2019年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 不動産マーケティング | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 建築学科 | 学年 | 4年 |
担当者 | 山村 能郎 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C13V |
クラス | 企画経営コース | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 不動産市場の構造を経済学的な観点から解説する.不動産価格(地価や賃料)は家計・企業などの競争の結果であり,その価格が都市の構造を相互依存的に規定していることを理解する.住宅市場あるいはオフィス市場,商業用不動産市場における経済成長と市場循環,住宅やオフィスの需要予測についての分析方法について学修する.これらをふまえて,不動産市場のマーケティングに必要な市場を読み解く能力を身につけることができる. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
主に講義形式で実施する.適宜,資料を配付しそれに基づき講義を行う |
履修条件 | 予備知識は特に必要としない. |
授業計画
第1回 | 不動産市場と不動産マーケティング 【事前学習】不動産マーケティングに関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと。(120分) 【事後学習】授業をふまえて,不動産マーケティングの概要について自身で調べ,発表できるようにしておくこと。(120分) |
---|---|
第2回 | 不動産市場の基本構造(1):賃貸料,不動産価格,建設市場,不動産ストック量の因果関係と決定メカニズム マクロ的な視点から不動産市場の構造について理解する.不動産市場は,賃貸マーケットの需給から賃貸料が決定され,収益還元的な考え方から資産価格が決定される.さらに,資産価格をシグナルとして,不動産の開発が行われ,不動産ストックの調整過程によって,供給量が決定される。【事前学習】マクロ的な視点による不動産市場の構造について自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと。(120分)【事後学習】授業をふまえて,マクロ的な視点による不動産市場の構造について自身で調べ,発表できるようにしておくこと。(120分) |
第3回 | 不動産市場の構造(2):社会・経済環境の変化と不動産市場の動向 第2回で理解した内容に基づいて,経済環境,社会環境が変化した際の不動産市場の変化,特に価格や賃貸料,ストックの変化について学習する。人口減少社会である日本において今後の不動産市場について考察する。【事前学習】社会・経済環境の変化と不動産市場の動向に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,社会・経済環境の変化と不動産市場の動向について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第4回 | 不動産市場と不動産ファイナンス:不動産投資とプロジェクトファイナンス 不動産投資,開発における資金調達の方法について学習する。不動産ローンの仕組みや社会定義,計算方法等について講義をする。事前配布の資料の内容を各自,学習することを前提とする。【事前学習】不動産投資とプロジェクトファイナンスに関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,不動産投資とプロジェクトファイナンスについて自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第5回 | 住宅市場(1):家計の経済行動と住宅需要・住宅価格 都市経済学的観点から家計の最適化行動に基づく住宅需要と賃貸料・住宅価格の決定方法について学習する。事前配布の資料の予習ならびに第6回,7回における議論のため,十分な復習をされたい。ここでの議論が,都市内における住宅市場の基本構造であることを理解する。【事前学習】家計の経済行動と住宅需要・住宅価格に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,家計の経済行動と住宅需要・住宅価格について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第6回 | 住宅市場(2):住宅価格と土地利用,都市構造 住宅価格と住宅市場における土地利用は同時決定されることを理解する。それが,競争的市場における商業・住宅・工業といった住み分けに結びついている。【事前学習】住宅価格と土地利用,都市構造に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,住宅価格と土地利用,都市構造について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第7回 | 住宅市場(3):不動産税制と住宅価格 以上までは、税(=政府の介入)のない世界を想定した議論であったが,政府の介入がある場合の市場について考察する。【事前学習】不動産税制と住宅価格に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,不動産税制と住宅価格について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第8回 | 住宅市場と景気変動:住宅市場のビジネスサイクル マクロ的,集合的な視点から不動産価格と景気変動の関連について考察する。ここでは、家計や企業の将来見通し=期待が市場循環に影響していることを理解する。モデル分析が中心となるが、事前に配布した資料を講義までに十分読み込んでおくことが求められる。【事前学習】住宅市場のビジネスサイクルに関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,住宅市場のビジネスサイクルについて自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第9回 | オフィス市場(1):企業行動と不動産市場 オフィスの使用者である企業の最適化行動とオフィス賃貸料の関係について解説する。競争的な市場では,企業の生産活動に使用されるオフィス需要は企業の生産量に依存することを理解する。【事前学習】企業行動と不動産市場に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,企業行動と不動産市場について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第10回 | オフィス市場(2):規模の経済性,企業集積,産業構造の転換と不動産市場 イノベーションや企業規模,産業集積が不動産市場に与える影響について考察する。【事前学習】産業構造の転換と不動産市場に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,産業構造の転換と不動産市場について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第11回 | 商業立地(1):商業施設の立地・価格競争と不動産価格 古典的な商業立地の理論に基づいて商業施設間の立地競争の概念を理解する。併せて,価格競争による商業立地・業態への影響についても考察する。配布する資料を事前に十分,理解すること。【事前学習】商業施設の立地・価格競争と不動産価格に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,商業施設の立地・価格競争と不動産価格について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第12回 | 商業立地(2):家計行動とショッピングセンターの集客力 大規模商業施設における集客力と買い物需要の関係性について考察することで,需要予測の方法論について理解を深める。配布した資料を事前に学習すること。【事前学習】家計行動とショッピングセンターの集客力に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,家計行動とショッピングセンターの集客力について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第13回 | 都市政策と不動産市場:開発規制,税制の市場への影響 政府の介入である建築基準法,都市計画法などの規制が不動産市場に与える影響について考察する。特に,経済学的な視点から政府の介入が正当化される理由(市場の失敗)と政府の失敗について考える。【事前学習】都市政策と不動産市場に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,都市政策と不動産市場について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第14回 | 企業不動産と不動産戦略:経営資源としての不動産(演習・レポート実施) 企業においては使用する不動産は重要な経営資源である。企業が利用する不動産の経営戦略上の位置づけを理解し,生産性を高めるための方策を学習する。合わせて演習を実施する。【事前学習】企業不動産と不動産戦略に関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,企業不動産と不動産戦略について自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
第15回 | 企業不動産とマネジメント(前回演習に対するコメントと質疑応答) イノベーションや働き方改革によって,企業は不動産の利用方法を大きく変化されている。今後の不動産市場を読み解くとともに不動産のマネジメント方法について学習する。【事前学習】企業不動産とマネジメントに関する自身の理解を書き出し,質問できるようにまとめておくこと(120分)【事後学習】授業をふまえて,企業不動産とマネジメントについて自身で調べ,発表できるようにしておくこと(120分) |
その他
教科書 |
教科書は使用せず、講義に際してはレジメを配布する
|
---|---|
参考書 |
瀬古美喜他 『都市と不動産の経済学』 創文社 2001年
佐藤泰裕 『都市・地域経済学への招待状』 有斐閣 2014年
|
成績評価の方法 及び基準 |
積極的な授業への参加(30%),レポート(70%) |
質問への対応 | 質問については、随時、下記、連絡先にて受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
yyama@meiji.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |