2019年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 |
微分方程式Ⅱ
工学への準備
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 五十嵐 威文 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H11D |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 全微分方程式の解法が理解できる。 連立微分方程式の解の安定性が理解できる。 制御工学などの工学科目で必須であるラプラス変換と、 ラプラス変換による線形微分方程式の解法が理解できる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書による講義とプリントによる演習。 前半45分程度、 板書を利用して講義を行った後にプリントを配布して演習問題を解いてもらい、 後半45分程度、 板書を利用して講義を行った後にプリントの残りの演習問題を解いて提出してもらう。 |
履修条件 | 「微分積分学Ⅰ・Ⅱ」「線形代数学Ⅰ・Ⅱ」「微分方程式Ⅰ」 を修得していることが望ましい。 (「微分積分学Ⅱ」「線形代数学Ⅱ」を修得していない学生は同時に履修すること) |
授業計画
第1回 | 全微分方程式 P(x,y)dx+Q(x,y)dy=0の一般解の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。(120分) |
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第2回 | 連立線形微分方程式① x'(t)=ax+by, y'(t)=cx+dy の係数行列の実固有値と解を求め、解の安定性を判定する方法を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第3回 | 連立線形微分方程式② x'(t)=ax+by, y'(t)=cx+dy の係数行列の複素固有値と解を求め、解の安定性を判定する方法を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第4回 | ラプラス変換 f(t)のラプラス変換 F(s)=L[f(t)] を定義して、ラプラス変換公式から整関数、指数関数、三角関数のラプラス変換 F(s) の求め方を理解する。 X(s)=L[x(t)]とするとき、初期条件が与えられた線形微分方程式をラプラス変換して、その変換した方程式から X(s) の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第5回 | 逆ラプラス変換① 関数F(s)に対して、F(s)=L[f(t)] となる関数 f(t) の求め方を理解する。 X(s)=L[x(t)]とするとき、初期条件が与えられた線形微分方程式をラプラス変換して、その変換した方程式から X(s) を求め、X(s) を逆ラプラス変換することで線形微分方程式の解 x(t) の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第6回 | 逆ラプラス変換② 前回と同様に、関数F(s)に対して、F(s)=L[f(t)] となる関数 f(t) の求め方を理解する。 X(s)=L[x(t)]とするとき、初期条件が与えられた線形微分方程式をラプラス変換して、その変換した方程式から X(s) を求め、X(s) を逆ラプラス変換することで線形微分方程式の解 x(t) の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第7回 | 単位ステップ関数 単位ステップ関数 U(t-a) を定義して、U(t-a)のラプラス変換や逆ラプラス変換の求め方を理解する。 U(t-a)を含んだ微分方程式のラプラス変換による解き方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第8回 | デルタ関数 デルタ関数 δ(t) を定義して、δ(t-a)を含んだ広義積分の値の求め方を理解する。 そこから、デルタ関数 δ(t-a) のラプラス変換を理解して、δ(t-a)を含んだ微分方程式のラプラス変換による解き方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第9回 | 合成積① f(t)とg(t)の合成積 f(t)*g(t) を定義して、合成積の求め方を理解する。 合成積のラプラス変換から、関数の積の逆ラプラス変換を求める方法を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第10回 | 合成積② 関数f(t)と単位ステップ関数U(t)の合成積 f(t)*U(t), 関数f(t)とデルタ関数δ(t)の合成積 f(t)*δ(t-a) の求め方を理解する。 合成積を用いて、初期条件が与えられた線形微分方程式の解の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第11回 | 線形システム① 定数係数2階線形微分方程式 x''(t)+ax'(t)+bx(t)=r(t)のラプラス変換から伝達関数を求めて、伝達関数の逆ラプラス変換からインパルス応答 f(t) の求め方を理解する。 さらに、入力 r(t) に対する応答 x(t)=f(t)*r(t) の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第12回 | 線形システム② 前回と同様に、線形システムの伝達関数およびインパルス応答 f(t) を求めて、そこから、単位ステップ応答 g(t)=f(t)*U(t) の求め方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第13回 | 微分方程式の応用 これまでに学んだ微分方程式が「制御工学」などの3年次の工学系科目の授業に応用されていることを理解し、それに関連する微分方程式やラプラス変換の問題の解き方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(240分) |
第14回 | 微分方程式の応用 これまでに学んだ微分方程式が「制御工学」などの3年次の工学系科目の授業に応用されていることを理解し、それに関連する微分方程式やラプラス変換の問題の解き方を理解する。 【事後学習】講義ノートを見返して公式や例題などの重要事項を復習すること。 また、前回と今回提出してもらったプリントを返却して、解答(プリントと同じ演習問題付き)も配布するので、各自でプリントの答え合わせや復習をしてもう一度解いてみること。(360分) |
第15回 | 復習および理解度確認調査 各自で知識の再確認、復習をする。その後、理解度確認調査を実施する。 理解度確認調査では教科書・ノート・プリント・コピー・参考書など紙媒体の参照可。 【事前学習】第1回から第14回までの講義ノートやプリントやその解答をもう一度見返して復習すること。(120分) 【事後学習】新学年の専門科目の授業に備えて、春休みの間に講義ノートやプリントやその解答をもう一度見返して復習しておくこと。 試験で出来なかった(自信がない)部分の単元は特によく復習しておくこと。(120分) |
その他
教科書 |
工学系数学教材研究会 『応用数学』 工学系数学テキストシリーズ 森北出版(株)
この教科書は微分方程式だけでなく、ベクトル解析、複素関数論、ラプラス変換、フーリエ級数とフーリエ変換についても書かれています。そのため、1年次の「工業数学Ⅰ」や2年次の「工業数学Ⅱ」で学んだ内容の参考書としても活用することが出来ると思います。
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参考書 |
嶋田有三 『わかる制御工学入門』 産業図書
3年次の「制御工学Ⅰ・Ⅱ」で使用する教科書で、ラプラス変換や微分方程式が非常によく使われていることがわかります。特に、第1章には数学的準備として、ラプラス変換と逆変換、ラプラス変換による微分方程式の解法について書かれています。
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成績評価の方法 及び基準 |
原則として理解度確認調査の結果を重視します。但し、理解度確認調査が60点未満の場合、 『理解度確認調査の点数+演習プリントの提出枚数≧60』を満たしているときはC評価(60点)とします。 S評価の条件は、理解度確認調査が90点以上かつ授業での演習プリントの提出状況が良いことが必要で、クラスで上位の成績にいることです。 |
質問への対応 | 演習中または授業後またはオフィスアワーまたはメールで |
研究室又は 連絡先 |
研究室:848B(8号館4階) メールアドレス:igarashit@penta.ge.cst.nihon-u.ac.jp (メールをするときは、学科、学生番号、名前を名乗ってからメールするようにして下さい) |
オフィスアワー |
月曜 船橋 16:45 ~ 17:15 848B研究室
火曜 船橋 15:05 ~ 15:55 848B研究室
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学生への メッセージ |
「四股」や「すり足」や「ぶつかり稽古」が大相撲の力士にとって必要不可欠であるように、 「微分積分学」や「線形代数学」や「微分方程式」は理工系の学生にとって必要不可欠です。 この授業では、「微分方程式」の応用的な計算力をつけることを目指します。 そのために、毎回演習プリントを配布して計算の稽古をつけていきます。 毎回しっかりと稽古をしていけば試験もできるようになりますので、 欠席をしないよう熱意をもって頑張って下さい! 稽古に近道はありませんが、稽古は嘘をつきません。 また、私は日大理工学部のOBでもあります。 授業を通じて、大学生活におけるアドバイスなどもしていきたいと思っています。 |