2019年 大学院理工学研究科 シラバス - 量子理工学専攻
設置情報
科目名 | 超伝導特論Ⅰ | ||
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設置学科 | 量子理工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 行方 直人 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜2 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | O22A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 超伝導体の基礎諸特性を理解した後,超伝導応用例を学ぶ.後半では,近年発展目覚ましい超伝導磁束量子ビットや,それを用いた量子計算の基礎について理解する. |
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授業形態及び 授業方法 |
板書を中心とする. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
電磁気学,熱・統計力学,量子力学の(学部程度の)基礎的知識があることが望ましい. |
授業計画
第1回 | 超伝導基礎現象1:物質の伝導性から開始し,Meissner効果,中間状態,第2種超伝導体に関して解説する. |
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第2回 | 超伝導基礎現象2:エネルギーバンドギャップ,Josephson効果,超伝導の電子状態に関して解説する. |
第3回 | マクロ超伝導基礎論:ロンドン方程式によるMeissner効果の理解をする. |
第4回 | 超伝導の熱力学:超伝導体の熱力学を記述する自由エネルギーの導入について学ぶ. |
第5回 | Ginzburg-Landau理論1:Landau理論,Ginzburg-Landau方程式を学ぶ. |
第6回 | Ginzburg-Landau理論2:コヒーレンス長,磁場侵入長に関する理解を深める. |
第7回 | 臨界:下部臨界磁場、上部臨界磁場、不可逆磁場、臨界電流密度、第1種、第2種超伝導に関して理解をする. |
第8回 | 磁束の量子化:磁束の量子化に関して理解をする. 演習問題(第8回講義時にプリントを配布)の解答をまとめたレポートを提出する.不明点等もあれば同レポートにまとめること.不明点等の解説はレポートの返却をもって行う.提出・返却の期限・方法に関しては適宜指示する. |
第9回 | Josephson効果:トンネル接合とJosephson効果について学ぶ. |
第10回 | SQUID素子:Josephson効果の応用例である超伝導量子磁束干渉計(SQUID)に関して学ぶ. |
第11回 | 超伝導の光応用:超伝導素子を用いた光検出, 超伝導転移端センサや超伝導ナノ細線単一光子検出器について学ぶ. |
第12回 | 超伝導量子ビット:Josephson素子を用いた超伝導回路による巨視的量子重ね合わせ状態に関して学ぶ. |
第13回 | 量子演算ゲート1:量子計算へ向けた量子論理演算に関して学ぶ. 2回目のレポート課題を発表する. |
第14回 | 量子演算ゲート2:第13回に続き、量子論理演算に関して学ぶ. |
第15回 | 量子計算アルゴリズム:量子離散フーリエ変換、 Doutsch-Jozsaの量子計算アルゴリズム、量子断熱計算(量子アニーリング)について学ぶ. 2回目のレポート(課題は第13回の講義時に発表)を提出する.不明点等もあれば同レポートにまとめること.不明点等の解説はレポートの返却をもって行う.返却の期限・方法に関しては適宜指示する. |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
丹羽雅昭 『超伝導の基礎 』 東京電機大学出版
M. A. Nielsen, and I. L. Chuang, Quantum Computation and Quantum Information
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成績評価の方法 及び基準 |
演習問題・課題に関するレポートによって採点する. |
質問への対応 | 可能な限り随時受け付ける. |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎7号館722B nnao@phys.cst.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 09:30 ~ 11:40
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学生への メッセージ |