2019年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 物理学実験Ⅲ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 浅井・小松崎・高瀬・渡辺 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜3・4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M33T |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 基礎的な物理現象の実験を通して,現象をよく観察し考察すると共に基礎的な実験装置の取り扱いに慣れ,物理学の実験方法,観察法および考察法を学ぶ.共同実験を通して,コミニュケーション能力,自分を活かす力,互いを活かす力などを育むとともに,レポート作成を通してプレゼンテーション能力を養う. |
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授業形態及び 授業方法 |
9つの基礎的実験テーマの中から,各自に指定された5つのテーマに関する実験をする.各実験3週目のレポート指導日の授業開始までにレポートをTAに提出する.9の実験テーマは下記の通りである. 強磁性体のヒステレシス曲線/放射性物質の崩壊/熱の伝播/X線回折/核磁気共鳴/ファラデー効果/マイケルソン干渉計/プランク定数/線スペクトルとリュウドベリ定数 |
履修条件 | 物理学実験ⅠおよびⅡの単位を取得していることを条件とし,履修制限を行うことがある.(選択必修) |
授業計画
第1回 | [1.強磁性体のヒステリシス曲線:1週目] 物質の磁気的な性質について理解を深める.環状のニッケルフェライトのヒステリシス曲線を測定し,強磁性体の特性を理解する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
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第2回 | [1.強磁性体のヒステリシス曲線:2週目] 棒状の鉄合金のヒステリシス曲線を測定し,強磁性体の特性を理解する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第3回 | 第1回レポート指導日 【事前学習】提出用レポートを作成する。(60分) 【事後学習】次回テーマの予習レポートを作成する。(60分) |
第4回 | [2.放射性物質の崩壊:1週目] 放射線の計数測定の手法を学ぶ.β線源を用いてガイガー-ミューラー(GM)計数管の動作原理を学び,取り扱い方を習得する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第5回 | [2.放射性物質の崩壊:2週目] GM計数管を用いていくつかの放射性物質から放出されるβ線とγ線のエネルギー密度および放射線源の強度を測定する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第6回 | 第2回レポート指導日 【事前学習】提出用レポートを作成する。(60分) 【事後学習】次回テーマの予習レポートを作成する。(60分) |
第7回 | [3.熱の伝播:1週目] 温度勾配が生じた物質中での熱の伝播を題材に非平衡現象への理解を深める.アルミ棒の一端を断続的に加熱し非平衡熱流を作り出し,ヒーターから離れた位置での温度の時間変化を測定する.この実験結果のフーリエ解析から熱の伝播速度の振動数依存性を調べる. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第8回 | [3.熱の伝播:2週目] 伝播速度の理論値と実験値の比較からアルミニウムの熱伝導率を導出する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第9回 | 第3回レポート指導日 【事前学習】提出用レポートを作成する。(60分) 【事後学習】次回テーマの予習レポートを作成する。(60分) |
第10回 | [4.X線回折:1週目] 物質の結晶構造を決定する実験手法であるX線回折を学ぶ.立方晶系(Cu,Ni,Si)の粉末試料についてX線回折現象を観測し,結晶の構造解析を学ぶ. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第11回 | [4.X線回折:2週目] 六方晶系(Zn)の粉末試料についてX線回折現象を観測し,結晶の構造解析を行い1週目の結果と比較する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第12回 | 第4回レポート指導日 【事前学習】提出用レポートを作成する。(60分) 【事後学習】次回テーマの予習レポートを作成する。(60分) |
第13回 | [5.核磁気共鳴:1週目] 物質の微視的な磁気モーメントを測定する核磁気共鳴法について理解を深める.水素原子核の核磁気共鳴現象を観測し,原子核がもつ磁気モーメントについて理解を深める. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第14回 | [5.核磁気共鳴:2週目] 異なる周波数の電磁波を用いて水素原子核の核磁気共鳴現象を観測し,実験の原理について理解する. 【事前学習】事前に配布した教科書を熟読し、実験内容を理解しておくこと。(60分) 【事後学習】実験データを解析する。(60分) |
第15回 | 第5回レポート指導日 【事前学習】提出用レポートを作成する。(60分) |
その他
教科書 |
高野良紀ほか 『専門課程物理学実験』 裳華房 2012年 第1版
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
出席およびレポートにより評価する. 期限を過ぎて提出されたレポートは採点しない.評価が低いレポートは再提出させる場合がある. |
質問への対応 | 各実験テーマに関する質問は,テーマ担当者に質問する. 実験全体に関する質問は,実験係(出村、関口)に質問する. |
研究室又は 連絡先 |
ガイダンス時に配布する. |
オフィスアワー |
水曜 駿河台 13:20 ~ 16:30 各物理学実験室
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学生への メッセージ |
実験の前に必ず教科書を精読してくること. |