2018年 短期大学部 シラバス - 総合教育科目・補充教育科目
設置情報
科目名 | 市民生活と法 | ||
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設置学科 | 一般教育 | 学年 | 1年 |
担当者 | 天野 聖悦 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | N54C |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 日常の市民生活に必要な最低限の知識を習得するとともに、法的な思考方法の基礎を身につける。日常に起こりうるトラブル等について、どのような対処方法があるか想像できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式で授業をおこなう。こちらか質問をすることもあるが、その際は、発言しないまでも、少し考えてもらいたい。 |
履修条件 | 特になし |
授業計画
第1回 | 法学を学ぶにあたって:人の行態を拘束する「法則」の区分、原則と例外の関係 ※人はいつから人になり、いつから人でなくなるのか。 |
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第2回 | 法の形式的効力:憲法、法律、命令、条例、条約、慣習、判例、条理 ※憲法に従わねばならないのは誰か。放送法は法律といえるか。地方公共団体が法律よりも厳しいルールを定めることができるか。 |
第3回 | 法の効力:法律不遡及の原則、既得権不可侵の原則、時・人・所に関する効力 ※普通自動車の運転免許証だけで、自動二輪を運転できる人がいる。18歳の日本人が、16歳からお酒が飲める国に旅行したら、そこで飲んでもいいのか。 |
第4回 | 法の解釈および適用:有権解釈、解釈の方法、類推 ※ある問題について、素人の大臣の決定と専門家である学者の決定が異なる場合、どちらが優先されるか。「このはしわたるべからず」の意味することは。 |
第5回 | 契約関係:未成年、成年被後見人、意思表示、契約、クーリングオフ ※未成年が親に内緒で高価なブランドのバッグを買ったら。 |
第6回 | 家族制度:婚姻、離婚、相続 ※夫婦別氏、同性婚、一夫多妻・一妻多夫の問題。 |
第7回 | 不動産関係:土地の利用制限、登記制度、宅地建物取引士 ※隣の家の木の枝が自分の土地に入ってきた場合、隣の家の木の根が自分の土地に入ってきた場合。 |
第8回 | 犯罪:犯罪の構成要件、罪刑法定主義、疑わしきは罰せず ※公共の場のコンセントで携帯を充電すると。 |
第9回 | 選挙関係:有権者、選挙違反、政治家の仕事 ※投票に行かないと罰則がある国もある。 |
第10回 | 国民の司法参加:裁判員制度、検察審査会、陪審制度と参審制度 ※最近の刑事ドラマの裁判シーンを見てみましょう。 |
第11回 | 労働関係:法人、会社の種類、労働基本権、使用者責任 ※法律上、「社員」とは誰のことか。 |
第12回 | 行政関係:情報公開、特定秘密保護、知る権利、行政手続、確定申告 ※行政の決定に納得ができないときは。 |
第13回 | 知的財産:特許、実用新案、意匠、商標、著作権の概要 ※インターネット上のコンテンツをダウンロードする際の注意点、SNS利用の注意点。 |
第14回 | 授業の不足分を補う |
第15回 | 平常試験および解説 |
その他
教科書 |
使用しない。随時資料を配布する。
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参考書 |
適宜紹介する。
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成績評価の方法 及び基準 |
原則として平常試験の成績による。課題もだすが、その提出は任意で、提出しなくとも成績の減点要素にはならない。提出した場合は、加点要素となる。 |
質問への対応 | 授業前後に教場、あるいはオフィスアワー |
研究室又は 連絡先 |
amanoseietsu@gmail.com |
オフィスアワー |
金曜 船橋 13:00 ~ 14:30
火曜 船橋 12:00 ~ 12:50
水曜 船橋 12:00 ~ 12:50
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学生への メッセージ |
一般に、大学のいわゆる文系科目授業は、高校までとは異なり、ひとつの問題に対してひとつの正解があるわけではありません。例えば、円柱を真上から見た人は円形と認識し、真横から見た人は方形と認識するように、おなじ文章(法)を読んでも、それぞれの立ち位置によって異なる結論となることは少なくありません。その様々な結論を覚える必要はありませんが、どのような立場から、どのような理論で、そのような結論になっているのかというプロセスに注目するようにしてください。 |