2020年 理工学部 シラバス - 航空宇宙工学科
設置情報
科目名 | 熱力学Ⅱ | ||
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設置学科 | 航空宇宙工学科 | 学年 | 2年 |
担当者 | 髙橋 賢一 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 月曜3 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | H31F |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 熱力学Ⅰで学習したことに加えて,推進機関の基礎となる燃焼の基礎,気体の流動および相変化を伴う実在流体に関する熱力学を習得することができる。 燃焼の基礎として,化学反応から初めて,酸素と燃料の混合状態を定量化することや,反応の進行速度を扱う。 気体の流動の熱力学では,1次元等エントロピ流れとして流れの性質とノズル内流れを扱う。 実在流体の熱力学では,まず蒸気の性質について理解し,その応用分野(パワープラント,冷凍工学,空地調和)へ適用できるようにする。 |
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授業形態及び 授業方法 |
シラバス,教科書,資料に従って講義を進め,解説,補足説明を行う。 |
履修条件 | 熱力学Ⅰおよび熱力学演習Ⅰ,流体力学Ⅰを履修していることが望ましい。 熱力学演習Ⅱと同時に受講すること。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス,授業の目標と概説 熱力学Ⅰの復習 【事前学習】熱力学Ⅰの復習をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
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第2回 | 燃焼ガス (1) 燃焼ガスの組成 化学反応式,量論比,空燃比,当量比 燃焼ガス (2) 反応熱,燃焼ガス温度 反応物,生成物,反応熱,燃焼熱,断熱燃焼温度 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第3回 | 燃焼ガス (3) 化学平衡 化学反応速度,反応速度定数,平衡定数 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第4回 | 燃焼ガス (4) 燃焼ガス組成と温度 熱解離,解離平衡 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第5回 | 気体の流動 (1) 1次元定常流れの基礎式 連続の式,エネルギー式,状態式 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第6回 | 気体の流動 (2) 音速とマッハ数 音速,亜音速,超音速 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第7回 | 気体の流動 (3) 断熱流れ 等エントロピー流,全温,全圧 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第8回 | 気体の流動 (4) ノズル内の流れ 臨界圧力,臨界温度,臨界流速,チョーキング,先細ノズル,末広ノズル 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第9回 | 気液サイクル (1) 純物質の性質 相変化を伴う状態変化,乾き度,相変化・ギブスの相律とクラペイロンの式 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第10回 | 気液サイクル (2) 蒸気の状態量 熱量的状態量,蒸気の状態式,蒸気表 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第11回 | 気液サイクル (3) 蒸気の状態変化 等圧変化,等容変化,等温変化,断熱変化,等エンタルピー変化 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第12回 | 気液サイクル (4) 湿り空気 湿り空気の性質,湿度,湿り空気の状態量,湿度の測定 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第13回 | 気液サイクル (5) 湿り空気 ランキンサイクル,再生サイクル,再燃サイクル,冷凍サイクル 【事前学習】テキストの該当章をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第14回 | 気液サイクル (6) 基準サイクル マクスウェルの熱力学的関係式,ギブス・ヘルムホルツの式 【事前学習】参考書の該当箇所をよく読み理解をしておくこと。(120分) 【事後学習】講義内容を復習し理解を深めること。(120分) |
第15回 | 平常試験及びその解説 【事前学習】これまでの講義内容を復習しておくこと。(120分) 【事後学習】試験内容を復習し理解を深めること。(120分) |
その他
教科書 |
河野 通方 他監修 『工業熱力学 基礎編』 東京大学出版会
『熱力学問題集』 熱力学Ⅰの授業時に配付
「工業熱力学」は「熱力学と流体力学の基礎」,「熱力学Ⅰ」で使用した教科書であり,具体的な熱機関と関連づけながら,機械系の工業熱力学を学べるようにした書籍である。
「熱力学問題集」は航空宇宙工学科で作成した問題集である。
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参考書 |
谷下 市松 『大学演習 工業熱力学(3訂版)』 裳華房 1980年 第32版
谷下 市松 『工業熱力学 基礎編(SIによる全訂版)』 裳華房 1984年 第30版
斎間 厚, 増田 哲三, 江良 嘉信, 庄司 秀夫 『基礎熱力学』 産業図書 2004年 第1版
平田 哲夫,田中 誠,熊野 寛之 『例題でわかる工業熱力学』 森北出版 2019年 第2版
「大学演習 工業熱力学」は機械系の熱力学の要点と演習問題の詳しい解説からなる書籍である。
「工業熱力学(基礎編)」は教科書や上記演習書よりも,各項目について詳しく説明されている。
「基礎熱力学」は以前に教科書として使用していた書籍である。
なお,他にもJSMEテキストシリーズの「熱力学」と「熱力学演習」は,機械系熱力学の教科書,演習書として信頼のおけるものがある。
「例題でわかる工業熱力学」は初学者に優しい書籍である。教科書の補助として薦める。
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成績評価の方法 及び基準 |
評価は「熱力学演習Ⅱ」と合わせて行っており,「熱力学Ⅱ」での試験(約50%),「熱力学演習Ⅱ」での演習とレポート(約40%),講義での取り組み方(約10%)により算出した評価が,「熱力学Ⅱ」と「熱力学演習Ⅱ」の評価となる。 |
質問への対応 | 授業後または研究室にて随時受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎3号館3階337B室 takahashi.kennichi@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
木曜 船橋 13:00 ~ 16:00
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学生への メッセージ |
工学の基礎として必須の科目なので,必ず予習と復習を行い,章末の演習問題を自ら解いて理解を深めてもらいたい。 |