2019年 短期大学部 シラバス - 生命・物質化学科
設置情報
科目名 | 高分子科学 | ||
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設置学科 | 生命・物質化学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 澤口 孝志 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | K22F |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | 人類の歴史以来、天然に産生する木材などの天然高分子が利用されてはいたものの、それら が巨大分子からなることが認識されたのは,20世紀初頭であることを実感し、比較的構造が明確な低分子量化合物を共有結合で繰り返し繋げていく、いわゆる重合反応により生成する物質がな高分子の概念が提案されほぼ99年を経て、今尚、その生産量は体積で金属を凌いでいることを理解し、高分子に基づく21世紀に継承された物質文明の基礎を身に着けることができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
板書と対話に基づく講義形式(演習を実施する) |
履修条件 | 選択 |
授業計画
第1回 | 【授業内容】授業計画の説明、高分子科学の概要 【事前学習】シラバスの内容をよく読んでおくこと(30分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(60分) |
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第2回 | 【授業内容】1章高分子概説 イントロとして高分子科学とその技術の関係など大局観を示し、 1.1高分子の歴史と高分子の科学技術史における重要な事柄を解説 【事前学習】p.1、p.353を予習しておくこと(60分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(60分) |
第3回 | 【授業内容】第2回に続き1.1高分子の歴史と高分子の科学技術史について、参考文献を示しながら、何故高分子が20世紀の新素材となり、その高分子材料が作った物質文明の明暗について解説し、「高分子の歴史に学ぶ」と題するレポートを課す(A4サイズ2枚、凡そ2週間後の提出、評価後講評) 【事前学習】p.2-5、p.27-29、p.354-355、p.357-358を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと、レポートの作成(120分) |
第4回 | 【授業内容】1.2高分子とは何かについて、低分子と物性等が全く異なることを解説し、その特徴を明らかにする。関数電卓を自ら使い演習によって理解を促す 【事前学習】p.6-8を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第5回 | 【授業内容】p.9表1,3を基に1.3高分子の分類を解説。如何に人類社会に浸透しているかの理解を深めさせる 【事前学習】p.8-10を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第6回 | 【授業内容】1.4高分子の特徴「多様性」をキーワードに具体的な例を挙げて理解を深めさせる。 とくに分子量(モル質量)に分布が存在し、それを如何にして数値化するのか基本的数式で解説 【事前学習】p.10-11を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第7回 | 【授業内容】第6回に続き、分子量分布を主に3種の平均分子量で表現する数式の原理を示し、平均分子量計算の例題を電卓で計算し,各平均分子量が持つ意味を解説し理解していただく 【事前学習】p.11-12を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第8回 | 【授業内容】第6回目に続き、多数の低分子化合物が共有結合によって連なり形成される高分子の1次構造がつくる多様性の具体例(とくに立体配置)を板書し理解を深めさせる 【事前学習】p.13-15を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第9回 | 【授業内容】第7回目に続く多様性としてC-C結合周りの内部回転が作る多様性(2次構造:立体配座)が高分子鎖の形を統計的に決めていることを電卓による計算結果に基づき気づかせる 【事前学習】p.16-18を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第10回 | 【授業内容】1.5高分子の様々な特性の解析方法を概説する 【事前学習】p.18-22を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第11回 | 【授業内容】高分子の原料となる低分子化合物(モノマー)が化石資源(石油)に基づき製造されており、地球環境問題の解決に向けた新しい概念に基づく製造プロセスが渇望されている概説する 【事前学習】p.22-23、P.27-29、p.357-358を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第12回 | 【授業内容】1.7高分子の生成反応、いわゆる重合反応を分類し、その材料特性が全く異なるため用途別に分類して見えてくる高分子材料を概観 【事前学習】p.22-26、p.357-358を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第13回 | 【授業内容】第12回に続き、高分子の生成反応、いわゆる重合反応を分類し、その材料特性が全く異なるため用途別に分類して見えてくる高分子材料を概観 【事前学習】p.22-26、p.357-358を予習しておくこと(120分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点をまとめておくこと(120分) |
第14回 | 【授業内容】第2回から13回までの授業内容を振り返り、高分子科学を受講した大学生が必ず理解しなければならない基本的な要点をまとめ、第15回の平常試験に備える注意点を指摘 【事前学習】p.6-27を復習し要点を整理し、不明な点を授業中に質問すること(300分) 【事後学習】重要な点、理解できなかった点および高分子が人類社会にもたらした明暗を総括し,21世紀への展望を主張できるようにする(300分) |
第15回 | 【授業内容】平常試験を実施し、その解説を行う 【事前学習】p.6-27および第14回目で指摘した要点を反復整理すること。とくに授業中の演習問題は必ず自ら関数電卓を使って解き、持参のこと(600分) 【事後学習】20世紀初頭に生まれた新素材高分子が21世紀も人類社会で地球環境保全に資する生誕100年目を間もなく迎える素材であること、およびその高分子が如何に合成されているかを学ぶ「高分子合成化学」科目に備えること(600分) |
その他
教科書 |
妹尾 学 監修,澤口孝志、清水 繁、伊掛浩輝 共著 『基礎 高分子科学 改訂版』 共立出版 2018年 第1版
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参考書 |
「ポリマーサイエンス-高分子のふしぎな世界」「ニューポリマーサイエンス-高分子のふしぎな働き」高分子学会編集,他多数有り.図書館,書店探索して下さい.
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成績評価の方法 及び基準 |
理解度確認試験(80%),授業への取り組み状況および平常試験(20%)により評価する。 出席が総授業時間数の3/5に満たない場合は、履修放棄として取り扱い、成績の査定は行いません。 |
質問への対応 | 講義中に対応します。 |
研究室又は 連絡先 |
E-mail: sawaguchi.takashi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
日常生活になくてはならない材料,それが高分子材料(プラスチック,ゴム,繊維,接着剤,塗料など)です.興味を持てるかが,理解の分かれ目.興味を持ってください. |