2018年 理工学部 シラバス - 教養教育・外国語・保健体育・共通基礎
設置情報
科目名 |
総合講座
人工知能との共生のかたちを考える
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 勢力・高橋(聖) 他 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | S25B |
クラス | 全学科 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 人工知能とは何だろうか。それは、私たちの社会を、そして私たち自身(私たちの生活、仕事、世界観、価値観など)をどのように変える可能性があるのだろうか。 本講座は、人工知能の未来について考えながら、人間(とりわけその知性)の特徴と未来についても考える。また、人工知能が他の科学技術と結びついて社会に普及していく際の多様な可能性をシミュレートしながら、法や倫理などをめぐる切実な諸問題についても考察する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
4名の教員によるオムニバス形式の講義。 |
履修条件 | 予備知識は必須ではないが、教員1人につき3回(あるいは4回)なので、できるだけ欠席をせず、予習、復習をすること。 社会コミュニケーションサブメジャー・コース設置科目。 |
授業計画
第1回 | 授業のねらいと各回の概要、注意事項や評価方法についての説明(担当教員全員) |
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第2回 | 人工知能の現状と問題点(荒関仁志) 日本と海外の現状を動画を利用し、人工知能(ロボットを中心に)研究を概観します。ここでは人工知能の研究の歴史を踏まえた、研究の基本的理論と問題点を解説します。特に、実社会での利用を考える上での問題点についても解説します。 |
第3回 | 進化計算としての遺伝的アルゴリズム(荒関仁志) 人工知能の問題点を踏まえた人工生命の研究を紹介します。特に、人工生命研究のはじめに提案された進化計算について、遺伝的アルゴリズムを使って、そのメカニズムと問題点について解説します。 |
第4回 | 遺伝的プログラミングと制約条件下での最適組み合わせ問題(荒関仁志) 遺伝的アルゴリズムの派生技術として、直接プログラムを進化することができる遺伝的プログラミングの解説と問題点を解説します。 |
第5回 | ニューラルネットワークの変遷と深層学習(荒関仁志) ニューラルネットワークの問題点とメカニズムの変遷を解説します。また、最近の話題の深層学習についての基本的メカニズムも解説します。さらに、今後の人工知能への応用が期待される技術についても説明します。 |
第6回 | 人間と人工知能は何が違う? ―それぞれの進化と意識(勢力尚雅) ・人間が個人や集団において発揮する「知性」や「学習」の特徴は何か? ・それを支えるもの、進化させるもの、妨害するものなどの特徴は何か? ※BBC『SHERLOCK』のホームズとワトソン、スティーヴンソン『ジキルとハイド』の間柄を参照しながら考察する。 |
第7回 | 人工知能と人間(高梨俊一) まずはじめに知能とは何か? 複雑な問題に対応できれば知能なのか? それは人間に近ければ近いほど知能があるということに過ぎないのではないか? 人間の知能とはなにかについて、主に動物との比較で考察する。 |
第8回 | 人工知能の使い道を決めるのは人間の知性?それとも人工知能?(勢力尚雅) ・「人間の知性とは異なるエイリアン的知性」とは、どのようなものか? ・ 「生まれながらのサイボーグ」としての人間の強みと弱みは何か? ・「倫理的能力」とは何か?人工知能にその能力をもたせることは可能か? |
第9回 | 技術連関が要請する共進化のかたち―オープンダイアローグの時代(勢力尚雅) ・人工知能は私たちの生活や世界観をどのように変える可能性があるか? ・最大多数の最大幸福の促進は正義か?(正義とケイパビリティの関係) ・これからの時代のプライバシーとは何か?それはなぜ重要なのか? ・集団的モノローグを打破するオープンダイアローグとそれを拓く技術思想 |
第10回 | 人工知能と社会性(高梨俊一) 人間社会の様々な問題に適切に対応できるものは高度な知能といっていいだろう。 それでは人工知能はたとえば法的な紛争を裁定できるか? 人間の裁判官と人工知能の裁判官は同じ思考過程をたどるか? |
第11回 | 人工知能が高度に発達した社会はどうなるか?(高梨俊一) 人工知能は人間知能と共存できるか? 人間は人工知能をどう受け入れるか? ロボット三原則を守るロボットは可能か? もし可能としても、人工知能を人間の奴隷にするのは正しいか? |
第12回 | 人工知能研究の概要(高橋聖) 人工知能とはどんなものか 人工知能で何ができるか |
第13回 | 人工知能研究の変遷(高橋聖) 古き良き人工知能 現在の人工知能 |
第14回 | 人工知能応用の現在(高橋聖) パターン認識 システム最適化 |
第15回 | レポート作成とその注意点の解説(担当教員全員) |
その他
教科書 |
授業中に用いるプリントや資料を参照のこと。
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参考書 |
勢力尚雅・古田徹也『経験論から言語哲学へ』(放送大学教育振興会)。その他の参考書については、授業で指示する。
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成績評価の方法 及び基準 |
各教員が設定する課題に対してのレポート(最終回に注意事項説明の上、作成する) |
質問への対応 | 原則としては、授業中か、授業直後に質問に対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
勢力尚雅(船橋5号館532研究室) 高橋 聖(船橋2号館245研究室) 高梨俊一(船橋5号館542研究室) 荒関仁志(araseki.hitoshi@nihon-u.ac.jp) |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:10 ~ 13:10 高橋
水曜 船橋 12:30 ~ 13:10 勢力
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学生への メッセージ |
積極的かつ熱心な聴講を期待しています。 |