2020年 理工学部 シラバス - 交通システム工学科
設置情報
科目名 | 物質の構造と状態 | ||
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設置学科 | 交通システム工学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 大宅 淳一 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜5 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | B25A |
クラス |
概要
学修到達目標 | 物質を対象にした学問が化学であり,急速な進歩とともに多くの新物質が創造されている。高校までで学習した内容から,さらに深い実際の原子や分子像を理解できるようになる。基礎化学では,この微視的な見方を通して,無機物質や有機化合物に関わるさまざま化学現象の理解も深めることができる。 本科目は、交通システム工学科の学習・教育目標A~Iのうち、「C 専門基礎学力」の達成に関与する重要科目です。 |
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授業形態及び 授業方法 |
スクリーンを中心にした講義形式で行う。 必要に応じて,適宜プリントを配布しながら進める。 レポート課題を課す。 |
履修条件 | 基礎教育科目・基礎科学分野(化学系)・選択科目 |
授業計画
第1回 | 授業の進め方,物質の状態,物質のなりたち,物質の3態,化学式 高校までの化学との違い,科学の方法と特徴を理解する。 【事前学習(120分)】シラバスを参照し,化学とは何か?,化学と技術の関係,化学による物事の解明の一般的な方法を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
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第2回 | 原子の構造,原子量・分子量・式量,物質量と質量,化学反応式 物質についての考え方とその解明の過程を知り,その途上に現在があることを理解する。 【事前学習(120分)】高校の教科書(化学,化学基礎)から,物質の分類の考え方(混合物と純物質,単体と化合物),原子量・分子量,同位体,異性体,化学式の種類と違い,物質量(モル)とその考え方を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第3回 | 単位と有効数字,ボーアモデルと原子模型,線スペクトルとボーアモデル ミクロな世界のエネルギー準位・現在の物質の構造・性質の理解の基礎となる量子力学的な考え方と,これに基づく原子モデルについて理解する。 【事前学習(120分)】高校の教科書(物理)の「原子」を参照し,これらの実験に見られる物理現象を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第4回 | 量子論的原子モデル:電子配置について 波動として説明される原子軌道(オービタル)の種類(形状・エネルギー)と軌道への電子の入り方(電子配置)のルールを理解し,各元素の電子配置・エネルギー準位・形状をイメージできるようにする。 【事前学習(120分)】高校の教科書(物理・物理基礎)の原子や波動を参照し,原子内の原子核と電子の間の力とエネルギーの釣り合い,波動の特性と干渉現象を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第5回 | 量子論的原子モデル:電子配置と周期表 波動として説明される原子軌道(オービタル)の種類(形状・エネルギー)と軌道への電子の入り方(電子配置)のルールを理解し,各元素の電子配置と周期表の関連を理解する。 【事前学習(120分)】原子軌道の種類と形状,エネルギー準位,電子配置の規則(構成原理)を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第6回 | 元素の性質(イオン化エネルギー,電子親和力,原子・イオン半径)の周期性 元素の基本的性質が電子配置から説明できること,それが主に有効核電荷の違いに基づくことを理解する。 【事前学習(120分)】第一イオン化エネルギー,電子親和力,軌道による貫入の違いと遮蔽の関係,有効核電荷の変化,原子半径とイオン半径を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第7回 | 化学結合(1):分子軌道理論による結合の理解 原子軌道が重なることで形状・エネルギーが変化し(分子軌道の形成),これによって原子間の結合力及び反発力を生じた結果として化学結合が形成されることを理解する。 【事前学習(120分)】原子軌道(波)の重ね合わせ,分子軌道の形成,H2分子,σ結合,π結合,を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第8回 | 化学結合(2):金属結合,イオン結合 金属結合およびイオン結合および,それらの固体の性質について理解する。 【事前学習(120分)】金属結合およびイオン結合について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第9回 | 化学結合(3):共有結合,配位結合,分子間力による結合,水素結合 共有結合,配位結合,分子間力による結合,水素結合について理解する。 【事前学習(120分)】共有結合,配位結合,分子間力による結合,水素結合を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第10回 | 化学結合(4):ルイス構造,分子の形と軌道,混成 ルイス構造,原子軌道と分子の形,混成軌道について理解する。 【事前学習(120分)】ルイス構造および原子軌道の形について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第11回 | 化学結合(5):混成軌道と分子の形,極性と双極子モーメント 混成軌道と分子の形,極性および双極子モーメントについて理解する。 【事前学習(120分)】混成軌道と分子の形,極性と電気陰性度について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第12回 | 化学結合(6):双極子モーメントと極性,バンド理論,遷移金属元素の電子配置, 気体の性質 双極子モーメント,バンド理論と金属,半導体,絶縁体の違い,遷移金属の電子配置について理解する。 【事前学習(120分)】金属とその性質,導体・半導体・絶縁体の違い,バンド理論を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第13回 | 物質の状態:気体の性質 ,分子間力と分子集団の性質,液体,溶液の性質 分子集団において分子同士の間に働く力の種類・性質の違いを知り,これが分子集団の性質に与える影響について理解する。物質の三態(気・液・固)およびプラズマ状態,超臨界状態を,物質の状態とその変化の基礎について理解する。 【事前学習(120分)】ファン・デル・ワールス力,水素結合,三態を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第14回 | 物質の状態:液体,溶液の性質,物質の状態変化・束一的性質,固体の性質 状態間の平衡とその見方,温度や圧力との関係について理解する。 【事前学習(120分)】状態間の変化,平衡状態,沸点,融点,沸騰,ファン・デル・ワールス力,水素結合,三態,蒸発,沸騰,状態図を予習しておくこと。 【事後学習(120分)】授業後,プリントとノートの内容を各自あるいは学生間で確認して理解を深める。 |
第15回 | 物質の状態:状態変化,固体の性質に関して 固体の性質と化学結合との関係および物質の三態について理解する。 【事前学習(120分)】固体の性質と化学結合について予習しておくこと。 【事後学習(120分)】レポートなどの解答した内容がどの程度合っていたか,間違えている箇所があったとすれば,その要因を考え,各自で再度確認して理解を深める。 |
その他
教科書 |
大月 穣 『基礎の化学』 東京化学同人 2014年 第1版
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参考書 |
Peter Atkins, Loretta Jones, Leroy Laverman 『アトキンス一般化学(上)』 東京化学同人 2014年 第1版
長島 弘三、富田 功 『一般化学(四訂版)』 裳華房 2016年 第46版
小林 憲司 他 『化学の世界への招待』 三共出版 2011年 第3版
姫野 貞之 他 『理系学生の基礎化学』 学術図書出版社 2011年 第1版
参考書の#1は特に講義内容の理解を深める。
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成績評価の方法 及び基準 |
授業毎回の課題(45%:15回分)および レポート(55%:15+25+15)をもとに成績評価を行う。 |
質問への対応 | オフィスアワーあるいは講義修了後にて対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎8号館814室 ooya.junnichi※nihon-u.ac.jp(※には@を入れてください.また,綴り間違いに注意してください.) |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:15 ~ 13:15 8号館1階814室
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学生への メッセージ |
化学的な現象や物質について大学生として知っておくような基礎学力を習得する科目です。 とくに専門科目にも深い関わりが有ります。ぜひ積極的に勉強して欲しいです。 |