2019年 理工学部 シラバス - 応用情報工学科
設置情報
科目名 | 情報職業論 | ||
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設置学科 | 応用情報工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 山口 敏和 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | K55A |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 様々な職業における情報通信技術の使われ方や、情報を専門とする職業人として必要な知識等、職業に関連する情報分野について幅広く説明することができる。社会の情報化の歴史を振り返り、インターネットが浸透した情報社会や情報産業について理解する。企業・組織における情報の取り扱いや情報技術者のモラルについて説明できる。ビッグデータや人工知能など最新のトピックについての自分の考えを示すことができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
スライドと板書を併用して講義形式で行う。必要に応じて資料を配布する。連絡事項や課題・資料提示にはCSTポータルIIを用いる。前半にレポート課題を1つ課すほか、講義時間内に小課題と小テストを1回ずつ行う。定期試験は実施せず、最終レポート課題を課す。いずれも講義時間において解説する。 |
履修条件 | 特段の予備知識を必要としないが、一般的な社会動向を把握しておくよう努めること。 |
授業計画
第1回 | オリエンテーション:本講義の狙い、内容、進め方、評価方法について説明する。基礎知識や思考力を確認するためのアンケートを実施する。 【事前学習】シラバスの内容を確認し、関連事項のニューストピックを見る(120分) 【事後学習】職業指導に関する関連法規を調べる(120分) |
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第2回 | 企業(株式会社)の仕組み:所有と経営の分離など株式会社の仕組みに加え、財務諸表の読み方の基本を学び、分析手法の一例を知る。 【課題】企業分析に関するレポート課題を提示する。 【事前学習】関心のある企業ホームページから有価証券報告書をダウンロードし、概要を読む(120分) 【事後学習】各自が決めた上場企業の有価証券報告書から必要な情報を読み取る(120分) |
第3回 | 財務諸表の分析:各自が調べた企業の財務諸表を分析し、考察する。会計基準の違いや近年の粉飾決算の事例を学び、企業活動と情報公開について考える。 【事前学習】各自が決めた上場企業に関する分析用ファイルを表計算ソフト等で作成する(120分) 【事後学習】レポート課題を作成する(120分) |
第4回 | 産業分類と職業分類、働く意義:産業分類と職業分類について学び、仕事に求めることについて考える。企業・組織が求める人材像を概観し、キャリア教育の必要性を学ぶ。 【提出】企業分析に関するレポート課題の提出締切。 【事前学習】高校と大学のキャリア教育について調べる(120分) 【事後学習】情報系の資格について調べる(60分)自分のキャリアに関することを調べる(60分) |
第5回 | 社会の情報化:情報化社会から情報社会へ至るまでの歴史を振り返る。産業革命による工業化で何がもたらされ、情報化では何が変わったのか、人工知能の発展によって今後何がもたらされるか、問題提起をする。 【解説】企業分析レポート課題の解説を行う。 【事前学習】産業革命を含む人類史について調べる(120分) 【事後学習】人工知能に関連するニュースや新聞記事を調べ、経年変化に注目する(120分) |
第6回 | 情報通信技術による社会の変化:情報通信技術(ICT)によって社会がどのように変化し、それに伴ってビジネス環境がどのように変化したのかを知り、解決された課題と新たに生じた課題について議論する。 【事前学習】身の回りのICT機器を書き出し、センサーや通信方式について調べる(120分) 【事後学習】日本と世界の国々との経済状況や産業構造の違いについて調べる(120分) |
第7回 | 情報システムと社会基盤:情報システムの定義と実例、社会の情報システムについて学ぶ。また、情報ビジネスの階層構造を学び、システムやビジネスの分類を行う。 【課題】最終レポート課題の概要について提示する。 【事前学習】情報システムの活用例について調べる(120分) 【事後学習】最終レポート課題の準備として、コンピュータとインターネットの登場による社会の変化について調べる(120分) |
第8回 | 企業における情報活用:情報化に伴って組織がどのように変容するのか、企業における人事考課や業績評価、企業内教育等について学ぶ。また、情報通信産業だけでなく、小売業、流通業、製造業などの身近な職業における情報の活用事例について学ぶ。 【事前学習】企業の人事制度や求人について調べる(120分) 【事後学習】マネジメントの手法について調べる(120分) |
第9回 | インターネットビジネス:インターネットの浸透によってもたらされた新しいビジネス形態や広告・検索サービスについて学ぶ。また、シェアリングエコノミーの事例と今後の展開について議論する。 【事前学習】シェアリングエコノミーの事例について調べる(120分) 【事後学習】無料サービスと企業の収益について調べる(120分) |
第10回 | ソーシャルネットワーキングサービス:スマートデバイスとSNSの登場による社会の変化を学ぶ。また、情報を配る方式の違い、インターネットの特性と注意点について学ぶ。 【事前学習】SNSに絡む事件について調べる(120分) 【事後学習】子どものスマホ利用について簡易的な聞き取り調査を行う(120分) |
第11回 | 情報社会における犯罪とセキュリティ対策:個人の対策と企業・組織の対策について知る。組織における情報の取り扱いや情報技術者のモラルについて学ぶ。 【小課題】SNSとモラルについて2人一組になって意見交換し、その成果を共有する。 【事前学習】子どものスマホ利用に関する調査結果を整理する(120分) 【事後学習】フェイクニュースの実例と対策について調べる(120分) |
第12回 | フィンテック:金融分野における情報通信技術の活用事例を学ぶ。 【小テスト】これまでの学習内容に関する小テストを実施し、授業時間内に出題意図や採点指針について解説する。 【課題】最終レポート課題の詳細を提示する。 【事前学習】小テストの準備として、これまでの事前事後学習内容を振り返る(120分) 【事後学習】クラウドファンディングの事例について調べる(120分) |
第13回 | 今後の情報社会:ビッグデータや人工知能などの最新トピックを紹介し、今後の展望について個人の考えを醸成する。また、情報端末の変遷による入力方式の変化を学び、情報に関する教育の今後について考える。 【事前学習】IoTを用いた家電などの機器について調べる(120分) 【事後学習】ビッグデータと個人情報保護について関連法規を調べる(120分) |
第14回 | 社会・企業活動における情報の取り扱い方法:企業や学校において情報を集め、分析し、的確に伝える方法について学ぶ。量的・質的なデータの取り扱い方法について学ぶ。 【提出】最終レポート課題の提出締切。 【事前学習】最終レポート課題に取り組む(120分) 【事後学習】学校における個人情報の取り扱いについて調べる(120分) |
第15回 | 情報処理技術者:広く情報に関わる職業で求められる内容について、基本情報技術者試験のシラバスを参考に、テクノロジ・マネジメント・ストラテジの概要を学習する。 【解説】最終レポート課題のフィードバックを行う。 【事前学習】各自がこれまでに体験した様々な社会活動を情報という切り口で見つめなおす(120分) 【事後学習】フィードバックを参考に、必要に応じて最終レポート課題を修正し再提出する(120分) |
その他
教科書 | |
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参考書 |
駒谷昇一・辰己丈夫 『情報と職業(改訂2版)』 オーム社 2015年
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成績評価の方法 及び基準 |
成績評価は、講義中に実施する小課題(10%)および小テスト(20%)、企業分析レポート課題(30%)、最終レポート課題(30%)、平常点(10%)により行う。評価視点は、内容が提示されたテーマに沿っているか、論理的な記述か、独自の視点があるか、情報処理能力を活用した工夫があるか、とする。 |
質問への対応 | 講義時間の前後に対応するほか、メールにより対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
講義初回にメールアドレスを示す。 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
この授業では、教科書的な知識に加え、最新のニュースなどを題材に社会について学びます。この授業が、情報社会を生き抜く上で必要となる思考力を身につけるためのきっかけになればと思っています。レポート課題を通して、社会を見る目が変われば嬉しく思います。 |