2019年 理工学部 シラバス - まちづくり工学科
設置情報
科目名 | まちづくり安全工学 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | まちづくり工学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 田中 賢 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | E34O |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 人間行動と、物(環境)との適応ミスを回避するため、人間の行動(集団行動を含む)特性を知り、事故事例をもとに設計の失敗を学習し、安全計画に貢献できる洞察力を身につける。 |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
講義形式を中心として、授業を行う。内容は必要に応じてプリントを配布して解説、および具体事例を写真や図によって提示する。要所において演習課題を課し、解説する。 |
履修条件 | とくに定めない |
授業計画
第1回 | まちの中で起こる「事故」の現状とその内容 【事前学習】「事故」「事件」「災害」などのキーワードについて、図書館で新聞記事検索を行い興味深い記事を印刷してくること。(120分) 【事後学習】具体的に |
---|---|
第2回 | 「安全」とはなにか(1) それを担保する考え方とリスクマネージメント 【事前学習】安全ー危険、不安ー安心の2軸で分けられる4象限に入る事例を考えてくること。(120分) 【事後学習】 |
第3回 | 「安全」とはなにか(2) 交通事故研究から得られる日常事故の予防策 【事前学習】交通事故に対する安全対策について新聞記事検索を行い理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】予防安全技術と被害低減技術の具体事例を建築やまちの中で考えておき、学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第4回 | 日常使用する物や設備と安全設計(1)日用品の事故の現状 【事前学習】日用品の安全対策について新聞記事検索を行い理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】日用品の安全対策の中から興味深い点を考えておき、学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第5回 | 日常使用する物や設備と安全設計(2) チャイルドレジスタンス/製品クレームと安全設計 【事前学習】安全に関わる製品クレームの種類と対処法について、雑誌検索や新聞記事検索を行い理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】子どもの事件・事故事例を新聞記事検索を行い、その対策方法について考えておき、学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第6回 | 日常事故の種類と発生メカニズム(1) 転倒、転落と墜落 【事前学習】日常災害について統計データを各自で精読し考察しておくこと。(120分) 【事後学習】講義内で学んだ転倒や転落などの発生メカニズムを踏まえて、その対策方法について具体策を考えておき、学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第7回 | 日常事故の種類と発生メカニズム(2) 建築内事故 階段・通路 【事前学習】第6回講義内で配布するエラーチェーンとSHELモデルの資料を読み、内容を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】「階段からの転落」を事例にエラーチェーンを制作しSHELモデルを作ること。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第8回 | 日常事故の種類と発生メカニズム(3) 建築内事故 浴室 【事前学習】第7回講義内で配布するKYTの手順資料を読み、内容を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】「浴室などでの溺水」などを事例にKYTを制作しSHELモデルを作ること。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第9回 | 日常事故の種類と発生メカニズム(4) 建築内事故 ドア 【事前学習】ドアやシャッターでの挟まれ事故について新聞記事検索を行い、発生原因や発生プロセスについて理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第10回 | 日常事故の種類と発生メカニズム(5) 車いす、ベビーカー使用、福祉機器 【事前学習】第9回講義内で配布した車いすやベビーカーの資料を読み、内容を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】酸素吸入器の火災など新しい福祉機器が新たな危険を産むことがある。新聞記事検索を行い、新たな危険についての考えをまとめておくこと。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第11回 | 公園・遊具と都市空間における事故(1) 遊具事故と対策の現状 【事前学習】各自が暮らす自治体の遊具の事故対策を調べて、理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】「野育での子どもの事故」の事例を検証し、応急手当・状況把握・連絡調整の段階毎にまとめておくこと。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第12回 | 公園・遊具と都市空間における事故(2) 社会経済から見た効率的な事故対策 【事前学習】アレルギーやインフルエンザなど社会経済損失に繋がる事件・事故について新聞検索などを行い、理解を深めておくこと。(120分) 【事後学習】各自が興味を持った事件・事故が社会経済に与える損失を概算し、まとめておくこと。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第13回 | 群衆事故と避難(1) 集団における人々の距離と行動 【事前学習】第12回講義内で配布した群衆密度と歩行速度などの資料を読み、内容を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】群衆の歩行速度や群衆流動係数について体感し、まとめておくこと。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第14回 | 群衆事故と避難(2) パニック/非日常的な事態における人の行動 【事前学習】第13回講義内で配布した施設別の避難への配慮の資料を読み、内容を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】歩道橋での群衆による圧死事故について新聞検索などを行い対策をまとめておくこと。その内容を学生間で議論し発表できるようにしておくこと。(120分) |
第15回 | セーフコミュニティとまちの安全への取り組み/理解度確認試験により修得度合いを確認する 【事前学習】第14回講義内で配布したセーフコミュニティの資料を読み、内容を理解しておくこと。(120分) 【事後学習】理解度確認試験のまとめを読み理解を深める。(120分) |
その他
教科書 |
特になし 教員の自作資料による
|
---|---|
参考書 |
講義中に別途指示する。
|
成績評価の方法 及び基準 |
小課題(参考程度)、定期試験(100%) なお、70%以上の出席が必要 |
質問への対応 | 講義中もしくはその前後、または教員の研究室でオフィスアワーで行う。 |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎・タワースコラ12階・1212室(田中研究室) |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 13:20 ~ 14:20 田中研究室
|
学生への メッセージ |
不慮の事故による死者数は、交通事故による死者数の2倍にものぼっている。こうした事故はその多くが建築、道路、公共施設などの設計や管理によって防止することができる。日常に潜んでいるこれらの危険を知り、設計や管理に反映していくことが、命を守るまちづくりとして重要なことである。 |