2019年 短期大学部 シラバス - 生命・物質化学科
設置情報
科目名 | バイオマテリアル | ||
---|---|---|---|
設置学科 | 生命・物質化学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 伊掛 浩輝 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜4 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | K24F |
クラス | |||
ポリシー | ディプロマ・ポリシー【DP】 カリキュラム・ポリシー【CP】 |
概要
学修到達目標 | これまで,材料開発は主に材料の耐久性,すなわち,力学的強度や耐熱性などの向上に目を向けて行われてきたわけだが,材料のバルク,表面を巧にコントロールすることで,生体とも親和性を持たせることが可能となってきた.バイオマテリアルと呼ばれる材料群である.材料はニーズに合わせた設計が重要であるが,バイオマテリアルも例外ではない.そのために必要な周辺知識を整理,身につけることが重要である.この授業では,まずこれらの知識を整理する.次に,これらの知識と材料化学や生化学で学んだ知識を結び付ける.その後,バイオマテリアルを開発する上で必要なポイントについて修得することができる. |
---|---|
授業形態及び 授業方法 |
黒板を使用した講義形式で進める.必要に応じてプリントを配付する.学修単元に応じた確認プリントを配付し,理解度の確認を行いつつ,知識の定着を図る. |
履修条件 | 高分子科学,生命科学概論,生化学,生命科学を履修していることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 「バイオマテリアル」についての概説 シラバスの内容を確認の上,授業に臨むこと.受講にあたっての諸注意や授業内容の動機づけを行う. 【事前学習】シラバスの内容の確認.(0.5時間) 【事後学習】シラバスに記載されたトピックについて調べておき,授業の準備を行う.(2時間) |
---|---|
第2回 | バイオマテリアルの重要性 種類と現状 【事前学習】バイオマテリアル 1章 バイオマテリアルの種類と現状 1から10頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.(2時間) |
第3回 | 生体の構成成分とバイオマテリアル(1) 【事前学習】バイオマテリアル 2章 生体の構成成分とバイオマテリアル 11から14頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.(2時間) |
第4回 | 生体の構成成分とバイオマテリアル(2) 【事前学習】バイオマテリアル 2章 生体の構成成分とバイオマテリアル 14から17頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.アミノ酸命名法やタンパク質の構造について理解しておくこと.(2時間) |
第5回 | 生体の構成成分とバイオマテリアル(3) 【事前学習】バイオマテリアル 2章 生体の構成成分とバイオマテリアル 14から17頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理し,自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.タンパク質の主だった機能について理解しておくこと.(2時間) |
第6回 | バイオマテリアルの性質(1) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 31から36頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.バイオマテリアルの物理化学的評価方法について整理し概要をまとめておくこと.(2時間) |
第7回 | バイオマテリアルの性質(2) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 31から36頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.バイオマテリアルの物理化学的評価方法について整理し概要をまとめておくこと.(2時間) |
第8回 | バイオマテリアルの性質(3) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 39から43頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.例題の解法について再度確認をしておくこと.(2時間) |
第9回 | バイオマテリアルの性質(4) 【事前学習】バイオマテリアル 4章 バイオマテリアルの性質 39から43頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.例題の解法について再度確認をしておくこと.(2時間) |
第10回 | バイオマテリアルへのタンパク質吸着(1) 【事前学習】バイオマテリアル 6章 バイオマテリアルへのタンパク質吸着 56から58頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.タンパク質吸着現象や血栓形成について理解しておくこと.(2時間) |
第11回 | バイオマテリアルへのタンパク質吸着(2) 【事前学習】バイオマテリアル 6章 バイオマテリアルへのタンパク質吸着 58から65頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.細胞粘着や補体系,吸着タンパク質の評価について理解しておくこと.(2時間) |
第12回 | ポリマーの生体内における劣化 【事前学習】バイオマテリアル 7章 ポリマーの生体内における劣化 66から71頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.生体内埋植用ポリマーマテリアルと加水分解,酸化劣化との関連について理解しておくこと.(2時間) |
第13回 | ポリマーマテリアルによる表面修飾 【事前学習】バイオマテリアル 11章 ポリマーマテリアルによる表面修飾 113から122頁を読んで理解できない箇所を整理しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業で説明された専門用語やトピックについて整理しつつ.自分の言葉で説明ができるようにしておくこと.人工臓器と表面改質,表面処理との関連について理解しておくこと.(2時間) |
第14回 | 「バイオマテリアル」についての概説 これまでをふり返って.バイオマテリアルが抱える潜在的課題を整理し,新たなバイオマテリアルの設計と将来展望について考える. 【事前学習】これまでの授業ノートおよび配付プリントを再読し,課題点を理解しておくこと.(2時間) 【事後学習】授業での意見交換内容を整理して,自身の考えをまとめること.(3.5時間) |
第15回 | 平常試験およびその解説 60分間の理解度試験を実施し,その後,30分間の解説を行う. 【事前学習】授業ノートをふり返って,各自で理解状況を把握する.(2時間) 【事後学習】平常試験で不足していた知識を補うこと.それでも不明な点は質問すること.(2時間) |
その他
教科書 |
石原一彦 畑中研一 山岡哲二 大矢裕一 『バイオマテリアルサイエンス』 東京化学同人 2003年 第1版
中林恒男,石原一彦 岩﨑泰彦 『バイオマテリアル』 コロナ社 1999年 第1版
|
---|---|
参考書 |
特に指定しない.理工学部図書館には良書が多い.図書館を積極的に活用すること.
|
成績評価の方法 及び基準 |
授業への取り組み姿勢,積極性に基づく総合的判断(20%)及び,平常試験での査定結果(80%)から評価する. |
質問への対応 | 授業中,授業終了後の教室内,もしくは,オフィスアワー内で受け付ける. 授業日以外は駿河台校舎となるため,メールでも質問を受け付けるが,メールでの返信はしない.原則,授業最初に全体に向けて回答する.メールで質問する際は,学科,学年,学生番号,氏名を必ず明記すること. |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎2号館214室(高分子工学研究室) E-mail: ikake.hiroki@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
火曜 船橋 16:40 ~ 18:10 船橋校舎8号館3階836室(授業日のみ設置)
|
学生への メッセージ |
本科目の名称の通り,「バイオ」と「マテリアル」が融合した新たな領域となります.これまで,修学した高分子化学,物理化学,生化学,分子生物学などの基本的な知識をベースに,これらを駆使し新たな領域へと学び進んで行きます.医療,工学と異なる分野が融合した一つの成功事例かと思います.知識の融合をポイントに授業を進めたいと思いますので,興味ある方はぜひ受講してください. |