2019年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 物理数学Ⅲ | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 高瀬 浩一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M52N |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | フーリエ級数とフーリエ変換の基礎、さらには、ラプラス変換を学ぶ。これらの知識をもとに物理学に現れる微分方程式の解法を解説する。フーリエ変換と密接に関係したディラックのデルタ関数の基本的な性質を学ぶ。 また、実空間とエネルギー空間の”行き来”の概念の習得を目指す。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心に講義をする。 |
履修条件 | 物理数学IとIIのある程度の知識が望ましい。 |
授業計画
第1回 | 三角関数と指数関数の復習 シラバスの確認と簡単な高校数学の確認を行う。 【事前学習】高校の簡単な回路について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】ここまでは、高校の範囲であるので理解できないところがないように各自確認をする。もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
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第2回 | フーリエ級数展開 まず、周期関数を用いたフーリエ級数展開の概念を説明し、それを定式化する。 【事前学習】適当な参考書でフーリエ級数展開について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第3回 | フーリエ級数展開の例 実際の関数にフーリエ級数を応用する。 【事前学習】適当な参考書でフーリエ級数展開について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。矩形波のフーリエ級数展開について、幾つかの項数についてエクセル等で計算し、実際にどの程度、もとの関数と一致するのかを実感する。(60分) |
第4回 | フーリエ級数の展開定理 矩形波のフーリエ級数展開について、項数依存について説明する。 フーリエ級数の数学的定理を理解する。 【事前学習】適当な参考書でフーリエ級数展開について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第5回 | 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数の数学的定理を理解し、具体的問題に取り組む。 【事前学習】適当な参考書で複素フーリエ級数展開について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第6回 | フーリエ変換の性質 (I) フーリエ級数からフーリエ変換を定義する。 【事前学習】適当な参考書でフーリエ変換について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第7回 | フーリエ変換の性質 具体的な関数のフーリエ変換を試みる。 【事前学習】適当な参考書で色々な関数のフーリエ変換について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第8回 | ディラックのデルタ関数と畳み込み積分 フーリエ変換に関連づけてデルタ関数と畳み込み積分を習得する。 【事前学習】適当な参考書でデルタ関数と畳み込み積分について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第9回 | 中間試験 フーリエ級数、変換の理解を確認するために、60分の実施する。 【事前学習】これまでの学習範囲ついて予習しておくこと。(180分) 【事後学習】できなかった問題について取りまとめ、質問できるようにしておく。(60分) |
第10回 | いろいろな関数のラプラス変換 (I) 色々な関数のラプラス変換を導出する。 【事前学習】適当な参考書で積分範囲に注意しながらラプラス変換について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第11回 | いろいろな関数のラプラス変換 (II) 変数の平行移動や増幅がラプラス変換にどのように影響するかを調べる。 【事前学習】適当な参考書でラプラス変換の変数変換について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第12回 | ラプラス変換の性質 関数積のラプラス変換や微分、積分のラプラス変換を理解する。 【事前学習】適当な参考書でラプラス変換の数学的性質について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第13回 | ラプラス変換を使った簡単な微分方程式の解法 これまでに導出した色々な関数のラプラス変換を用いて、実際に微分方程式を解く。 【事前学習】適当な参考書で微分方程式のラプラス変換と部分分数分解について予習しておくこと。(60分) 【事後学習】講義内容の再確認を行い、もし、理解不十分な点がある場合は、質問箇所をまとめ、次の講義で質問できるように準備する。(60分) |
第14回 | 平常試験 ラプラス変換を用いた微分方程式の解法ができるかどうかを、60分の試験で確認する。 【事前学習】これまでの学習範囲ついて予習しておくこと。( 180分) 【事後学習】できなかった問題について取りまとめ、質問できるようにしておく。(60分) |
第15回 | 解説 実施した試験の解説を行い、さらなる理解を促す。 【事前学習】できなかった問題について取りまとめ、質問できるようにしておく。(60分) 【事後学習】フーリエ、ラプラス変換の総まとめを行うこと。(180分) |
その他
教科書 | |
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参考書 |
福田礼次郎 『フーリエ解析』 岩波書店 2002年 第1版
小出昭一郎 『物理現象のフーリエ解析』 東京大学出版会 1981年 第1版
これらの参考書あるいは独自に気にいった教科書を参考にしてほしい。講義は参考書とは独立に構成する。
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成績評価の方法 及び基準 |
中間試験と期末試験の合計(90%)+平常点(出席とレポートなどで10%)の総合が60%以上の者を合格とする。 |
質問への対応 | 授業直後かオフィスアワー |
研究室又は 連絡先 |
7号館711C室 |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 17:00 ~ 19:00
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学生への メッセージ |
物理学で一番良く使われる数学的な処方であるフーリエ変換を学び、実際に使えるようにしましょう。 |