2019年 理工学部 シラバス - 土木工学科
設置情報
科目名 | 基礎地形・地質学 | ||
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設置学科 | 土木工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 梶山 貴弘 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | A35M |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 人間生活を豊かにするために人類は,地形・地質資源を利用してきたが,自然の摂理に沿わないそれらの過度な利用や改変・破壊は,自然災害や自然環境問題を生じさせることになる。その解決には,地形・地質現象の基礎知識と,人間生活との関わりを理解する必要がある。 本授業では,人間生活の舞台となる地形,およびそれを構成する地質(地層・岩石)の基礎と,それと人間生活との関連性について理解することが出来る。また主題図・地形図の読図と空中写真の判読から,地形・地質現象を読み解く技術を修得することが出来る。 |
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授業形態及び 授業方法 |
おもにパワーポイントを使用して講義をおこなう。授業の最後に,練習問題を解く場合がある。一部の授業では,主題図・地形図の読図と空中写真の判読などに関する実習を含む。なお,受講者数によっては,授業計画と内容を変更する場合がある。 扱う内容は,高校で地理および地学を履修しなかった学生を考慮して,高校の地理・地学を中心とし,一部は大学の地理学・地球科学の基礎までを含む。 |
履修条件 | 中学校社会科地理分野と中学校理科地学分野の知識と技術が必要。 「地理学」と「自然環境論」を履修することが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 授業の到達目標・計画・評価方法,地形学と地質学の対象と分野 ・地形と地質,地理学と地球科学,地形学と地質学 【事前学習】シラバスを読んでおく。また中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
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第2回 | 地球の構成要素と時間・空間(地形・地質現象の見方・考え方) ・地球惑星システム、時空間スケール、地質時代,固体地球(地圏)の大きさ 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第3回 | 固体地球(地圏)の構造とプレートテクトニクス ・地圏の構造と岩石,化学的性質と物理的性質,プレート運動,プレート境界のタイプ 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第4回 | 世界スケールの地形・地質環境 ・世界の大地形,地体構造,火山と地震,大陸移動,主題図読図 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(60分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。また実習レポートを完成させる。(180分) |
第5回 | 日本列島の地形・地質環境 ・読図の解説,地質構造・構造線と付加体,日本列島の中地形 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第6回 | 火山地形・地質と火山災害①:マグマと火山噴火と火成岩 ・マグマ,火山噴火と噴火様式、火山噴出物、火成岩 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第7回 | 火山地形・地質と火山災害②:日本列島における火砕流災害 ・火砕流、火山地形,自然災害と火砕流災害,地形図読図 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(60分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。また実習レポートを完成させる。(180分) |
第8回 | 河川地形と洪水災害①:河川の地形営力・岩石と地形形成プロセス ・読図の解説,地形営力,地形形成プロセス,河川と河流,粒径区分,河流と岩石の関係 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第9回 | 河川地形と洪水災害②:河川氾濫と河川地形,茨城県における洪水災害 ・河川氾濫,河成堆積低地,自然堤防と後背低地,洪水災害,地形図読図 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(60分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。また実習レポートを完成させる。(180分) |
第10回 | 海岸地形と海岸侵食①:海の地形営力・岩石と地形形成プロセス ・読図の解説,海岸と海岸線(汀線),砂浜海岸と岩石海岸,海の波と流れ 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第11回 | 海岸地形と海岸侵食②:高波・高潮と海岸地形,千葉県における海岸侵食 ・高波・高潮,海成堆積低地,浜と浜堤と堤間湿地,自然環境問題と海岸侵食,空中写真判読 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(60分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。また実習レポートを完成させる。(180分) |
第12回 | 地層と石油資源①:堆積物と地層 ・判読の解説,地層と堆積物,地層の形成,層序と対比 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第13回 | 地層と石油資源②:堆積岩と石油,日本列島における石油資源 ・続成作用と堆積岩,石油と天然ガスと石炭,自然資源とエネルギー資源と石油資源 【事前学習】中学・高校の地理と地学の教科書の該当部分を読むとともに,専門用語について専門書やインターネットなどで調べておく。(120分) 【事後学習】学習した内容について配布資料やメモなどを整理して,各現象のメカニズムやプロセスなどについて再確認する。(120分) |
第14回 | まとめ,補足事項,試験の内容・方法 【事前学習】これまでの学習内容を整理して,不明な点を質問できるようにしておく。(60分) 【事後学習】これまでの学習内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。(180分) |
第15回 | 平常試験及びその解説 【事前学習】これまでの学習内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。(180分) 【事後学習】試験で分からなかったところは,これまでの学習内容を再確認するとともに,不明な点を教員に質問する。また今後の発展的な学習計画について考える。(60分) |
その他
教科書 |
教科書は指定しない。毎回プリントを配布する。
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参考書 |
高橋日出男・小泉武栄編著 『自然地理学概論』 朝倉書店 2008年
吉田英嗣 『はじめての自然地理学』 古今書院 2019年 第2版
貝塚爽平ほか編 『写真と図で見る地形学』 東京大学出版会 1985年
『中学校社会科(地理),理科(地学)教科書』
『高等学校地理,地学教科書』
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価は,平常試験(60%)と複数回分の小レポート(40%)から評価する。 |
質問への対応 | 基本的には講義終了後またはオフィスアワーで対応するが,研究室在室時で対応出来る場合であればいつでも対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎 タワー・スコラ11階S1112室 船橋校舎 8号館4階842室 Eメール:kajiyama.takahiro@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 15:00 ~ 16:30
水曜 駿河台 15:00 ~ 16:30
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学生への メッセージ |
地形・地質現象を理解するためには,その時空間スケールや,他の現象との相互作用を考える必要があるので,常に広い視野を持つように心掛けましょう。また講義での各現象の説明事項(とくにグラフや地図を用いた説明など)は,必ず配布資料やノートにメモを取るようにしましょう。なお事前・事後学習には,図書館を活用すると効果的です。 |