2020年 短期大学部 シラバス - ものづくり・サイエンス総合学科
設置情報
科目名 | 分析化学Ⅰ | ||
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設置学科 | ものづくり・サイエンス総合学科 | 学年 | 1年 |
担当者 | 赤澤 寛行 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 水曜2 |
校舎 | 船橋 | 時間割CD | E32M |
クラス | |||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 物質を構成する成分の種類や含有量を明らかにするため化学分析が行われるが、その理論を追求するのが分析化学である。溶液内の諸反応における化学両論ならびにその平衡についての基礎を学べば、いろいろな状況における溶液の性質が理解できるようになる。例えば沈殿の溶解度積から沈殿生成が推測出来たり、酸塩基反応を正確に理解すればpHの計算が可能になる。 よって、溶液の性質を決定する各パラメーターの計算法と応用を習得することを目標とする。 ①平均値, 標準偏差を算出することができる。 ②Q検定を用いて測定値の棄却を評価できる。 ③市販の酸のモル濃度を有効数字に気を付けて計算することができる。 ④イオン強度を計算することができる。 ⑤イオン強度を用いてイオンの活量係数を予測することができる。 ⑥平衡定数を用いて、平衡時の各溶液の濃度を計算することができる。 ⑦酸と塩基の組み合わせから反応の方向性を理由を付けて推測することができる。 ⑧強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、緩衝液、塩の水溶液などの溶液を、溶液濃度と水素イオン 濃度の関係式を適宜選択して最終的にpHを求めることができる。 ⑨沈殿生成反応を溶解度積の値を使用して沈殿生成の成否を推測することができる。 ⑩溶解度積にまつわる基礎的な計算を行うことができる。 |
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授業形態及び 授業方法 |
メディアを利用して実施する。 教科書の記載事項を解説するとともに、より詳しい内容をパワーポイントを中心とした講義を録音し、その聴講後、演習を授業中に実施する。 オンライン会議システムを使用した質疑応答や演習を解く際の補助を適宜行う。 |
履修条件 | 中学校や高等学校等で学ぶ対数や指数を使った数式の計算が必須となるので、 授業が開始される前に復習し理解しておくこと。 |
授業計画
第1回 | ガイダンス 〇教科書の紹介と説明 〇授業内容の説明 〇「化学および社会における分析化学の存在意義」についての説明(教科書p.1~p.16) 予習:分析化学の存在意義について、各自、書物などで調べる。(60分) 復習:授業で取り上げた内容を振り返り、再度、分析化学の存在意義について、 学習・確認する。(60分) |
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第2回 | 溶液の濃度表示法と数値の取り扱い(1)(教科書p.20, p.24~p.30) 〇化学量論に基づく計算 〇モル濃度とパーセント濃度 〇その他の濃度表示法(式量濃度、規定度、ppmなど) 〇有効数字 予習:教科書p.20およびp.24~p.30の範囲の内容を学習する。(90分) 化学で用いられる濃度表示法について、あらかじめ学習しておく。 復習:教科書第2章の例題1, 例題6, 例題7およびそれに関する授業内で示された問題, 章末問題 2.1および2.5 (90分) |
第3回 | 数値の取り扱い(2)(教科書p.17~p.24) 〇数値の丸め方 〇正確さと精度および測定値の検定 〇分析化学に用いられる化学反応(今後の授業内容紹介) 予習:教科書p.17~p.24の範囲の内容を学習する。(120分) 分析結果を示す計算法(標準偏差など)について、あらかじめ学習しておく。 復習:教科書第2章の例題2~5, 章末問題 2.2~2.4および課題 2.4(90分) |
第4回 | 水溶液と化学平衡(1)(教科書p.32~p.40) 〇溶媒としての水の役割 〇活量と活量係数 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(120分) モル濃度と活量の相違点や専門用語を理解しておく。 復習:水の性質や、活量や活量係数についてまとめる(120分) |
第5回 | 水溶液と化学平衡(2)(教科書p.40~p.48) 〇デバイーヒュッケルの式とイオン強度 〇ギブズの自由エネルギー変化と化学平衡の位置および反応速度に影響する因子 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(60分) 復習:教科書第3章の章末問題3.1, 3.2(抜粋), 3.3~3.5(120分) |
第6回 | 酸塩基平衡(1)(教科書p.49~p.59) 〇各種の酸・塩基説 〇解離度 〇強酸と弱酸および強塩基と弱塩基 〇水平化効果 〇pHとは 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(120分) 水溶液のpHの計算などについての知識を整理しておく。 復習:教科書第4章の例題1, 授業内容の整理(120分) |
第7回 | 酸塩基平衡(2)(教科書p.59~p.63) 〇酸塩基反応の予測 〇強酸・強塩基の水素イオン(pH)および水酸化物イオンの濃度を求める理論式 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(60分) pHの計算式を誘導する考え方をあらかじめ学習しておく。 復習:教科書第4章の例題2, 3, 章末問題4.5(1)~(5), 4.6(60分) <平常試験①と解説> 試験実施後、模範解答の解説を行い、配点を表示するので 解説をもとに各自の得点を採点すること。 予習:平常試験の準備(90分) 復習:平常試験の復習(60分) |
第8回 | 酸塩基平衡(3)(教科書p.63~p.67) ○水素イオン濃度と酸, 塩基の濃度の関係を表す一般式 (物質収支) 〇弱酸および弱塩基のpH計算式 〇弱酸の塩および弱塩基の塩のpH計算式 予習:教科書p.63-p.67の範囲の内容を学習しておく。(120分) 水溶液に含まれる物質によって、用いるpHの計算式が異なることを学習しておく。 復習:教科書第4章の例題 5, 章末問題4.1(120分) |
第9回 | 酸塩基平衡(4)(教科書p.63~p.65) 〇低濃度の強酸および強塩基のpH起算式 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(60分〉 復習:教科書第4章の例題4の復習(120分) |
第10回 | 酸塩基平衡(5)(教科書p.60~p.62, p.67~p.68, p.70) 〇共役な酸と塩基の混合溶液(緩衝液〉のpH計算式 〇共役でない酸と塩基の混合溶液のpH計算式 予習:許可書の範囲の内容を学習しておく。(120分) 水溶液に含まれる物質によって、溶液中の水素イオン濃度を導く考え方が 異なってくるので、予習して理解しておく。 復習:教科書第4章の例題6および8の一部, 章末問題4.3, 4.4, 4.8, 4.9, 4.10(120分) |
第11回 | <平常試験②と解説> 試験実施後、模範解答の解説を行い、配点を表示するので 解説を元に各自の得点を採点すること。 予習:平常試験の準備(90分) 復習:平常試験の復習(60分) 酸塩基平衡(6)(教科書p.70~p.72) 〇多プロトン酸のpH計算式(1)硫酸 1)濃度の濃い硫酸の場合 2)濃度の薄い硫酸の場合 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(60分) 硫酸は、濃度が濃い場合と薄い場合で考え方が違ってくるので、 その理由を予習しておくこと。 復習:教科書第4章の例題7の復習(120分) |
第12回 | 酸塩基平衡(7) (教科書p.70~p.72) 〇多プロトン酸のpH計算式(2)炭酸 〇多プロトン酸のpH計算式(3)リン酸 予習:教科書の範囲の内容を学習しておく。(120分) 硫酸および炭酸とリン酸は同じ多プロトン酸と呼ばれているが、 pHの計算では手法が異なるので、その考え方を前もって理解しておくこと。 復習:教科書第4章の例題7の復習(120分) |
第13回 | 酸塩基平衡(8)(教科書p.68~p.70) 〇二種類の酸または塩基の混合溶液のpH 〇今までの酸塩基平衡の総復習 予習:教科書の内容を学習しておく。(60分) 復習:教科書第4章の章末問題4.5(6)~(8), 4.7, 4.9, 4.11(120分) |
第14回 | 沈殿生成平衡(1)(教科書p.168~p.171) 〇溶解度と溶解度積の計算 〇水酸化物および硫化物の沈殿とpHの関係(基礎) 予習:教科書の範囲の内容を学習する。(120分) 専門・学術用語などをあらかじめ学習して、理解しておく。 復習:教科書第7章の例題1および2, 章末問題7.1, 7.2および7.3(120分) |
第15回 | 沈殿生成平衡(2)(教科書p.32~p.40、p.175~p.185) 〇共通イオン効果 〇沈殿の生成過程(基礎的な内容) 予習:教科書の範囲の内容を学習する。(60分) コロイドなどの専門・学術用語を理解しておく。 復習:各自で授業内容をノートにまとめておく (60分) <平常試験③と解説> 試験終了後、模範解答の解説を行い、配点を表示するので各自の得点を採点すること。 予習:平常試験の準備(90分) 復習:平常試験の復習(60分) |
その他
教科書 |
本水昌二 他 『基礎教育シリーズ「分析化学」(基礎編)』 東京教学社 2016年年 第第5版版
大学で化学を学ぶ学生には必須の科目なので、受講する前に必ず準備しておいてください。
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参考書 | |
成績評価の方法 及び基準 |
理解度を確認するため、授業中に数回実施する平常試験と学習への取り組み状況で、 成績を評価する。 毎回の授業取り組み状況(15%)、授業課題提出状況(15%)、 平常試験(60%)、成績評価レポート(10%) 出席回数が全授業回数の5分の3に満たない場合は評価を行わない。 ”出席”とは本授業では”期日までに各授業日の課題を提出した状態”を指し、 それ以降の提出は”遅刻”として扱う。 別途指定の最終締め切り日までに提出がない場合は”欠席”として扱う。 |
質問への対応 | 毎回の授業時間内にオンライン会議システムを用いた質問時間を用意する。 その他連絡先(メールがよい)に学生番号氏名を添えて質問をすること。 可能な限り早急に対応する。 |
研究室又は 連絡先 |
船橋校舎8号館835A号室 電話番号:047-469-5294 E-Mail:akazawa.hiroyuki@nihon-u.ac.jp |
オフィスアワー |
水曜 船橋 12:20 ~ 13:20
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学生への メッセージ |
化学を専攻した学生として社会では常識的に理解していると考えられる内容の科目なので、 ここで学ぶことをしっかり身に付けて社会に出て行って欲しいと思います。 <参考> 令和元年度(※担当者変更)成績分布 受講者4名(S 75%, A 25%, B 0%, C 0%, D 0%) |