2019年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 高分子科学 | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 伊掛 浩輝 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 月曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L13M L14N |
クラス | A,B | ||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | プラスチックに代表される高分子は,実に身の回りにあふれる物質となったが,低分子量化合物が数多く共有結合によってつながった巨大分子である.この科目では高分子の歴史をひもとき,そこから,高分子の定義,分類,特徴などを丁寧に整理する.当該科目を修得することで,大学高学年および将来高分子に携わって行く上で必要となる基盤的知識を獲得することができる. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
板書による講義形式で進める.単元に沿った理解度確認プリントを配付する.自学の際に参考にすること.講義と並行して高分子の特徴を理解するのに必要な計算などについても例題を取り扱うので,各自,関数電卓を準備すること. |
履修条件 | 基礎有機化学,基礎物理化学を修得していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 「高分子科学」についての概説 シラバスの内容を確認の上,授業に臨むこと.受講にあたっての諸注意や授業内容の動機づけを行う. 【事前学習】シラバスの内容の確認(0.5時間) 【事後学習】シラバスに記載された専門用語やトピックを調べ,次回の準備を行う.(2時間) |
---|---|
第2回 | 高分子の歴史 高分子の科学技術史を紹介し,今日の高分子工業社会との関わりについて概説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 1頁から4頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第3回 | 高分子とは何か 高分子の定義や分類,また,それらに関連する高分子の性質や専門用語について整理する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 6頁から9頁,6章 合成高分子の材料特性 241頁から246頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,高分子の特徴について考えをまとめておくこと.(2時間) |
第4回 | 高分子の特徴 高分子の特徴を分子量の視点から整理し,高分子鎖の形態と性質について解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 6頁から9頁,10頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第5回 | 分子量分布と平均分子量(1) 平均分子量の取り扱い方法,分子量の求め方や名称について解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 10頁から12頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第6回 | 分子量分布と平均分子量(2) 平均分子量の一般化を示す.実例から平均分子量,分子量分布を計算しこれらについて解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 10頁から12頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第7回 | 1次構造と立体構造(1) 高分子材料の成型加工について概説し,1次構造や立体構造の位置づけを解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 13頁から16頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,高分子材料の機能発現について整理すること.(2時間) |
第8回 | 1次構造と立体構造(2) 高分子の立体構造や立体規則性および構造と高分子の性質との関わりについて解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 13頁から16頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第9回 | 高次構造と立体配座(1) 高分子の2次構造および回転異性体について解説し,さらに高分子鎖の形態についても解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 16頁から18頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第10回 | 高次構造と立体配座(2) 回転異性体を例に温度の影響,高分子構造の安定性について解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 16頁から18頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,例題についても再度解き直すこと.(2時間) |
第11回 | 高分子合成の分類と特徴(1) 高分子の合成反応について,分類と特徴について解説する.【連鎖重合系】 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22頁から27頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,重合法と特徴を整理すること.(2時間) |
第12回 | 高分子合成の分類と特徴(2) 高分子の合成反応について,分類と特徴について解説する.【逐次重合系 重縮合】 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22頁から27頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,重合法と特徴を整理すること.(2時間) |
第13回 | 高分子合成の分類と特徴(3) 高分子の合成反応について,分類と特徴について解説する.【逐次重合系 重付加】 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22頁から27頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,重合法と特徴を整理すること.(2時間) |
第14回 | 高分子の用途(1) 高分子化学や高分子工業と産業の現状について解説する. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 22頁から27頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,高分子の問題点を整理し直すこと.(2時間) |
第15回 | 高分子の用途(2) これまでの授業内容をふり返る.現在高分子が抱える問題点を整理し,高分子の将来展望について考える. 【事前学習】教科書 1章 高分子概説 5頁,22頁から27頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックをまとめ,高分子の問題点と将来展望について自身の言葉で説明できるようにまとめること.(3.5時間) |
その他
教科書 |
妹尾学,澤口孝志,清水繁,伊掛浩輝 『基礎 高分子科学 改訂版』 共立出版 2018年年
妹尾学,栗田公夫,矢野彰一郎,澤口孝志 『基礎 高分子科学』 共立出版 2000年年
指定した教科書の1章をベースに授業ノートはまとめ高分子の概観を詳説する.理解を深めるために単元に関連する分野については教科書の他章から,また,学術論文などからも紹介と解説を加える.
|
---|---|
参考書 |
参考書は指定しない.単元に応じて推薦図書を紹介する.理工学部図書館(お茶の水校舎4階)を大いに利用し,手にとってわかりやすい図書をぜひ見つけてほしい.
|
成績評価の方法 及び基準 |
定期試験によって評価する. |
質問への対応 | 授業内容については,講義中,講義後,オフィスアワー,E-mailを利用して質問のこと.E-mailを利用しての質問は,学科名,学生番号,氏名を必ず明記した上で質問すること.なお,質問への回答は講義の時に行うので,E-mailでの返信は行わない. |
研究室又は 連絡先 |
高分子工学研究室(駿河台校舎2号館1階214室) E-mail: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp/電話: 03-3259-0823(直通) |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 14:00 ~ 15:30 高分子工学研究室(E-mailでの事前予約を希望)
|
学生への メッセージ |
今では日常的に使われている言葉,耳慣れない言葉など,多くの専門用語が出てきますが,項目別に整理した上で授業を進めます.まずは苦手意識を持たずにナチュラルな気持ちで授業に参加してください. |