2019年 理工学部 シラバス - 機械工学科
設置情報
科目名 | 電気の基礎Ⅰ | ||
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設置学科 | 機械工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 松本 彰 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜2 木曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F42P F43O |
クラス | A, B | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 現在の機械技術と電気技術とは相補の関係にある.このため,機械技術者は電気工学の基礎 知識を習得することは必要不可欠である.この授業では以下の項目の理解を学修到達目標とする. ①直流回路においてオームの法則を使って,電圧,電流を求める計算ができる, ②複素数の計算ができ,交流電圧,交流電流を複素数で表わすことができる.合わせて,交流回路を構成する抵抗,コンデンサー,コイルの働きを理解し,実用回路に応用できる, ③オームの法則を使って,抵抗,コンデンサーおよびコイルを組み合わせた交流回路の計算ができる, ④交流電力,対称三相交流の計算ができる, ⑤過渡的な電気現象を微分方程式で表すことができ,その解である過渡電流,過渡電圧を求めることができる. |
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授業形態及び 授業方法 |
講義用プリントに沿った板書を中心とした授業である.理解を深めるために数回の「演習と解説」の時間を設けてある. |
履修条件 | 微分積分学Ⅰ,Ⅱおよび線形代数Ⅰ,Ⅱおよび工業数学入門を修得していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 「シラバスの内容を確認した上,授業に臨むこと」第1回目の授業に入る前に,シラバスの主要部分を簡単に説明する. 1.電気回路の導入 開回路と閉回路,電圧,電流および起電力の定義,直流と交流 【事前学習】講義プリントの1ページから4ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】関連する電磁気学の基本的事項を参考書等で確認すること.(120分) |
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第2回 | 2.直流回路 オームの法則,抵抗の接続法(直列接続と並列接続) 【事前学習】講義プリントの5ページから8ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】章末問題を解き,授業内容の理解を深める.(120分) |
第3回 | 3.直流回路網の計算 キルヒホッフの法則(ブランチ電流法およびメッシュ電流法),重ね合わせの定理,直流電力 【事前学習】講義プリントの10ページから16ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題1を解き,授業内容の理解を深める.(120分) |
第4回 | 演習と解説(1) 質問を受けた演習問題を解説し,第1回から第3回までの授業のまとめを行う. 【事前学習】1回目から3回目の事後学習で行った章末問題と演習問題1の中で,特に理解できなかった箇所を明確にし,授業中に質問できるようにしておくこと.(120分) 【事後学習】直流回路補充演習問題(別添)を解くことによって,さらに授業内容の理解を深める(120分) |
第5回 | 4.単相正弦波交流回路(1) 正弦波交流とは,正弦波交流電圧および電流の実効値とは,コンデンサーの働き,容量リアクタンスとは,容量リアクタンスの接続法 【事前学習】講義プリントの20ページから26ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】交流回路1補充演習問題(別添)を解き,授業内容の理解を深める.(120分) |
第6回 | 5.単相正弦波交流回路(2) コイルの働き,誘導リアクタンスとは,誘導リアクタンスの接続法 【事前学習】講義プリントの27ページから28ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】交流回路1補充演習問題(別添)を解き,授業内容の理解を深める.(120分) 第1回から第6回目の授業に関する「課題」を授業終了後にCSTポータルサイトに掲示する.また,「解答」は提出締め切り後,同じくCSTポータルサイトに掲示する. |
第7回 | 6.正弦波交流の複素表示法 複素数とは,複素数の演算,インピーダンスとは,コンデンサーとコイルのインピーダンス 【事前学習】講義プリントの29ページから34ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題2を解き,授業内容の理解を深める.(120分) |
第8回 | 7.単相正弦波交流回路網の解析 単相交流回路におけるオームの法則,インピーダンスの直列接続,並列接続,共振回路 【事前学習】講義プリントの35ページから39ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題2および交流回路2補充演習問題(別添)を解き,授業内容の理解を深める(120分) |
第9回 | 8.単相交流電力(皮相電力,有効電力,無効電力) 【事前学習】講義プリントの40ページから41ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題2および交流回路2補充演習問題(別添)を解き,授業内容の理解を深める(120分) |
第10回 | 演習と解説(2) 質問を受けた演習問題を解説し,第5回から第9回までの授業のまとめを行う. 【事前学習】5回目から9回目の事後学習で行った補充問題と演習問題の中で,特に理解できなかった箇所を明確にし,授業中に質問できるようにしておくこと.(120分) 【事後学習】参考書等から類似の問題を探し,これらの問題を解くことによって,さらに授業内容の理解を深める(120分) |
第11回 | 9.対称三相交流回路 対称三相交流とは,電源と負荷の結線法(デルタ結線),デルタ結線の回路解析 【事前学習】講義プリントの44ページから47ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題3および交流回路3補充演習問題(別添)を解き,授業内容の理解を深める(120分) |
第12回 | 10.対称三相交流回路 電源と負荷の結線法(スター結線),スター結線の回路解析,三相交流電力 【事前学習】講義プリントの47ページから50ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題3および交流回路3補充演習問題(別添)を解き,授業内容の理解を深める(120分) |
第13回 | 演習と解説(3) 質問を受けた演習問題を解説し,第11回と12回までの授業のまとめを行う. 【事前学習】11回目と12回目の事後学習で行った補充問題と演習問題の中で,特に理解できなかった箇所を明確にし,授業中に質問できるようにしておくこと.(120分) 【事後学習】参考書等から類似の問題を探し,これらの問題を解くことによって,さらに授業内容の理解を深める(120分) |
第14回 | 11.電気的過渡現象 RL直列回路とRC直列回路の過渡現象,時定数とは 【事前学習】講義プリントの51ページから53ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題4と参考書(過渡現象の基礎)内の問題を解き,授業内容の理解を深める.(120分) |
第15回 | 電気的過渡現象 RLC直列回路の過渡現象 【事前学習】講義プリントの53ページから59ページを読んで理解できない箇所を明確にし,質問事項をまとめておくこと.(120分) 【事後学習】演習問題4と参考書(過渡現象の基礎)内の問題を解き,授業内容の理解を深める.(120分) |
その他
教科書 |
使用しない.CSTポータルサイトに講義用プリントを掲示します.
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参考書 |
(1)渡辺征夫・青柳晃 『工科の物理3 電磁気学』 培風館 1991年 第1版
(2)永田博義 『基礎から学ぶ電気回路計算』 オーム社 2019年 第2版
(3)吉岡芳夫・作道訓之 『過渡現象の基礎』 森北出版 2005年 第1版
(1)電気工学の基礎を学ぶ上で,基本的な電磁気学の知識を得るには最適である.
(2)授業の内容とレベルは同程度である.ただし,扱っている内容の範囲は広いので自習に適している.
(3)授業で扱う直流電源を印加した回路だけでなく,交流電源を印加した回路の過渡現象も含む.
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成績評価の方法 及び基準 |
課題(30%)と定期試験(70%)で評価する.100点満点に換算し,60点以上を学修到達目標が達成されたものとして合格とする.課題は,他人の解答を写した者,写させた者問わず0点となる.課題未提出者は受講放棄とみなしE判定とする. |
質問への対応 | Eメールで対応します. |
研究室又は 連絡先 |
メールアドレス:初回の授業時に提示します. |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
機械工学科の学生にとっては「力学」と同程度に重要な基礎科目である.事前および事後学習によって内容の理解度を高めていただきたい. 授業に関する連絡および補充演習問題は全てCSTポータルサイトに掲示する.見落としのないように注意すること. |