2019年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 流体力学Ⅱ | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 阿部 新助 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H53C |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | この授業は,流体力学Iで学んだ流体力学の概要を基礎として流体力学の根本とも言える完全流体(粘性のない流体)の力学の基礎について学び,理解することを目的とする.流体力学Iでは主として流体の性質と1次元的な流れを取り扱ったが,流体力学IIでは圧縮性のない完全流体の流れを2次元的,3次元的に取り扱う.このためベクトル解析,偏微分方程式,複素関数論などの数学的基礎知識が必要となる. |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心とした講義を行う. |
履修条件 | 流体力学I,工業数学Iを履修していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 授業科目概要の説明(この授業で学ぶ内容の説明と授業の進め方)および序論(流れの数学的表し方: Lagrangeの方法とEulerの方法,流れの加速度など)を学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」を復習し「流体力学II」を受講する準備をしておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
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第2回 | 流れの加速度 流れをEulerの方法で表したときの加速度はLagrange微分で表されることを学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」を復習し「流体力学II」を受講する準備をしておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第3回 | 流体の変形と回転 流体は流れるに従って一般に変形と回転をともなう.この二つの数学的表示を学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」を復習し「流体力学II」を受講する準備をしておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第4回 | 渦と循環-1 流体力学における渦は普通一般にいう渦の概念と必ずしも同じではないこと,渦の存在に関連して循環というものが数学的に定義されることを学ぶ. 【事前学習】工業数学Iの「ベクトル解析」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第5回 | 渦と循環-2 循環と渦度の関係を与えるストークスの定理および渦に関するその他の定理を学ぶ. 【事前学習】工業数学Iの「ベクトル解析」および「渦と循環」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第6回 | 基礎方程式-1 オイラーの連続方程式(質量保存則)と運動方程式(運動に関するNewtonの第二法則)を学ぶ. 【事前学習】工業数学Iの「ベクトル解析」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第7回 | 基礎方程式-2 オイラーの運動方程式から静水圧平衡の導出および状態方程式(熱力学的状態量の間の関係)を学ぶ. 【事前学習】「連続方程式」と「運動方程式」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第8回 | 流れの境界条件 物体まわりを流れる流体が,物体境界面の状態(変形・無変形)により数学的に表されることを学ぶ. 【事前学習】流れの「基礎方程式」を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第9回 | ベルヌーイの定理 定常流において一本の流線に沿って成り立つ運動方程式から,ベルヌーイの定理が導けることを学ぶ. 【事前学習】「流体力学I」で学んだエネルギー保存則から導かれるベルヌーイの定理を復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第10回 | 速度ポテンシャル-1 渦なしの流れにおいて存在する速度ポテンシャルを導出し,ラプラス方程式が導けることを学ぶ. 【事前学習】「渦と循環」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第11回 | 速度ポテンシャル-2 速度ポテンシャルを,一様流れ,わき出し・吸い込み,二重わき出しに応用することを学ぶ. 【事前学習】「速度ポテンシャル」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第12回 | 流れ関数 2次元の流れにおいて存在する流れ関数と流線関数を学ぶ. 【事前学習】「速度ポテンシャル」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第13回 | 複素速度ポテンシャル-1 実部を速度ポテンシャル,虚部を流れ関数とする複素数を導入した複素速度ポテンシャルを学び,コーシー・リーマンの関係式を導く. 【事前学習】「複素関数」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第14回 | 複素速度ポテンシャル-2 複素速度ポテンシャルを,一様流れ,わき出し・吸い込み,二重わき出し,円柱まわりの流れに応用することを学ぶ. 【事前学習】「複素速度ポテンシャル」について復習しておくこと.(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること.(120分) |
第15回 | 平常試験および解説. 【事前学習】「第1回〜第14回」について復習しておくこと.(360分) 【事後学習】平常試験を復習し理解を深めること.(120分) |
その他
教科書 |
基礎流体力学編集委員会 『基礎流体力学』 産業図書株式会社 1989年 第2版
流体力学Ⅰで使用したものと同じ.
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
評価は「流体力学演習Ⅱ」と合わせて行っており,「流体力学Ⅱ」での試験(約50%),「流体力学演習Ⅱ」での演習(約40%),講義での取り組み方(約10%)により算出した評価が,「流体力学Ⅱ」と「流体力学演習Ⅱ」の評価となる. |
質問への対応 | 授業後および研究室にて随時受け付けます.メールでの質問は受け付けません. |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎3号館3階331B室(阿部研) |
オフィスアワー |
金曜 船橋 10:00 ~ 17:00
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学生への メッセージ |