2020年 理工学部 シラバス - 物理学科
設置情報
科目名 | 流体力学 | ||
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設置学科 | 物理学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 長山 好夫 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜1 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | M21P |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 | ||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 研究・開発の現場では、力学、電磁気学とならんで流体力学の力が必要な場面が多々ある。現場でのトラブルでは雑音や熱が絡むことがしばしば発生するが、熱問題の解決には流体力学の応用力が必須である。流体力学は数理物理学の最も美しい部門の一つであるが、本講義ではそれだけでなく現場で役立つ応用力を身につける。 |
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授業形態及び 授業方法 |
本科目は、微視的および巨視的な見方から流体力学の基礎知識について学ぶ。加えてコンピュータを用いた流体力学の手法についても簡単に触れる。国の研究機関における研究者としての経験をもとに、流体力学の様々な応用分野であるプラズマ・核融合科学、航空・機械工学、土木工学、環境・気象学、数値流体力学なへの応用への基本的な考え方などについても合わせて修得する。 物理学では覚えるべきこと(法則)は少ない。大事なのはむしろ応用力、計算力である。それを身につけるには演習問題を解くのが良い。習うより慣れろである。 |
履修条件 | 詳細な記述と豊富な演習問題を持つ教科書を使用する。教科書は高校数学を前提としている自習書なので、高校程度の数学の力があれば良い。しかし、大学で習う、微積分、偏微分の力があれば理解しやすいのも事実である。 |
授業計画
第1回 | 静止流体の静力学(遠隔授業) 非圧縮静止流体中の圧力(パスカルの原理、浮力) 圧縮性流体の圧力(大気中の圧力、状態方程式) 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
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第2回 | 動く流体の圧力(遠隔授業) 直線運動をする流体容器内の圧力。回転運動をする流体容器内の圧力。 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第3回 | 1次元的流れ-連続の式とベルヌーイの定理(遠隔授業) 流線、流管。 質量保存則と連続の式。 エネルギー保存則とベルヌーイの定理 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第4回 | 運動量変化と力(遠隔授業) 運動量の法則。角運動量の法則。 管路、静止版、移動羽根、タンクに流体が及ぼす力。プロペラの推力。 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第5回 | 粘性流体の直線的流れ(層流)(遠隔授業) ニュートンの粘性法則。圧力とせん断応力。 平行平板間の流れ。上板が移動する平板間の流れ。 円管路内の流れ。ハーゲン・ポアズイユ流れ すき間の流れ。軸受。 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第6回 | 乱流とレイノルズ数(遠隔授業) 水平な直管路内の流れ 円管の摩擦損失 二次元流れの乱流、混合距離、対数法則、指数法則。 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第7回 | 乱流によるせん断応力(遠隔授業) 粘性流体の運動方程式: 流体に働く応力 せん断応力による変形速度 垂直応力による変形速度 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第8回 | 相似則と次元解析(遠隔授業) 相似則。模型実験。 レイノルズ数、フルート数、マッハ数。 次元解析。レイリーの方法。バッキンガムのΠ定理 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第9回 | 理想流体の方程式-オイラー方程式(遠隔授業) 流帯要素の運動と変形(並進運動、伸縮変形、せん断変形、回転運動) オイラーの運動方程式 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第10回 | 理想流体の2次元定常流-流れ関数、速度ポテンシャル(遠隔授業) 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第11回 | ポテンシャル流(遠隔授業) 複素ポテンシャル 一様流れ、渦、わき出しと吸い込み 流れの合成、二重わき出し、鏡像 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第12回 | 物体まわりの流れ(理想流体)(遠隔授業) 物体に働く力。抗力と揚力 円柱や球の抗力係数 回転する円柱に働く揚力 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第13回 | ナビエ・ストークス方程式の導出(遠隔授業) 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第14回 | オイラー方程式の応用(遠隔授業) 円筒座標系でのオイラー方程式の応用 音波 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
第15回 | ナビエ・ストークス方程式の応用(遠隔授業) ナビエ・ストークス方程式の応用 【事前学習】教科書を用いて今回の講義内容を予習する。(120分) 【事後学習】講義で学習した内容を復習する。(120分) |
その他
教科書 |
西海孝夫、一柳隆義 『演習で学ぶ「流体の力学」入門 』 秀和システム 2013/2018年 第1/2版
流体の静力学から始まり、粘性流体の運動方程式(ナビエ・ストークス方程式)まで、基礎的な流体力学を網羅する。全15章からなり、1回の講義と1つの章が対応する。各章は、本文解説と演習問題および詳細な問題解答からなり、演習問題を解くことで自然と力が身につくようになっている。高校数学レベルの力があれば自学自習も容易である。類例のない画期的な流体力学の教科書である。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
遠隔授業では、PDF資料中の問題1~3の解答をレポート提出してもらう。答は教科書に書いてあるが、丸写しは評価の対象外である。何度かの練習ののち、自分で解けるようになってからレポートを書くこと。自分の言葉でなければ丸写しとみなす。 レポートの合計点(100%)で成績評価する。 |
質問への対応 | メールで受け付ける。 |
研究室又は 連絡先 |
7号館2階721B号室。 電子メール:nagayama.yoshio@nihon-u.ac.jp 内線:898 |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |
流体力学は、科学技術の現場では必須であるが、用語が新奇で、偏微分方程式を多用するので覚えずらく忘れやすい。しかし、演習を繰り返すことで意外に分かるようになる。そこで、一夜漬けの定期試験より、小テストでこまめに復習をしていただく。ただし、問題の内容は前週に告知し、解答が教科書に記載されているものを選ぶので、普通に勉強していれば高得点がとれるはず。 |