2019年 理工学部 シラバス - 建築学科
設置情報
科目名 | 対地震構造 | ||
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設置学科 | 建築学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 秦 一平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C14Q |
クラス | 建築 | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 構造物の対地震性能を把握し、動的設計の方法を学ぶことができる。さらに、地震対策技術である免震構造の設計方法の基本を知ることができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は授業履修者を2グループに分け、「講義」と「実習」に分かれて行う。 「講義」では、パワーポイントと板書を併用し講義を行う。 「実習」では、配布した計算プログラムソフト及び課題プリントを通してコンピューター演習室にて行う。 |
履修条件 | 振動工学、構造力学、応用力学の単位を修得していることが望ましい。また、エクセルやワードなどを実習で扱うため、「建築情報処理Ⅰ」の履修をしていることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 免震・制振構造の概要と設計方法 免震・制振構造の違いを知り、どのように免震・制振構造を設計しているのかを知る 【事前学習】免震・制振構造の特徴を調べる(120分) 【事後学習】授業で示した用語が設計上どのように関係するのかを整理する(120分) |
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第2回 | 構造物のモデル化と時刻歴応答解析 振動解析を行ううえでのモデル化と応答解析の方法を知る 【事前学習】振動工学で習った振動方程式を復習する(120分) 【事後学習】振動方程式の誘導をする(120分) |
第3回 | 構造物の固有値解析① A班:多自由度系の固有値解析と内部粘性減衰(講義) 【事前学習】固有周期、粘性減衰定数、刺激関数を教科書を読んでおく(120分) 【事後学習】内部粘性減衰の意味を調べる(120分) B班:時刻歴応答解析と固有値解析プログラムの使い方(実習) 【事前学習】固有周期、粘性減衰定数、刺激関数を教科書を読んでおく(120分) 【事後学習】課題モデルを固有値解析・時刻歴応答解析により計算する(120分) |
第4回 | 構造物の固有値解析② A班:時刻歴応答解析と固有値解析プログラムの使い方(実習) 【事前学習】内部粘性減衰の意味を調べる(120分) 【事後学習】課題モデルを固有値解析・時刻歴応答解析により計算する(120分) B班:多自由度系の固有値解析と内部粘性減衰(講義) 【事前学習】固有周期、粘性減衰定数、刺激関数を教科書を読んでおく(120分) 【事後学習】課題モデルの内部粘性減衰を計算する(120分) |
第5回 | 地震動の応答スペクトルとモーダル解析① A班:地震動の応答スペクトルとモーダル解析(講義) 【事前学習】震度と地震動の違いを予習する(120分) 【事後学習】課題モデルをモーダル解析により応答を予測する(120分) B班:応答スペクトルの計算方法(実習) 【事前学習】応答スペクトルの種類について予習する(120分) 【事後学習】応答スペクトルを作成する(120分) |
第6回 | 地震動の応答スペクトルとモーダル解析② A班:応答スペクトルの計算方法(実習) 【事前学習】応答スペクトルの作成方法を調べる(120分) 【事後学習】応答スペクトルを作成する(120分) B班:地震動の応答スペクトルとモーダル解析(講義) 【事前学習】震度と地震動の違いを予習する(120分) 【事後学習】課題モデルをモーダル解析により応答を予測する(120分) |
第7回 | 共振と減衰① A班:共振と減衰の関係を知る(講義) 【事前学習】共振現象とは何かを調べる(120分) 【事後学習】固有値解析との関係性を復習する。(120分) B班:20質点系モデルの共振曲線を作成する(実習) 【事前学習】共振現象とは何かを調べる(120分) 【事後学習】減衰による応答結果がどうなるか調べる(120分) |
第8回 | 共振と減衰② A班:20質点系モデルの共振曲線を作成する(実習) 【事前学習】共振現象とは何かを調べる(120分) 【事後学習】減衰による応答結果がどうなるか調べる(120分) B班:共振と減衰の関係を知る(講義) 【事前学習】共振現象とは何かを調べる(120分) 【事後学習】固有値解析との関係性を復習する。(120分) |
第9回 | 弾塑性応答と等価線形化法① A班:弾塑性モデルと等価線形化法(講義) 【事前学習】構造部材の弾塑性モデルを調べる(120分) 【事後学習】等価線形化法による応答解析と弾塑性応答解析の検討をする(120分) B班:弾塑性応答解析と応答スペクトルの関係(実習) 【事前学習】免震部材の弾塑性モデルを調べる(120分) 【事後学習】弾塑性応答と応答スペクトルの関係を考察する。(120分) |
第10回 | 弾塑性応答と等価線形化法① A班:弾塑性応答解析と応答スペクトルの関係(実習) 【事前学習】免震部材の弾塑性モデルを調べる(120分) 【事後学習】弾塑性応答と応答スペクトルの関係を考察する。(120分) B班:弾塑性モデルと等価線形化法(講義) 【事前学習】構造部材の弾塑性モデルを調べる(120分) 【事後学習】等価線形化法による応答解析と弾塑性応答解析の検討をする(120分) |
第11回 | 時刻歴応答解析を用いた免震設計① A班:免震設計の方法を知る(講義) 【事前学習】免震部材の種類とモデル設定を調べる(120分) 【事後学習】免震層の構成を考える(120分) B班:時刻歴応答解析による免震設計(実習) 【事前学習】弾塑性応答解析のやり方を復習する(120分) 【事後学習】課題モデルに対して免震設計をする(120分) |
第12回 | 時刻歴応答解析を用いた免震設計② A班:時刻歴応答解析による免震設計(実習) 【事前学習】弾塑性応答解析のやり方を復習する(120分) 【事後学習】課題モデルに対して免震設計をする(240分) B班:免震設計の方法を知る(講義) 【事前学習】免震部材の種類とモデル設定を調べる(120分) 【事後学習】免震層の構成を考え、時刻歴応答解析による免震設計をする(120分) |
第13回 | 応答性能図表を用いた免震設計 A、B班:応答性能設計図表を用いた免震設計の方法を知る(講義) 【事前学習】応答スペクトルとモーダル解析を復習する(120分) 【事後学習】応答性能設計図表による免震設計をする(120分) |
第14回 | 応答性能図表を用いた免震設計 A、B班:応答性能設計図表を用いた免震設計の方法を知る(実習) 【事前学習】応答性能設計図表による免震設計をする(120分) 【事後学習】時刻歴応答解析により応答を確認する(120分) |
第15回 | 免震構造設計の留意点と課題レポートの提出 A,B班:免震構造の設計に関しての留意点を説明する。課題レポートの提出。 【事前学習】課題レポートを作成する(120分) |
その他
教科書 |
石丸辰治 『『応答性能に基づく「対震設計」入門』』 彰国社 2004年年 第第1版版
構造物の動的な設計に関する入門書であり、基本概念としての振動エネルギーの基礎解説から
、振動方程式の物理的意味や振動現象の把握に加え、長寿命建築としての免震・制震構造の性
能からみた構造設計法を提示、性能図表を駆使しながら、初心者でも、免震・制震の基本計画
の立案に役立てることができる。
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参考書 |
石丸辰治 『 『対震設計の方法』』 建築技術 2008年年 第第1版版
柴田明徳 『最新 耐震構造解析』 森北出版 2014年年 第第3版版
日本建築学会 『免震構造設計指針』 丸善 2013年年 第第4版版
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成績評価の方法 及び基準 |
授業時に課される課題と免震構造設計レポートにて総合評価をする。免震構造設計のレポートは、設計手順の理解と設計方針をレポートにまとめてもらう.設計方針は,応答性能である応答加速度、応答変形を入力地震動レベルの大きさに応じて目標クライテリアを設定し、必要な設計パラメータを算出するとともに、免震部材の選定を行い設計を行う。地震動入力の大きさと応答性能により、多岐に亘るパラメータが算出されるが、それらの相互関連について考察することで、免震設計の感性を高めることが目的なので、注意深い考察レポートから数学的、構造工学的センスの豊かなレポートが歓迎される。 |
質問への対応 | 授業中に理解できないところがあった場合、質問内容を整理しオフィスアワーおよび授業終了後に質問すること |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラ9階903室(秦) hata.ippei@nihon-u.ac.jp 03-3259-0695 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 14:00 ~ 15:00 駿河台校舎タワースコラ 9階S903室(秦)
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学生への メッセージ |
構造設計や研究者を目指したいと思う学生には,ぜひ受講してほしい科目である.私は,実務 設計で利用される設計法や新しい対地震構造システムを提案すること目的として,研究してい るので,まだ誰も考えていないような観点から設計をすることを一緒に考えられればと思って いる.レポートでも課題に対し,議論できるような学生がいてくれることを望んでいます. |