2020年 大学院理工学研究科 シラバス - 建築学専攻
設置情報
科目名 | 構造動力学特論 | ||
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設置学科 | 建築学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 秦 一平 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 金曜4 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | C54C |
クラス |
概要
学修到達目標 | 建築構造物の対(地)震設計のための方法論を学ぶことを目標にしている.近年は,大きな地 震が頻繁に発生し,今後も大きな地震が発生することは予測されている.そのため,地震に対 して免震・制震構造の特徴および設計方法についての基礎知識を学ぶ必要がある.そこで,本 特論では免震・制震構造の設計目標に対する最適解を見つける方法論を講義を通して学ぶこと を目標にしている. |
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授業形態及び 授業方法 |
振動工学の基礎知識の復習と弾塑性振動理論の導入部を、配布する計算プログラムを利用しな がら、学んでいく。そのため,ノートパソコン(Windows版)を必要とする.また,実際の設計としてどのようなダンパーのデバイスが利用されているかを、実物あるいはアニメーション画像で、体験しながら勉強する。また、動力学設計の感性を養うため、数回の課題により授業内容を理解してもらう. |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
学部3年次の「振動工学」「対地震構造」の履修を必須とする。特に、配布する計算プログラムの使用の仕方などは最低限理解しておいてほしい |
授業計画
第1回 | 近年の免震構造、制振構造の動向 【事前学習】免震構造と制振構造の違いを調べる(120分) 【事後学習】配布された計算プログラムの使い方を確認する(120分) |
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第2回 | 立体解析モデルから簡易モデルの構築① 【事前学習】静的増分解析を理解する(120分) 【事後学習】立体モデルを構築する(120分) |
第3回 | 立体解析モデルから簡易モデルの構築② 【事前学習】立体モデルを構築する(120分) 【事後学習】静的増分解析を用いてモデル化を行う(120分) |
第4回 | 免震構造設計の概要 【事前学習】静的増分解析を用いてモデル化を行う(120分) 【事後学習】免震部材の種類と性能を調べる(120分) |
第5回 | 上部構造の取り扱いと免震梁の設計概要 【事前学習】上部構造のモデル化の選定を調べる(120分) 【事後学習】免震梁の設計方法を調べる(120分) |
第6回 | 免震建物事例から免震性能を知る 【事前学習】免震部材の解析モデルを調べる(120分) 【事後学習】免震設計の配置を調べる(120分) |
第7回 | 免震部材の種類と性能 【事前学習】免震部材の解析モデルを調べる(120分) 【事後学習】免震設計の配置を調べる(120分) |
第8回 | 免震層の簡易設計方法① 【事前学習】免震層周期を上部構造の周期に関する文献を調査する(120分) 【事後学習】解析モデルにおける免震層周期を検討する(120分) |
第9回 | 免震層の簡易設計方法② 【事前学習】応答性能設計図表を復習する(120分) 【事後学習】免震層全体の復元力特性を求める(120分) |
第10回 | 免震層における免震部材の配置① 【事前学習】第9回の結果に基づき免震部材を選定する(120分) 【事後学習】配置方法プログラムを使用して,配置の検討をする(120分) |
第11回 | 免震層における免震部材の配置② 【事前学習】配置を検討する(120分) 【事後学習】時刻歴応答解析を用いて解析をする(120分) |
第12回 | 免震部材の各種依存性の検討① 限界MAPを用いて免震部材の選定をする. 【事前学習】免震部材の引抜力を算定する(120分) 【事後学習】免震部材のばらつきを考慮した時刻歴応答解析をする(120分) |
第13回 | 免震部材の各種依存性の検討② 第12回の検討内容をもとに質疑応答により選定方法の勘所を理解する 【事前学習】免震部材のばらつきを考慮した時刻歴応答解析をする(120分) 【事後学習】課題のレポートをまとめる(120分) |
第14回 | 免震設計方法のプレゼン① 各自の免震設計した内容をプレゼンテーションをしてもらう |
第15回 | 免震設計方法のプレゼン② 各自の免震設計した内容をプレゼンテーションをしてもらう |
その他
教科書 |
石丸辰治 『『応答性能に基づく「対震設計」入門』』 彰国社 2004年年 第第1版版
本書は,授業で扱う内容をほぼ取り扱っているため,授業での補足などをこの本
で理解してほしい.
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
石丸辰治 『 『対震設計の方法』』 建築技術 2008年年 第第1版版
柴田明徳 『最新 耐震構造解析』 森北出版 2014年年 第第3版版
日本建築学会 『免震構造設計指針』 丸善 2013年年 第第4版版
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成績評価の方法 及び基準 |
レポート課題の提出状況と最終課題に対する理解度で評価する |
質問への対応 | 授業中に理解できないところがあった場合、質問内容を整理しオフィスアワーおよび授業終了後に質問すること |
研究室又は 連絡先 |
駿河台校舎タワースコラ9階903室(秦) hata.ippei@nihon-u.ac.jp 03-3259-0695 |
オフィスアワー |
月曜 駿河台 14:00 ~ 15:00 駿河台校舎タワースコラ 9階S903室(秦)
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学生への メッセージ |
構造設計や研究者を目指したいと思う学生には,ぜひ受講してほしい科目である.私は,実務 設計で利用される設計法や新しい対地震構造システムを提案すること目的として,研究してい るので,まだ誰も考えていないような観点から設計をすることを一緒に考えられればと思って いる.レポートでも課題に対し,議論できるような学生がいてくれることを望んでいます. |