2020年 大学院理工学研究科 シラバス - 機械工学専攻
設置情報
科目名 | 静粛工学特論 | ||
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設置学科 | 機械工学専攻 | 学年 | 1年 |
担当者 | 丸田 芳幸 | 履修期 | 後期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 木曜5 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | F45A |
クラス | |||
その他 | 実務経験のある教員による授業科目 |
概要
学修到達目標 | 騒音制御工学の全般と機械騒音の制御技術を把握する。併せて、社会が利用してくれる機械製品を産み出す技術要素を理解する。 |
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授業形態及び 授業方法 |
メディア授業で実施 講義は、オンラインでパワーポイントを用いて行う テキストは、PDF資料を事前に配信する 機械メーカで、流体機械・流体機械システム・環境プラントなどの静粛化(騒音・振動の低減)に関する技術開発に30年間従事してきた講師が、実務で経験した静粛化事例を紹介して、それに基づいて静粛化技術の基礎と応用を講義する。 |
準備学習(予習・ 復習等)の内容・ 受講のための 予備知識 |
流体工学と振動工学とを習得していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | 静粛工学の意味、これまでの流れ ・清掃工場の機械の静粛化事例を紹介し、静粛工学の概要を学ぶ。 [事前学習] 機械技術が人間社会に与えるメリット・デメリットを、参考資料やインターネットを利用しないで、リストアップして考察する。(120分) [事後学習] 自分の周囲にある各種の騒音をリストアップして、その原因を推察する。(120分) |
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第2回 | 音響学と騒音の基礎 ・理工系の社会人,技術者として求められる「騒音」の定義、騒音低減技術の基礎を学ぶ。 [事前学習] 小学校,中学校,高校,学部で学んだ各種の授業・講義の中で「音」に関して知り得たことを整理する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第3回 | 音の波動方程式の導出、音波の特性 ・騒音の基本となる音の波動方程式を学び、共鳴が絡む流体騒音の事例を紹介する。 [事前学習] 流体力学の基礎式、振動力学の基礎式を復習し、数学で学んだ「積関数の微分」の方法を整理する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第4回 | 音響エネルギーと音の流れ、反射音 ・空調設備の静粛化事例を紹介し、騒音の基本となる音波の特性を学ぶ。 [事前学習] 空調設備の概要やそのメカニズムを、参考資料などを用いて理解する(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第5回 | 騒音の低減技術、残響の影響 ・圧縮機の静粛化事例を紹介し、プラントでの騒音対策の要点を学ぶ。 [事前学習] 各種の圧縮機のメカニズムと特性を、参考資料などを用いて理解する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分)] |
第6回 | 流体騒音と波動方程式 ・流体騒音低減の初歩的な事例を紹介し、流体音に関する波動方程式を学ぶ。 [事前学習] 粘性流体の運動方程式、圧縮性流体の運動方程式を復習しておく。(120分) {事後学習} 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第7回 | 流体音の発生メカニズム ・実際の機械装置でトラブルになることが多い各種の流体音に関して、音源となる流体力学的な現象を学ぶ。 [事前学習] 流体の運動に伴って発生する音をリストアップする。(120分] [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第8回 | 流れの騒音. エオルス音 ・熱交換器の静粛化事例を紹介し、流体騒音低減の入門としてのエオルス音の特性と制御手法を学ぶ。 [事前学習] 火力発電所で数多く発生するトラブルを、参考資料やインターネットを利用してリストアップし、それらの概要を理解する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第9回 | 送風機の騒音 ・冷却装置や換気設備に用いられる送風機に関して、騒音の発生メカニズムと静粛化技術を学ぶ。 [事前学習] 送風機の種類と用途に関して参考資料などで調べて、理解する(90分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(90分) レポート(中間)の課題を提示するので、2週間以内に作成提出する。(60分) |
第10回 | 空力音の静粛化 ・送風装置の静粛化事例を紹介し、空力自励音と吹出し気流音の低減技術を学ぶ。 [事前学習] 身の回りの装置や設備から発生する空力音を調べ、その原因になる流れのパターンを推論する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第11回 | 流体騒音の静粛化 ・排水ポンプ場の静粛化事例を紹介し、各種の流体騒音の低減技術を学ぶ。 [事前学習] ポンプの種類と用途を参考資料やインターネットで調べて、理解する。(120分) [事後学習] 液体を扱う機械の振動と騒音の関係を考察する。配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第12回 | 遮音と吸音 ・騒音伝搬系での対策技術である、遮音と吸音のメカニズムを学び、応用事例としての低騒音風洞の能力向上を紹介する。 [事前学習] 風洞装置の種類と用途を、参考資料やインターネットで調べて、理解する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第13回 | サイレンサー ・消音装置の種類とメカニズムを学び、換気ダクトの静粛化設計を紹介する。 [事前学習] アクティブノイズコントロール技術の原理と、実用例を参考資料やインターネットで調べて、理解する。(120分) [事後学習] 配布資料を再度読み直して、疑問点を整理する。(120分) |
第14回 | 静粛設計、及び最終レポートの課題を配布 ・環境プラントの静粛設計検討事例を紹介し、静粛化技術の要点を学ぶ。 [事前学習] 売れる機械装置、機械製品に必要な技術要素は何かを調べて、リストアップする。(120分) [事後学習] 講義全体を振り返り、疑問点を整理する。課題レポート作成に必要な情報の調査。(120分) |
第15回 | 最終課題(レポート)の解説 ・静粛化課題の解決方法を解説し、講義全体のQ & Aを行う。 [事前学習] 課題レポートの作成と完成。(240分) |
その他
教科書 |
講義専用の教科書は設定しない。
毎回の講義は、配布資料を教科書代わりに利用する。
配布資料のPDFを、1週間前に公開する。
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参考資料コメント 及び 資料(技術論文等) |
(一社)日本機械学会編 機械工学便覧 α2編「機械力学」, α4編「流体工学」, γ2編「流体機械」, γ3編「熱機器」, γ10編「環境システム」
これらの参考図書を、適宜利用して事前学習の参考にしてください。
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成績評価の方法 及び基準 |
課題60%以上で合格 |
質問への対応 | 講義の前後に、質問に対して口頭で回答いたします。 それ以外の時間での質問は、下記のメールアドレスへ連絡ください。 |
研究室又は 連絡先 |
タワー・スコラ1719室。メールで在室を確認。 メール連絡先 yoshi.maru@jcom.home.ne.jp |
オフィスアワー | |
学生への メッセージ |