2019年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 量子力学 | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 山田 賢治 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜1 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E11T |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | ニュートン力学とマクスウェル電磁気学を基礎とする古典物理学の限界と量子論の必要性から始めて,量子力学の基本的な考え方とその定式化(波動力学),そしてその応用の仕方(1次元の量子系)について学習するとともに,量子力学の一般的な定式化について学ぶ。また,より現実的な3次元量子系の問題について,その基本的な解き方を学習する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
(1)基本的重要事項の解説は,板書を中心とした講義形式で行う。 (2)量子力学の基本的重要事項について,中間テスト及び理解度確認テストを実施する。 |
履修条件 | 専門教育科目/選択(物理学分野) (1)量子力学演習を履修すること。 (2)常微分方程式,物理数学II,物理数学演習IIを履修すること。 (3)量子力学入門を履修していること。 (4)微分積分I・II,数学演習I・IIを履修していること。 (5)行列と行列式,線形代数を履修していること。 (6)微分方程式,複素関数論を履修していること。 |
授業計画
第1回 | ・量子力学とは何か(その1) (1)量子論の必要性 (2)水素原子のボーア模型 【事前学習】量子力学入門で学習した内容について,しっかり復習しておくこと。(2時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(2時間) |
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第2回 | ・量子力学とは何か(その2) (3)ボーア半径,コンプトン波長,古典電子半径 (4)粒子の波動性とド・ブロイの物質波 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第3回 | ・微視的物理世界の非決定論的性質 (1)ハイゼンベルグの不確定性原理 (2)位置と運動量の不確定性関係 (3)時間とエネルギーの不確定性関係 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第4回 | ・量子力学の基本的仮定と理論的枠組み(その1) (1)ブラ・ケット記号 (2)系の状態 (3)オブザーバブルと演算子 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第5回 | ・量子力学の基本的仮定と理論的枠組み(その2) (4)測定と演算子の固有値 (5)測定の確率論的結果 (6)系の時間発展 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第6回 | ・量子力学の基本的仮定と理論的枠組み(その3) (7)状態ベクトルと波動関数 (8)重ね合わせの原理 (9)オブザーバブル(演算子)の位置表示 (10)演算子の期待値 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第7回 | ・シュレーディンガーの波動方程式(その1) (1)時間に依存するシュレーディンガー方程式 (2)波動関数とボルンの確率解釈 (3)確率の保存と確率の流れ 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第8回 | ・シュレーディンガーの波動方程式(その2) (4)定常状態とその性質 (5)離散スペクトルと連続スペクトル (6)シュレーディンガー方程式の一般解 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第9回 | ・1次元シュレーディンガー方程式の一般的性質 (1)1次元シュレーディンガー方程式の解の一般的性質 (2)ポテンシャルが一定の場合 (3)ポテンシャルが有限の飛びを持つ場合 (4)定常状態の決め方 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第10回 | ・オブザーバブルとエルミート演算子(その1) (1)エルミート演算子 (2)エルミート共役な演算子 (3)エルミート演算子の固有値と固有関数 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第11回 | ・オブザーバブルとエルミート演算子(その2) (4)エルミート演算子の固有関数の性質 (5)可換なエルミート演算子と同時固有関数 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第12回 | ・系の状態の時間発展 (1)時間発展の演算子 (2)ハミルトニアンのエルミート性と確率の保存 (3)期待値の時間発展 (4)対称性と保存則 (5)エーレンフェストの定理と古典的極限 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第13回 | ・中心力場中でのシュレーディンガー方程式 (1)極座標による3次元シュレーディンガー方程式 (2)球面調和関数と角運動量 (3)動径方程式 【事前学習】前回の授業内容について,理解を深めておくこと。(1時間) 【事後学習】講義の内容について,数式をチェックしながら十分復習すること。理解できない点については,その内容を整理し質問の準備をすること。(3時間) |
第14回 | ・中間テスト及びその解説 【事前学習】与えられた課題について,十分学習しておくこと。(4時間) |
第15回 | ・理解度確認テスト及びその解説 【事前学習】与えられた課題について,十分学習しておくこと。(4時間) |
その他
教科書 |
(1)原田勲・杉山忠男 著 『量子力学I』 講談社基礎物理学シリーズ 6 講談社 2009年 第1版
(2)二宮正夫・杉野文彦・杉山忠男 著 『量子力学II』 講談社基礎物理学シリーズ 7 講談社 2010年 第1版
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参考書 |
(1)W. グライナー 著,伊藤伸泰・早野龍五 監訳,川島直輝・河原林透・野々村禎彦・羽田野直道・古川信夫 訳 『量子力学概論』 グライナー物理テキストシリーズ シュプリンガー・フェアラーク東京 2000年 第1版
(2)二宮正夫・並木雅俊・杉山忠男 著 『物理のための数学入門』 講談社基礎物理学シリーズ 10 講談社 2009年 第1版
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成績評価の方法 及び基準 |
(1)授業及び課題レポートへの取組状況30%,理解度確認テスト70%の割合で総合的に評価する。 (2)出席回数が総授業回数の5分の3(9回)に満たない場合は,履修放棄として取り扱い,学業成績を評価E(判定不可)とする。 (3)授業開始から30分を経過した後に入室した場合は,欠席として取り扱う。 |
質問への対応 | 研究室(船橋校舎9号館1階916E号室)において随時対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
研究室:船橋校舎9号館1階916E号室 E-mail:yamada.kenji@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 12:15 ~ 13:15 9号館1階916E号室
木曜 船橋 12:15 ~ 13:15 9号館1階916E号室
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学生への メッセージ |