2019年 大学院理工学研究科 シラバス - 量子理工学専攻
設置情報
科目名 | 原子核物理学Ⅰ | ||
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設置学科 | 量子理工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 田中 俊成 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | O44B |
クラス |
概要
学修到達目標 | 原子核の性質、構造、放射線と物質との相互作用、原子核実験、核反応等について、学部レベルの講義で培った力学、量子力学と電磁気学の知識を活用し理解することを目標とする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
授業は講義形式で行うことを基本とする。少人数の場合には、ゼミナール形式も考慮し、学生の理解に配慮しながら段階を踏んで進める。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
受講に際しては、ポテンシャル中の質点の運動に関する力学、荷電粒子を対象とした電磁気学、散乱および摂動を扱う量子力学、量子化された角運動量の合成、初歩的な特殊相対論など、大学3年生レベルの知識が望ましいが、授業の中でも解説するので、全てが必須ではない。 |
授業計画
第1回 | 原子核の基本的性質1 原子核の構成粒子、質量、結合エネルギー、原子核の大きさとその定義について理解する |
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第2回 | 原子核の基本的性質2 原子核のスピン、パリティ、統計、原子核の電磁気モーメントとその意味するところについて理解する。 |
第3回 | 核力について1 重陽子のエネルギー状態を例に、核力による核子間の束縛力ついて理解する。 |
第4回 | 核力について2 低エネルギー陽子-中性子散乱の振舞いと、波動関数の位相のずれについて理解する。 |
第5回 | 核力について3 高エネルギー陽子-中性子散乱、低エネルギー陽子-陽子散乱の振舞いについて理解する。 |
第6回 | 核力について4 高エネルギー陽子-陽子散乱の理解をさらに深め、核力の中間子論とはどういうものかを理解する。 |
第7回 | 原子核の構造1 原子核の模型のうち、独立粒子模型と殻模型の入門的事柄について理解する。 |
第8回 | 原子核の構造2 殻模型における、スピン軌道相互作用の効果と有効性について理解する。 |
第9回 | 原子核の構造3 原子核の閉核の外にある単一粒子に適用した殻模型による原子核の性質ついて理解する。 |
第10回 | 原子核の構造4 原子核の基底状態が持つ磁気モーメントの特徴について、殻模型を基に理解する。 |
第11回 | 原子核の構造5 配位混合、対相関、残留相互作用による原子核の殻構造を理解し、殻模型の精密化した模型を理解する。 |
第12回 | 原子核の構造6 原子核の殻模型全体を振り返り、様々な異なる構造の原子核が持つ性質を殻模型の観点から理解する。 |
第13回 | 原子核の構造7 原子核の集団励起、集団模型について理解する。 |
第14回 | 原子核の安定性及び不安定性、ベータ壊変の模型について理解する。 |
第15回 | 放射線と物質との相互作用、放射線検出の原理について理解する。 |
その他
教科書 | |
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
講義資料を毎回配布する。
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成績評価の方法 及び基準 |
期末に3~5問の設問に解答する形式のレポートを課し、解答を評価する。レポートの提出はメール添付ファイルによることとし、受講生とは授業中に予め各設問について解答の指針を議論する。 |
質問への対応 | 質問は随時受け付ける |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎物理実験B棟2階 電話:船橋校舎5974(一般回線047-469-5974)Email:tanaka@lebra.nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
月曜 船橋 15:00 ~ 18:00 物理実験B棟2階研究室で対応
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学生への メッセージ |