2019年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 基礎化学 | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 大宅 淳一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | F14B |
クラス | B | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 金属・セラミックス材料やエンジニアリングプラスチックなどを取り扱う材料学を理解するには,各材料を構成する「物質」の詳細を知っておく必要がある。当科目では材料学(材料化学)を学ぶ前段階として,物質を化学的に捉えるための基礎を学ぶことを目的とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
高校で化学を履修していなくても理解できるように,基礎的な事項から解説する. 授業形態はスライドを中心とするが,板書も併用する. 必要に応じて資料を配布する. |
履修条件 | 選択 高校で履修する程度の基礎的な化学の知識があると望ましい。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス 授業の進め方の度を説明する 化学の歴史 高校までの化学との違い,化学の方法と特徴を理解する。シラバスを参照し,科目の概要を確認して講義に臨むこと. 【事前学習(120分)】シラバスを参照し,化学とは何か?,化学と技術の関係,化学による物事の解明の一般的な方法を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
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第2回 | 物質の構成粒子(化学の基礎),単体,化合物,混合物,同素体 物質についての考え方とその解明の過程を知り,その途上に現在があることを理解する. 【事前学習(60分)】高校の教科書(化学,化学基礎)から,物質の分類の考え方(混合物と純物質,単体と化合物),原子量・分子量,同位体,異性体,化学式の種類と違い,物質量(モル)とその考え方を予習しておくこと。 【事後学習(180分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第3回 | 原子の構造,同位体,原子量,水素原子のスペクトル 原子構造の解明のための実験過程と,その中で明らかになった古典力学の限界を理解する. 【事前学習(60分)】高校の教科書(物理)の「原子」を参照し,これらの実験に見られる物理現象を予習しておくこと。 【事後学習(180分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第4回 | 量子論と電子配置・・・ボーアの水素原子モデル,シュレディンガーの波動方程式,量子数,電子配置 現在の物質の構造・性質の理解の基礎となる量子力学的な考え方と,これに基づく原子モデルについて理解する. 【事前学習(120分)】高校の教科書(物理・物理基礎)の原子や波動を参照し,原子内の原子核と電子の間の力とエネルギーの釣り合い,波動の特性と干渉現象を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第5回 | 元素の種類、周期表の理解・・・周期表,イオン化エネルギー,電子親和力,電気陰性度 元素の基本的性質が電子配置から説明できること,それが主に有効核電荷の違いに基づくことを理解する. 【事前学習(120分)】第一イオン化エネルギー,電子親和力,軌道による貫入の違いと遮蔽の関係,有効核電荷の変化,原子半径とイオン半径を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第6回 | 化学結合(1)・・・化学結合の基礎(ルイス点電子式,オクテット則),イオン結,共有結合 【事前学習(120分)】原子軌道(波)の重ね合わせ,分子軌道の形成,H2分子を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第7回 | 化学結合(2)・・・共有結合(量子論による理解),分子の極性,配位結合 【事前学習(120分)】共有結合(原子価結合理論),分子のもつ極性(双極子モーメント)について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第8回 | 化学結合(3)・・・金属結合、分子間力(ファン・デル・ワールス力),水素結合 【事前学習(120分)】金属結合,分子やイオンなど同士の結合である分子間力による結合,水素結合を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第9回 | 物質の三態・・・状態変化,状態図 【事前学習(120分)】物質の三態を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第10回 | 気体・・・ボイル・シャルルの法則,状態方程式,混合気体,実在気体 【事前学習(120分)】理想気体,実在気体の違い,それぞれの状態方程式について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第11回 | 液体・・・溶解,固体の溶解度,溶液の濃度の表示法,気体の溶解度,束一的性質 【事前学習(120分)】液体に溶質が溶けた「溶液」について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第12回 | 固体・・・固体の種類,結晶構造,ミラー指数 【事前学習(120分)】固体の種類(結晶,非晶),それらの構造について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第13回 | 相律,状態図,相平衡(その1)・・・ギブスの相律,2成分系状態図,全率固溶系 【事前学習(120分)】1成分系の状態図,2つの成分が固溶した物質とは何か予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第14回 | 相平衡(その2)・・・共晶系状態図,3成分系状態図 【事前学習(120分)】2成分系状態図,全率固溶系とは何か予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第15回 | 理解度確認テストおよびその解説 【事前学習(120分)】講義で示した範囲,授業で強調した点,教科書の例題や練習問題をよく確認しておくこと。 【事後学習(120分)】解答した内容がどの程度合っていたか,間違えている箇所があったとすれば,その要因を考え,各自で再度確認して理解を深める。 |
その他
教科書 |
小林 憲司 他 『化学の世界への招待』 三共出版 2011年 第3版
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参考書 |
『基礎の化学』 大月 穣 東京化学同人 2014年 第1版
『【新版】教養の現代化学』 多賀光彦・片岡正光・早野清治 共著 三共出版 2008年
前者の参考書は,基礎的な内容がかなりしっかりと,かつ分かり易く記載されていて理解しやすい
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成績評価の方法 及び基準 |
基本的には授業最終回に実施予定の「理解度確認テスト」の成績で判断する。 |
質問への対応 | オフィスアワーあるいは講義終了後にて対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
814研究室 e-mail:ooya※chem.ge.cst.nihon-u.ac.jp 連絡の場合は、※を@に変更してください。 また,メールには学科名,学生番号,氏名を明示してください。 明示のない場合には返信しません。 |
オフィスアワー |
水曜 船橋 15:00 ~ 16:00
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学生への メッセージ |
できる限り平易な表現につとめますので,授業に出席し,積極的に学んでいただきたい. |