2022年 理工学部 シラバス - 物質応用化学科
設置情報
科目名 | 有機機能化学 | ||
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設置学科 | 物質応用化学科 | 学年 | 3年 |
担当者 | 大月 穣 | 履修期 | 前期 |
単位 | 2 | 曜日時限 | 火曜3 |
校舎 | 駿河台 | 時間割CD | L23O |
クラス | 共通 | ||
履修系統図 | 履修系統図の確認 |
概要
学修到達目標 | 無数ともいえるほど多くの有機物質が存在し,生命現象や私たちの生活を成り立たせている.しかし複雑で多様な有機物質の構造や性質,さらにはその精緻な機能も,有機分子の実像を正しくイメージし,その電子状態や分子間に働く力で整理することで理解できる.本講義では物理化学を基礎として,基本から順を追ってこれらを論じる. 本講義の学修到達目標 ●有機化合物の構造と「電子のふるまい」との関連性を理解できる. ●有機物質の示す物性が、分子の電子状態や分子間に働く力で説明可能なことを理解できる. ●みのまわりの化合物や先端研究に関する情報を集めて理解し,まとめる方法をみにつける. 本授業科目はDP1・3・5及びCP1・3・5に該当しています. |
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授業形態及び 授業方法 |
対面授業 |
履修条件 | 「基礎有機化学」の内容を概ね理解していることが望ましい。 |
授業計画
第1回 | ●ガイダンス(シラバスの内容を確認の上,講義に臨むこと) ●原子から有機分子への成り立ちとその構造の表記法を理解する. 【事前学習】シラバスの内容を確認し講義に臨むこと.初回のため特段の予習は求めない. 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
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第2回 | ●原子の性質(電気陰性度)が,分子の性質(酸と塩基)に反映されることを理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第3回 | ●電子構造が分子の形と特徴(混成軌道,共役系と共鳴形)を決めることを理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第4回 | ●原子から有機分子への成り立ちを理解するためには量子力学が必要であることを理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第5回 | ●さまざまな天然有機分子,合成有機分子の種類と特徴をを把握する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第6回 | ●光は分子中の電子と相互作用する.有機分子の光・電子機能について理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第7回 | ●分子間相互作用について学び,さまざまな分子集合体が形成することを理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第8回 | ●分子間相互作用を利用した有機分子の機能を理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第9回 | ●生命を担う有機分子の種類と機能を理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第10回 | ●みのまわりにある有機分子の分子構造と機能の関係を調査し,発表資料を作成する.(平常試験を兼ねる). 【事前学習】上記の内容について,調査を開始し概要をまとめておく.疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】発表資料を完成させ,提出する(130分) |
第11回 | ●前回作成した資料を用いて,みのまわりの有機分子の構造と機能を解説する発表および質疑応答を行う(平常試験を兼ねる). 【事前学習】上記の内容の発表準備を行う.疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】自分及び他人の発表,質疑内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第12回 | ●実用化をめざした現在研究中の先端有機機能材料について理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第13回 | ●未来に向けた基礎研究が進行中の有機機能材料や素子の例を,最近の論文から理解する. 【事前学習】上記の講義内容について,参考書等を用いて概要を理解する,疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】講義内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
第14回 | ●未来の有機機能素子につながる論文を調査し,発表資料を作成する(平常試験を兼ねる). 【事前学習】上記の内容について,調査を開始し概要をまとめておく.疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】発表資料を完成させ,提出する(130分) |
第15回 | ●前回作成した資料を用いて,未来の有機機能材料や素子につながる論文を紹介する発表および質疑応答を行う(平常試験を兼ねる). 【事前学習】上記の内容の発表準備を行う.疑問点がある場合は質問をまとめておくこと.(130分) 【事後学習】自分及び他人の発表,質疑内容を復習し,理解を確実にする.(130分) |
その他
教科書 |
斉藤勝裕,大月穣 『有機機能化学』 東京化学同人 2009年 第1版
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参考書 |
1.荒木・明石・高原・工藤 『有機機能材料 第2版 [ISBN: 9784807909353]』 東京化学同人 2018年
2.荒木・工藤 『有機化学 基礎化合物から機能材料まで [ISBN: 9784807907342]』 東京化学同人 2010年
3.水野・宮坂・池田 『光化学のフロンティア - 未来材料を生む有機光化学の基礎 [ISBN: 9784759814194]』 DOJIN ACADEMIC SERIES 化学同人 2018年
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成績評価の方法 及び基準 |
提出された発表資料と発表(各2回ずつ)を採点することにより行う. |
質問への対応 | 講義中に受け付ける. |
研究室又は 連絡先 |
各種連絡は、メール(otsuki.joe@nihon-u.ac.jp)にて受け付ける. |
オフィスアワー |
火曜 駿河台 15:00 ~ 16:00
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学生への メッセージ |
前半で基礎をしっかりみにつけ,後半ではその基礎知識を活用して有機機能材料や先端研究を自分で調べてもらいます.有機機能材料や先端研究に興味をもってもらえるとうれしいです. |