重なっています。それら他の分野と哲学を比べたとき、哲学の大きな特徴は、突き詰めると「できるだけゆっくり考える」という点にあります。つまり、自分の頭を使って普段当たり前だと思っていることを丁寧に問い直すという姿勢です。哲学ではそういうことを非常に長い間続けてきたので、そのための様々な技術が蓄えられています。 この授業の第二の柱は、具体的な哲学の問題に触れ、実際に哲学的に考えるトレーニングをするということです。この世界に本当に存在するものは何か、絶対確実な知識はありうるか、人生の意味とは何か。こうした問いは、哲学的思考を鍛える恰好の題材です。過去の哲学者の考えを手掛かりに、第一の柱で学んだ技術を生かして、自分なりの意見を表現してみましょう。 |
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授業形態及び 授業方法 |
この授業には、講義の回と演習の回があります。 ●講義(「哲学の技術」と「哲学の議論」)の回(全7回) ・授業の冒頭でその回の要点を記載したハンドアウトを配布します。 ・各回の終わりにその回の中心的内容の理解を問う小テストを出題し、次の回の冒頭にその小テストの解説を行います。 ・成績評価の対象となる学期末の平常試験の60%は、各回の小テストの問題を中心に出題します。もし小テストの解説を聞いて分からない部分がある場合には、そのままにせず、必ずその日の内に質問に来てください。 ●演習(「哲学の問い」)の回(全3回) ・これらの回では、受講者であるあなた達自身が主役です。自分自身で立てた色々な哲学の問いに、サイレント・ダイアローグ(SD)という手法を使って受講者同士で取り組んでもらいます。 ・平常試験の40%、自分で選んだ哲学的問いに対して自分の考えを述べる形式の論述問題です。その際、これらの回で考えた内容を素材として生かすことができます。 |
履修条件 | 履修条件はとくにありません。社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目。 |
授業計画
第1回 | 授業目標と授業マップ |
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第2回 | 準備①:論理とは何か?何のためにあるのか? |
第3回 | 準備②:論理的な文章とはどんな文章か? |
第4回 | 哲学の技術①:論証の構造 |
第5回 | 哲学の技術②:論証の評価と暗黙の前提 |
第6回 | 哲学の技術③:仮説形成 |
第7回 | 哲学の議論①:この世界にあるのは本当に物だけ?:哲学的ゾンビと知識論法 |
第8回 | 哲学の問い①:何が存在するのか |
第9回 | 哲学の技術④:価値に関わる論証 |
第10回 | 哲学の議論②:昨日と自分と今日の自分は本当に同じ?:自我の同一性 |
第11回 | 哲学の問い②:生きる意味について |
第12回 | 哲学の議論③:自由な意志は存在するか?:決定論と自由意志 |
第13回 | 哲学の問い③:懐疑論と向き合う |
第14回 | 総まとめと質問タイム |
第15回 | 平常試験とその解説 |
その他
教科書 |
特に指定しません。
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参考書 |
各回の講義時に適宜指示します。
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成績評価の方法 及び基準 |
平常試験:100%。 内訳は、各回の小テストからの出題が40-55%、発展問題が15-20%、自由論述問題が40%。 |
質問への対応 | 授業中や授業後に質問しそびれた人は、下記のオフィスアワーに質問を受け付けます。 |
研究室又は 連絡先 |
月: 駿河台キャンパス・333研究室 火・水: 船橋キャンパス・532研究室 連絡先:shimamura.shuuhei@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 12:20 ~ 13:00
火曜 船橋 12:30 ~ 13:10
水曜 船橋 12:30 ~ 13:10
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学生への メッセージ |
哲学的思考の技術が役に立つのは、哲学の問題を考えるときばかりではありません。周りの友達と何だか話がすれ違っていると感じるとき、雑誌の記事や本を読んでいてどこか変だと感じるけれどそれがどこなのかうまく言えないとき、大事な決断を下すために一歩ずつ納得して考えたいときなど、哲学的思考法が役立つ日常の場面は、じつはたくさんあります。この授業をきっかけに、物事をいつもより少しだけゆっくり考えてみることで開けてくる世界を一緒に覗いてみましょう。 |