2019年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 統計物理学Ⅰ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 山中 雅則 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M23O |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 力学、量子力学の修得者を対象として、統計力学の考え方の基礎を習得する。最初に、熱力学と確率統計の復習を行い基礎事項の定着をはかる。熱力学の統計物理学的な理解、小正準分布、正準分布の考え方、分配関数とその計算方法、物理量の期待値の計算方法とその意味を習得する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
講義形式 |
履修条件 | 簡単な確率統計、熱力学、量子力学の基礎を理解していることが必要である。 |
授業計画
第1回 | 熱力学の復習I:平衡状態にある系の熱力学変数による記述について確認を行う。熱力学第一法則について復習する。 準備学習:熱力学の授業ノートの復習(2時間) |
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第2回 | 熱力学の復習II:熱力学第二法則のいくつかの表現と、断熱変化とエントロピーの増大について復習する。特に、統計力学につながるようなエントロピーの理解を目指す。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第3回 | 熱力学の復習III:熱力学関係式を導出する。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第4回 | 確率と統計の復習:統計力学に必要な確率と統計の復習を行う。離散的確率変数と連続的確率変数、それらの期待値,大数の法則について学ぶ。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第5回 | 小正準分布1:等確率の原理について解説し、エントロピー増大の法則の統計物理学的な理解を説明する。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第6回 | 小正準分布2:古典力学的自由粒子を小正準分布の方法で取り扱う。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第7回 | 気体の分子運動論と統計平均をマクスウェル分布を用いて学ぶ。特に、確率変数が複数存在する場合の多重積分についても学ぶ。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第8回 | 小正準分布3:量子力学的自由粒子を小正準分布の方法で取り扱う。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第9回 | 小正準分布4:2準位系を小正準分布の方法で取り扱う。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第10回 | 正準分布1:正準分布の導出、正準分布と分配関数、分配関数を用いた期待値の計算方 法と熱力学との対応について学ぶ。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第11回 | 正準分布2:二準位系の分配関数を計算し、種々の観測量を期待値として求める。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第12回 | 正準分布3:理想気体の分配関数を計算し、種々の観測量を期待値として求める。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第13回 | 正準分布4:1次元調和振動子の量子力学により分配関数を計算し、種々の観測量を期待値として求める。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第14回 | 正準分布5:調和振動子の量子力学とアインシュタイン模型に基づく比熱を学ぶ。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) |
第15回 | 平常試験と試験についての解説。 準備学習:前回の板書の再計算による復習(1時間) 試験内容の個人個人への解説は別途時間を設けて行う。 |
その他
教科書 |
参考書は必ず購入し、よく読んでください。
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参考書 |
長岡洋介 『統計力学』 岩波基礎物理学シリーズ 岩波書店
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成績評価の方法 及び基準 |
試験により成績を評価する。 平常試験または期末試験を予定しているが、講義室の空き状況により正確な実施は未定であり、平常試験が期末試験へ、期末試験が平常試験へ変更の可能性がある。授業でアナウンスを行う。 |
質問への対応 | 授業中に行うことが、他の人の理解の助けにもなるので望ましい。授業時間以外でも応じる。その場合は事前にメールにより在室を確認すること。 |
研究室又は 連絡先 |
授業中に指示する。 |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 10:30 ~ 12:30
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学生への メッセージ |
参考書は必ず購入して予習、復習、講義でできない範囲の自習に役立てること。授業へ出席することは基本的に必須である。特に、試験や履修に関する重要事項は講義中にアナウンスを行うので必ず出席すること。板書事項は必ずノートを取り、自宅で再度計算を追うこと。この復習が毎回できない人が不合格となっているケースがほとんどである。 |