2019年 理工学部 シラバス - 海洋建築工学科
設置情報
科目名 | 海洋流体力学Ⅱ | ||
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設置学科 | 海洋建築工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 近藤 典夫 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | D32E |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 風や海流のような実在の流体の運動をより正確に理解するためには、粘性流体力学の知識が必要になってくる。そこで、運動により生じる流体の変形とそれに伴って生じる応力、運動方程式について学習することにより、粘性流体の基礎方程式とその性質について理解することができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義は、板書を中心に行うが必要に応じてパワーポイントを併用する。 講義は、原理と理論を習得する部分と、それを工学に応用したときの知識を養う部分からなる。応用面では建築学、海洋工学に則して行う。 |
履修条件 | 微分・積分、微分方程式、力学(力の釣り合い等) |
授業計画
第1回 | ガイダンス 数学の基礎:ベクトル代数、微分、微分演算子 (流体方程式を記述するためには、ベクトル、編微分を多用するので、これらの基礎的なことを学習する) [事前学習]海洋流体力学Ⅰの復習をしておく。(120分) [事後学習]ベクトル代数、微分、微分演算子を復習する(120分) |
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第2回 | 流体の分類、ニュートン流体、ニュートンの粘性法則、慣性項 (流体は、その数学的性質に応じて様々な流体モデルに分類されている、その体系を理解する。その中で、ニュートン流体を対象に学習するので、ニュートン流体について理解する。) [事前学習]資料の第2回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第3回 | 連続方程式 (流体の圧縮性と非圧縮性の性質を理解し、そのような流体の連続性を記述する連続方程式の意味を理解する。) [事前学習]資料の第3回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第4回 | 非粘性流体:オイラーの運動方程式 (流体の粘性を無視し、外力が圧力のみを考慮した場合の流体運動の方程式について学習する。) [事前学習]資料の第4回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第5回 | 粘性流体(1) 2次元:粘性流体の圧力と粘性応力、変形速度勾配 (流体の運動方程式の2次元問題を学習する、粘性流体の応力・変形速度勾配の定義を理解し、流体の応力と流速の関係式を学習する。) [事前学習]資料の第5回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第6回 | 粘性流体(2) 3次元:粘性流体の圧力と粘性応力、変形速度勾配 (流体の運動方程式の3次元問題を学習する、実空間は3次元なので、実現象を理解するための粘性流体の応力・変形速度勾配の定義を理解し、流体の応力と流速の関係式を学習する。) [事前学習]資料の第5回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第7回 | 粘性流体(3) 2次元ナビエ・ストークス方程式 (水や空気などの流体を記述する方程式は、ナビエ・ストークス方程式である。ナビエ・ストークス方程式の誘導、ナビエ・ストークス方程式の性質、適用範囲について学習する。) [事前学習]資料の第6回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第8回 | 粘性流体(4) 3次元ナビエ・ストークス方程式 (水や空気などの流体を記述する方程式は、ナビエ・ストークス方程式である。ナビエ・ストークス方程式の誘導、ナビエ・ストークス方程式の性質、適用範囲について学習する。) [事前学習]資料の第6回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第9回 | 粘性流体(5) 水の運動を記述するナビエ・ストークス方程式 (水や空気などの流体を記述する方程式は、ナビエ・ストークス方程式である。ナビエ・ストークス方程式の誘導、ナビエ・ストークス方程式の性質、適用範囲について学習する。) [事前学習]資料の第6回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第10回 | 構造物に作用する流体力 (流体の性質を表すレイノルズ数とは何か、さらにその意味を理解する。また流体運動に係わる相似則、構造物に作用する抗力・揚力・捩りモーメントの計算の仕方を学び、構造解析にどのように係わるのかを理解する。) [事前学習]資料の第7回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第11回 | 浅水長波流れ(1) 流れの近似化、粘性力項 (長波流れを考える場合には、水面上で2次元化した式を扱うと便利である事が多い。連続方程式の誘導、ナビエ・ストークス方程式からの誘導・モデル化の仕方、粘性力の扱いについて学習する。) [事前学習]資料の第8回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第12回 | 浅水長波流れ(2) 浅水長波方程式 (浅水長波方程式を記述するために、保存系・非保存系の表示について理解する。) [事前学習]資料の第8回を読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第13回 | 乱流(1) 1)層流と乱流 2)平均化操作 3)レイノルズ応力 (風や海流の流れは一般に乱流と呼ばれる乱れの状態にある。層流と乱流の違い、平気的な流れ、乱れ成分及びそれによる応力効果を理解し、乱流を計算するための各種モデルを学ぶ。) [事前学習]参考書に記載の乱流について読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第14回 | 乱流(2) 空間平均の乱流モデル1 LESモデル (乱流モデルの中で、空間平均操作を施すLESを学ぶ。LESに組み込まれる乱流粘性応力及びその性質を理解する。) [事前学習]参考書に記載の乱流について読んでおくこと。(120分) [事後学習]講義ノートを理解すること(120分) |
第15回 | 平常試験及び解説 |
その他
教科書 |
資料を配布する
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参考書 |
日野幹雄 『流体力学』 朝倉書店 2003年 第1版
今井功 『流体力学(前編)』 岩波書店 1992年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
試験結果(90%)と課題(10%)の総合評価による。 |
質問への対応 | 随時 |
研究室又は 連絡先 |
近藤研究室(1353室) |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:30 ~ 13:00
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学生への メッセージ |
意欲を持って取り組んでください。 |